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政府がこれまで示してきた原発再稼働の手順は
①電力会社によるストレステスト(1次評価)
②保安院によるストレステストの評価
③原子力安全委員会によるストレステストの評価
④政府が地元の合意を確認した上で再稼働判断
と、いうものだった。

ところが、2月21日に班目原子力安全委委員長がストレステストの1次評価は「安全性の評価としては不十分」という発言を行なったことで、政府に大きな動揺が走っている。

班目発言 原子力安全委員会の安全評価検討会初会合で 2012.2.21

これでは再稼働手順の③が丸々否定された形で、どの原発も再稼働が不可能になる。
慌てた政府は、藤村修官房長官が「安全を判断するのは保安院だ」とこれまでとちがった説明。細野豪志原発事故担当相も会見で「安全委は再稼働の可否のような実質的な判断をする機関ではない」と指摘して安全委員会の評価はなくてもいいことにしようとしている。

自分らで決めた安全評価の手順のはずだが、途中の段階で「安全評価」できないと言われたら、そこはすっ飛ばすというデタラメぶりを発揮。

「安全評価」なんて所詮結論ありきのセレモニーに過ぎないということを自ら認めたに等しい。

関連記事 「「班目発言」火消しに躍起 政府 再稼働の妨げ、懸念」 東京新聞 2012.2.22

 

NHKかんさい熱視線 20120.2.20 24分

20120217 どうする老朽化原発 安全性を問う 投稿者 PMG5

 

2/20ANN「報道ステーション」 10分

20120220 関西電力の全原発停止へ 再稼働の行方は? 投稿者 PMG5

 


この図をご覧になったことがある方は多いと思います。
小出裕章さんの有名な電力需給グラフです。

このグラフは全ての原発が停止しても電力は不足しないことを雄弁に語っています。

おさらいしましょう。
グラフの左方向は過去、右端が現在です。
青色は水力発電所の、黄色は火力発電所の発電能力です。
黒い線が入っていて最大需要電力量とあります。
一年で一番電力需要が多くなる夏場のピーク時の、瞬間最大の電力量を表しています。
その位置は青色と黄色の合計よりも下です。
つまり、現在日本にある水力発電所と火力発電所だけで、
夏場のピークの最大電力を乗り切ることが可能ということです。
さらに、赤の原子力発電の上に黒の自家発電があることにご注目ください。
民間が持つこれらの発電設備から、電力の供給を受けることが可能です。
その分は丸々余裕に割り当てることができます。

このシンプルなグラフはシンプルな真実を表しています。
原発が一つも動いていなくても、電力は不足しないし、家庭で節電の必要すらありません

電力会社は電力不足を盛んに訴えていますが、それはこのように根拠のないデタラメなのです。
(続きを読む…)

 

「原発運転ゼロ」はいよいよ秒読み段階にはいった。
関西圏で二〇㌫近い電力不足に陥ると危機感を煽る電力会社。
しかし実際には、静岡県以西の電力供給は逆に百三十万キロワットの余裕がある。
関電の本音は「原発ゼロで夏を乗り切れれば、原発不要論が高まる。それまでに一基でも動かしておきたいのだろう」(電力関係者)との見方。

東京新聞 【核心】「原発ゼロ」秒読み 2012.2.18 は(阿修羅掲示板)から 
《電力業界の「悪夢」は刻々と近づいている。》

 

朝日新聞によると、民主党は15日、夏の電力不足を口実に、定期点検で停止中の原発の再稼働を容認する方向で調整を始めた。
朝市新聞 2012.2.16 
《党エネルギープロジェクトチーム(PT)は3月をめどに、ストレステスト(耐性評価)の厳格化や地元同意などを条件として、「原発再稼働なしには今夏、電力不足に陥る可能性がある」との趣旨の報告書をまとめる方針。》

報道内容の信ぴょう性は不明。世論誘導のための飛ばし記事かもしれない。

 

