「モニタリングポストが設置されている周辺だけ除染作業が進んでいる」
「手持ちの線量計に比べて数値が低い」
「わざと低い数値が出るように改ざんされているのではないか」
「毎時1μsv超えはまれって本当?除染されたモニタリングポストへの市民不信、間に挟まれる現地の人達」
など、多くの疑問の声があがっていた福島県および周辺地域に文科省が設置したモニタリングポスト。
国際環境保護団体グリーンピースの放射線専門家、リアナ・トゥール(Rianne Teule)氏も福島市内と飯舘村での放射線調査の結果から「政府が設置したモニタリングポストでは放射線量が一貫して過小評価されていた」と公言していたが、11月7日に文科省が今年の4月に福島県などに設置した放射線モニタリングポスト675台について、装置の脇に置かれた鉛のバッテリーが地面からの放射線の一部を遮り、実際よりも10%近く低く測定していたと公表した。
詳細は以下に転載するが、モニタリングポスト周辺に居住する住民は少なくとも4月から11月までの7ヶ月間、偽りの数値に安心を求めていたことになる。
4機の原発が損壊した人類史上最悪の原子力災害に晒された住民にとって、謝罪で済まされる問題ではないと、ナノハナは断言する。
放射能問題による国民の2分化、風評被害など、すべての問題は日本政府および原子力関係者の極度に甘い認識によって引き起こされていると、改めて痛感させられる報道である。
–以下 ウォールストリートジャーナルより転載—————
東京電力福島第1原発事故を受けて文部科学省が今年4月、福島県などに設置した放射線モニタリングポスト675台について同省は7日、装置の脇に置かれた鉛のバッテリーが地面からの放射線の一部を遮り、実際より約10%低く測定していたと発表した。
週明けにもバッテリーを台座下や検出器の上に移す工事を始め、来年2月末までに終える予定。
不具合があったのは富士電機と日立アロカメディカルが製造した「可搬型モニタリングポスト」。福島県に545台、周辺の宮城県や山形県などに計130台が設置され、測定結果を文科省のホームページなどで公表していた。
住民らから「自分が測定した数値より低い」と問い合わせが相次ぎ、8月ごろから調査していた。同省はバッテリーの遮蔽(しゃへい)効果を想定していなかったという。
[時事通信社]
–転載ここまで—————