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【警戒警報】 ”村”は追い詰められている 原発の再稼動は強引なやり方になる

1月 28th, 2012 | Posted by nanohana in 2 停止原発の再稼働

定期検査のため次々と止まってゆく原発。
国内に54機ある原発のうち、現在すでに51機が停止中。稼動しているものは3機しかない。
この3機も4月末までにすべて停止し、そのとき原発の一台も稼動していない日本が出現する。

この日はとてもシンボリックな日になるだろう。
原発がひとつも動いていない日本。
それは、これまで日本を動かしてきた、”原発の電力が不可欠”という神話の崩壊が始まる日となる。

原発など一台も動いていなくても電力は大丈夫だということが、誰の目にも明らかになってしまうのだから・・・

政府も官僚も電力も、この日が来るのを恐れている。
それだけはなんとしても避けたい。
そのためには、定期検査で止まっている原発のどれかを再起動する以外に方法はない。

彼らー経産省や電力をはじめとする”村”ーは追い詰められている。
こんなはずではなかったのだ。

思い出してみよう、
ストレステストという言葉がいつ世に出てきたのか?
この言葉を初めて発したのは管前首相だった。
それは、九州の玄海原発2・3号機の再起動が取りざたされている最中のことだ。

九電子飼いの土建屋町長が仕切る地元・玄海町。
後にやらせ問題など九電とずぶずぶの関係が明らかになる佐賀県の古川知事。
全国で最も再稼動を強く望む男たちが治める地元。合意は、規定路線だった・

経産省の目論見は磐石に見えた。
福島原発事故後の始めての原発再稼動を、玄海原発で行う。
それが先例となって、全国の原発が次々と再稼動されてゆく・・・

ついに経産省は地元に海江田経産大臣を送り込み、
玄海町長や唐津市長、古川知事など地元”説得”の儀式を行う。
地元首長たちは「国が安全を保障するなら」再稼動に同意の姿勢だ。
あとは、管首相のGOサインを待つだけ。

これは押し切られる・・・
危機感が募った。
玄海の再稼動は目前。

しかし、管は首を立てに振らなかった。
そのかわりに突然ストレステストが必要と言い出したのだ。

一発逆転の大どんでん返しだった。
経産省の目論見は根底から崩れ、
全国すべての原発の再稼動が遠のいた。

こうして登場したストレステストという言葉、
それはまさに経産省ののど元に突き刺さったトゲとなった。

彼らは追い詰められ、
有効な手立てを打てないまま時間が過ぎてゆく。

いまや、全国の原発がすべて止まってしまう日は目前だ。
彼らは今、ものすごくあせっている。

そして、今度は彼らが一発逆転の戦いに突入したのだ。
追い詰められているとはいっても、そこは”優秀”な日本の官僚、
玄海で再稼動をとめた「ストレステスト」を今度は逆手に取ってきた。

ストレステストの合格を、再稼動のお墨付きにしようという乱暴な作戦だ。
無理がいっぱいある。
ストレステストなんて単なる机上の計算だ。
プログラムの仕方で、どんな結果を出すこともできる。
不合格になるような結果を出してくるわけはない。
あまりにも見え見えだ。

しかし、彼らはあせっている。
この際だ、時間もない。
しかたない、これで押し通せ。

こうして、強引な再稼動への見切り発車が動き出した。
1月18日に始めてストレステストの評価を行う経産省のストレステスト会議が行われた。
それは、傍聴人を締め出し、そのことによって騒動となり、騒然とした中で行われた異様な光景だった。
彼らのあせりから来る強引さが露だった。
結論ありきの会議なので、もちろん「関電大飯3・4・号のストレステストは妥当」という評価を出した。
さすがに拙速だという声がマスコミなどでも大勢だ。

しかし、追い詰められている彼らは、そんなことは気にもしないだろう。
もはやなりふりなどかまっている時間はないのだ。

次の段取りはIAEAに視察してもらい、「ストレステスト妥当」のお墨付きをもらうことだ。
さっそく26日からIAEAの視察団が大飯原発に入っている。
もちろん「妥当」という答えを出すために。

大飯が終われば、泊原発。その次は・・・
彼らはいくつかの原発でこれを繰り返すだろう。
ストレステスト会議とIAEAの視察。

そして、いくつかの原発が「合格」した後、
彼らは一斉にそれらの原発の再稼動を仕掛けてくる。

それはもしかしたら、国民の批判を浴びる時間も与えないほどの突然の、
闇討ち的な方法の可能性がある。

枝野経産大臣は昨日、原発なしでこの夏を乗り切る覚悟を語った。
しかし、それはブラフの可能性がある。
安心できない。

ある日突然、総理が地元入りして電撃的に地元合意を取り付け、
そのことが報道されるころにはすでに原発は動き始めている・・・
あせっている彼らが思い描いているシナリオは、
そういう乱暴なものなのではないか。

そんな気がしてならない。

nanohanaは【警戒警報】を呼びかける。

ストレステストの終わった原発からは、目が離せない。

2012.1.28  nanohana記

 

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