2012.2.9 テレ朝モーニングバード

20120209 再稼働なぜ妥当? 原発再開へつながる 投稿者 PMG5

モーニングバードより。
きのう、関西電力大飯原発の再稼働に向けて安全性を審査する会議が開かれ、保安院は再稼働は妥当とする方針を固めた。もしこのまま地元の了解を得るなどして再稼働するとなれば、震災後初となり、ほかの原発再開につながる可能性がある。

 

2月6日開かれた、福井県内9市議会の議長、副議長でつくる県市議会議長会(会長=加藤貞信・福井市議会議長)の定期総会は敦賀原発の再稼働をめぐり紛糾した。

敦賀市議会が提出した議案は、敦賀原発1、2号機の再稼働と、3、4号機の増設、高速増殖炉「もんじゅ」の研究継続をそれぞれ政府に求める内容。

敦賀市副議長が「市民は生活のほとんどの部分を原発に依存している。このままでは将来への不安がある」と理解を求めるも、他市は厳しく対応、会議は紛糾のすえ、議案を否決した。否決は異例という。

ソース
「読売新聞」 2012.2.7 
《池尾正彦・小浜市議会議長は「原発の安全は何も確認されていない。将来の子どもや孫たちを守るべきだ」と主張した。高田義紀・鯖江市議会副議長は「自分勝手も甚だしい。県民感情から理解できない」と述べ、嵐等・越前市議会議長も「安全が確認できると証明してほしい」と声を荒らげた。》

福井新聞 2012.2.6

 


2月6日、新潟県を訪れ柏崎刈羽原発の再稼動への理解を求めようと、柏崎市の会田洋市長、刈羽村の品田宏夫村長、泉田裕彦知事と相次ぎ会談した東電の西沢俊夫社長。
「需給状況が非常に厳しい」とお決まりのフレーズで再稼動の必要を訴えたが・・・

原発事故問題では全国でも最も見識のある発言を繰り返してきた新潟県の泉田知事に「そもそも(再稼働を)検討する材料がない」一蹴され、事故の対応についても「事故は起きたわ、責任をとらないわになっている」と手厳しく批判された。

泉田知事がこれまでに原発事故関連でしてきた発言は本質を突くすばらしいものが多い。

泉田語録

ストレステストに対して
「福島第一原発で起きた事故の検証をせずに、コンピューターでシミュレーションしてどういう意味があるのか」

がれき広域処理をめぐって
「何でもかんでも埋めればいいというものではない」 8000ベクレルまで埋めてよいとする環境省を批判
「原発内で発生すれば放射性廃棄物という扱いになるものが、(外だと)それよりも緩い基準で放射性廃棄物ではなくなる。そんな仕組みで住民の理解が得られるのか」

細野大臣が「(がれきを)受け入れられない理屈は通らない」と発言したことに対し、
「どこに市町村ごとに核廃棄物場を持っている国があるのか」
「国が環境整備をしないといけない。国際原子力機関(IAEA)の基本原則で言えば、放射性物質は集中管理をするべきだ」

汚染汚泥について
「最終的には原発内の放射性物質と同様に東電に引き取ってもらう」

 

全国の政治家・首長たちに見習ってほしい。

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泉田知事と対照的なのが、刈羽村の品田村長。「安全を確保して発電するという元の形に戻ることを期待している。東電を信じている」 と東電べったりだ。気持ち悪い。

情報源
2012.2.7 

読売新聞 2012.2.7

 

経産省・政府・原子力ムラの面々は、定期検査などで停止中の原発をどうにか再稼働させたいと考えている。しかし福島事故を受けて、再稼働のためには、国が”安全”というお墨付きを与えなければならない状況に追い込まれている。
経産省や政府は、”ストレステストの合格”というセレモニーをもって”安全”認定とする流れを作ろうと躍起だ。

大飯原発3・4号機をめぐり、そのセレモニーが8日、最終段階を迎えようとしている。

ストレステスト”合格”への段取りは次のとおりだ
 ①電力会社がストレステストを行う
 ②結果を経産省保安院に提出
 ③保安院が専門家会議で審査、”テスト方法は妥当”という評価をする
 ④IAEAが原発を現地調査、保安院の審査が国際基準に適合していると評価する
 ⑤保安院が専門家会議を開き正式な評価書をまとめる=”合格”

大飯原発3・4号機では先月下旬に④の段階を終了、8日に最終段階の”専門家”会議を迎える。”専門家”は原子力ムラの方々で固めてあることはいうまでもないので、この会議は結論ありきのまさしくセレモニーに過ぎない。

このセレモニーを終えると、政府は一挙に大飯原発の再稼働を仕掛けてくるだろう。それは国にとっては全国の原発を再稼働させる第一歩だ。

攻防は目前だ。ストレステストの次のキーワードは「地元合意」。鍵は西川福井県知事が握ることになる。

NHKの関連記事 2012.2.7 「大飯原発 運転再開で最終議論へ」 
《停止している原発の運転再開は、原子力安全委員会の審査を経て政府が判断することになっていますが、再開には地元自治体の了解が必要です。
しかし、大飯原発の地元の福井県は、福島第一原発の事故の検証を踏まえた安全基準を示すよう政府に求めるなど、再開に慎重な意見は根強く、政府が今後、各地で地元の理解を得られるかどうかは不透明なままです。》

ストレステストとは
ストレステストは電力会社が行うコンピューター上のシミュレーションに過ぎず、テスト自体にはなんの基準もない。入力の調整で、結果はどのように導き出すことも可能だ。電力会社が自ら安全でないというシミュレーションを行うはずもなく、結論ありきのつじつま合わせに過ぎない。

 

読売新聞が、地元合意を前提に大飯原発3,4号機の4月再稼働を政府が目指していると報じている。複数の政府関係者が情報ソースという。
再稼働ありきの既成事実を作るための飛ばし記事かもしれないが、要注意だ。

すでに関電は両機のストレステストを実施、1次評価の報告書を保安院に提出しており、。IAEAも1月26日にこれを妥当とするセレモニーを行なった。
これらを受けて保安院は2月8日に審査を妥当とする報告書をまとめる。
再稼働へ向けての段取りを着々と進めている感じだ。

読売新聞 2012.2.7 「大飯原発4月再稼働めざす、地元同意なら…政府」
《今月8日の審査報告書の後は、原子力安全委の評価を経て、首相と官房長官、経済産業相、原発相の関係3閣僚が両機の再稼働について協議し、最終判断する。》

今後は西川福井県知事の判断が重要になる。
知事はこれまでのところ、ストレステストのみでなく、福島第1原発の事故原因などを反映した暫定的な安全基準を求める考えを表明しており、慎重姿勢だが、首相が乗り出しての説得等が始まれば考えを変える可能性もあり、安心はできない。
知事に、再稼働を許さないという全国からの声を届ける必要がありそうだ。

福井県HP 知事へのお便り

電話 県民サービス室 

 

中日新聞 2012.1.31

 福井県内の定期点検中の原発再稼働に反対する市民団体など18団体が30日、経済産業省原子力安全・保安院が再稼働の前提となる安全評価(ストレステスト)を妥当と判断した関西電力大飯原発3、4号機に、再稼働反対を県として明確にするよう求める要望書を嘉田由紀子知事宛に提出した。

 18団体は、滋賀を含む関西一円で活動しており、2月4日には大津市内で大飯原発3、4号機の運転再開に反対する「関西びわこ集会」を主催する実行委員会の構成団体。

 要望書では、滋賀や周辺自治体の意向も踏まえずに「運転再開ありき」で進んでいる、と指摘。原発立地隣接県の滋賀県には関西電力との間に、再稼働の事前了解の権限を含む安全協定は結ばれていないが、「事前了解を含む『立地県並み』の安全協定締結を多くの市民が望んでいる」としている。

 また、県内住民は若狭の原発に不安を募らせているとして「運転再開には県民の理解が必要なことを表明し、原子力安全・保安院に説明を求めてほしい」と、国による県民向け説明会の開催を要望した。

 この日は約20人が県庁を訪れ、県防災危機管理局に書面を提出した。メンバーの一人で大津市和邇高城の神戸大名誉教授、大津定美さん(73)は「京都、大阪を含め琵琶湖の水が汚染されたらどうなるか。隣接県の発言権がないままに再稼働されるのは認められない」と語気を強めた。 

  (梅田歳晴)

この記事は 中日新聞

 

日経新聞 2012.1.31

 細野豪志環境・原発事故担当相は31日、原子力発電所を運転40年で原則廃炉にする規制法案に関して記者会見し「既に40年を超えているものが再稼働できることはあり得ない」と述べた。運転を40年に制限する原則を貫き、運転42年目の日本原子力発電敦賀1号機、関西電力美浜1号機の再稼働を認めない考えを示した。2基は廃炉になる公算が大きい。
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2012年1月31日

毎日新聞によると31日、国際原子力機関(IAEA)は原発の再稼働の判断基準となっている安全評価、俗に言うストレステストの審査手法を妥当とする報告書をまとめ、経済産業省原子力安全・保安院に提出したという。
このことによって、関西電力大飯原発3号機と4号機のストレステストを妥当とした保安院の審査結果について内閣府原子力安全委員会が確認した上で、政府が再稼働の可否を判断するという道筋がついた格好となる。
再稼働阻止の鍵は、地元の了解と世論ということになりそうである。

–以下記事を抜粋—————-

 日本のストレステストの審査手法などを評価するため、IAEAの調査団は今月23日に来日した。保安院などから審査手法のあり方などについて説明を聴く一方、保安院の審査結果の妥当性を確認するため、実際に大飯原発を訪問。福島第1原発事故後に設置された非常用発電装置の起動訓練などを視察し、同原発事故を受けて実施された安全対策を確認した。

 IAEA原子力施設安全部長のジェームズ・ライオンズ団長は「日本の手法は国際的な安全基準に準拠している。広く意見を募り透明性も確保している」と評価した。

–以上—————————

■原子力発電所の安全評価(ストレステスト)について
 原発が設計上の想定を超える地震や津波に襲われた場合、原子炉建屋などが損傷し、炉心損傷などの深刻な事故に至るまでにどのくらい余裕があるのかを調べる検査。原発の再稼働の判断に使う1次評価と、稼働の継続の判断に使う2次評価の2段階で実施。現在までに、7電力事業者が、計15基の原発の1次評価結果を原子力安全・保安院に提出している。

→ wikiペディア

 

Foresight 2012.1.24
塩谷喜雄 Shioya Yoshio 科学ジャーナリスト

工業用内視鏡で撮影された2号機の格納容器内の様子。核燃料の位置や状態は今も分からない[東京電力提供](c)時事

このまま日本で原発を再稼働させたら、今後10年以内に、東京電力福島第一原子力発電所と同じような事故がまた起こる――。
原子力推進政策の総元締めともいえる政府の原子力委員会(近藤駿介委員長)の小委員会が、日本の原発が過酷事故を起こす「事故発生頻度」を試算したとこ ろ、抜本的な安全強化策を施さないまま、原発を安易に再稼働させると、最悪の場合、日本にある原発のどれかが、10年以内に放射性物質を大量に飛散させる 過酷事故を起こすという、衝撃的な結果が出た。
福島第一の事故を踏まえて、過酷事故のリスクコストを試算し、原発の発電原価に反映するのが目的だったが、その計算過程で、とんでもない副産物が飛び出 してきたことになる。これが現在の日本の原発が抱える事故リスクの科学的評価だとしたら、ストレステストに合格すれば、原発の再稼働はOKなどという、お ままごとみたいな手続き論は、もはや全く意味を持たない。
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大飯原発:IAEA調査団が視察 ストレステスト評価で
 2012.1.28

大飯原発の非常用発電装置の起動訓練を視察するIAEA調査団=福井県おおい町で2012年1月26日午前11時27分、望月亮一撮影

 原発の安全評価(ストレステスト)の手法の妥当性を評価するため来日している国際原子力機関(IAEA)の調査団が26日午前、福井県おおい町の関西電力大飯原発の視察を始めた。

 定期検査で停止中の原発の再稼働には、ストレステストで安全性が確認される必要がある。同原発3、4号機のストレステストの報告内容は、経済産業省原子力安全・保安院が全国で最初に妥当と判断している。
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定期検査のため次々と止まってゆく原発。
国内に54機ある原発のうち、現在すでに51機が停止中。稼動しているものは3機しかない。
この3機も4月末までにすべて停止し、そのとき原発の一台も稼動していない日本が出現する。

この日はとてもシンボリックな日になるだろう。
原発がひとつも動いていない日本。
それは、これまで日本を動かしてきた、”原発の電力が不可欠”という神話の崩壊が始まる日となる。

原発など一台も動いていなくても電力は大丈夫だということが、誰の目にも明らかになってしまうのだから・・・
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 2012.1.20

停止中の原発再開の前提となるストレステストについて、原子力安全・保安院が大飯原発の結果を妥当と判断したことに対し、反発が強まっています。今後、原発の再稼働はどうなるのか水野倫之解説委員にききます。

Q:大飯原発についての会議では反対派の抗議や、委員が退席したりと混乱した。

A:直接の原因は、保安院側が会議を傍聴させなかったことだが、
その根底にあるのは国への不信。
ストレステストは想定を上回る津波などに襲われた場合、
炉心損傷に至るまでにどれくらい安全上の余裕があるのか示すもの、
政府が再稼働の判断材料としていること自体に不信が高まっている。

Q:それはどういうこと?

A:テストによって安全の余裕はわかる。
大飯原発では想定の1.8倍の揺れ、また津波は想定の4倍の11.4mのものに見舞われても
炉心損傷することはないことがわかったと、保安院は説明。
ところが計算のもととなる想定は、
おもに震災前の国の安全基準で決められたものが使われている。
今回の事故では安全基準が破たんしたことが明らかになっているので、
それに基づいて計算して安全だと言われても信用できない、
「再稼働ありき」のテストではないかというわけ。
 
Q:それに対して政府はどう説明している?

A:各原発では電源車を設置するなど
事故をふまえた緊急の安全対策を取っていると説明するも、
応急的な手当てにすぎない。
確かに安全基準を全面的に作り替えるのは時間がかかるが、
先月政府の事故調査委員会が中間報告。
そこで示された教訓を反映した暫定的な基準を示して計算するなど、
信頼される結果を示していく必要。

Q:今後、原発の再稼働はどうなる?

A:政府はすべての原発がとまる春までには一部の原発の再稼働にこぎつけたい考え、
最終的には野田総理大臣らが判断。
しかし大飯原発の地元の福井県も「ストレステストで再稼働は認められない」としており、
このままでは再稼働は難しい。
これだけ反発が強まっているのでストレステストの結果をどう扱っていくのか、
政府は再稼働への手順をあらためて説明することが求められる。

この記事は  

 

2012.1.26

 

1月27日未明、中国電力島根原発2号機が定期検査で停止する。

これで中国電力管内の2機はすべて停止することになるが、下記記事にあるとおり中電の電力は余裕があり、関西電力への55万キロワットの融通枠も維持する。また原発を止めるとコスト高になると喧伝されているが、前回定期検査が重なるなどして2機同時に長期停止した時の決算が、減収ではあるものの黒字を維持していたことは注目に値する。

全原発を止めても電力不足にもならず、赤字にもならないモデルが実在する意味は大きい。

電力会社、産業界、政府はともに原発の停止により、電力不足・収入減になると大キャンペーンを張っている。そのこと自体捏造の疑いが濃いが、百万歩譲ってたとえ事実だとしても、単に企業努力が足りないだけとかたづければよいことだ。沖縄電力などはもともと原発を持たないが、地域第一位の高収益企業の位置は不動だ。

島根2号機の停止で、全国の稼動中原発はわずか3機、電力にして2%(313万8000キロワット)になった。全国の原発が停止するZERO原発のときは刻々と近づいている。
現在、全国10電力管区のうち沖縄・九州・四国・中国・中部・北陸・東北の7管内の全原発が停止、この地域は先行してZERO原発が実現している

残るは関西電力・東京電力・北海道電力の各1機づつ。これらの地域も4月までにすべて定期検査入りする予定で、それまで再稼動を許さなければ、記念するべきZERO原発の日が期せずして訪れることになる。

今後は、再稼動を許さないためのアクションが重要になってくる。
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