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2011年3月11日の巨大地震をきっかけに発生した福島第一原発の事故により放射能汚染されてしまった日本。
テレビや新聞に溢れる放射能汚染を顕す数値「シーベルト」や「ベクレル」。

そのベクレルだが、日本では何故か「Bq / kg」を採用しているが、世界基準は「Bq / ㎡」である。
この単位、実は重要なトリックが隠されている。

実は同じ場所の土壌を計測した結果でも、「Bq / kg」で表した方が「Bq / ㎡」で表した場合より数字が小さくなるのである。
しかも、農水省は表土から15センチを採取しているのだが、チェルノブイリなどでは表土5センチを採取しているのだ。つまり、放射性物質が浸透していない部分の土を混ぜて薄めて計測している状態なのである。

以上を踏まえると、
文科省が発表する「Bq / kg」の数値は65倍、
農水省が発表する「Bq / kg」の数値は150倍してやっと世界基準の数値になり、比較することができる。

例えば福島市や郡山市、南相馬市で計測されている1,657,934Bq/kgという数値だが、これを「Bq / ㎡」に換算すると、なんと1億776万5710Bq / ㎡というとんでもない数値になる。

とんでもない数値の場所に人が住み続けているのだ。

ベクレルの単位に騙されてはいけない

 

2012年5月10日に毎日新聞が報じたところによると、東京湾の海底の一部で、放射性セシウムの量が昨年夏(8月20日)の調査時から約7カ月間に1.5~1.7倍に増えていることが近畿大学の調査でわかった。

調査したのは近畿大学の山崎秀夫教授(環境解析学)のチームで、今年4月2日、東京湾の荒川河口の周辺5カ所で海底の泥を掘り、深さごとの放射性セシウム濃度などを昨年8月20日の調査と比較検証したということである。

前回の夏の調査時に最もセシウムが多かった地点では、1平方メートルあたり約1万8200ベクレルから約2万7200ベクレルと約1.5倍に増加。ほかの地点では最大で約1.7倍に増えていた。

→ 元記事 / 東京湾のセシウム、7カ月で1.7倍 流れ込み続く

 

 

上田文雄市長
環境省が進める災害がれき広域処理で日本全体が揺れる中、北海道札幌市長ががれき受入を拒否する決断をした。

4月6日のアサヒ新聞が伝えたところによると、札幌市の上田文雄市長は以下の理由により受入を拒否した。

1)受け入れられないとした1番の理由は?

普通のがれきと放射性物質は違うということ。がれきは時間で解決できるが、放射性物質は時間で解決できない。内部被曝(ひばく)の問題もある。いま国が示している基準は外部被曝についてだ。内部被曝については世界的に確立した理論がないのが現状だと思う。

しかし、管理をしている間に、必ずそこが問題になる。広域でバラバラな管理基準になることが十分予想される。長い時間管理する中で土壌汚染が生じれば、経口摂取の危険性もある。

 

2)時間で解決できない、とは?

福島第一原発事故のときに政府が盛んに言っていた「直ちに影響はない」というのは、言い換えれば「将来は分からない」ということ。5年10年の間に被害が現実のものとなったら大変なことになる。

 

3)国が示している基準に疑問を持っていますが、その理由は?

どこを見ても、放射線と人間の関係についての深みのある情報が提供されていない。いま示されている数値で本当にクリアできるのか、埋めてしまえばいいという問題なのか、政府からは説明がないように思う。誰も確証を持っていないのに、地方を分断するような判断を迫るのはよくない政策ではないかと思う。

 

4)どれくらいの数値であればいいと考えているか?

「何ベクレルならいいのか」というのは非常に難しい質問だ。「これなら大丈夫だ」ということは言えない。ただ、「今より環境を悪くしたくない」という思いだ。札幌市内の清掃工場の焼却灰からは1キロあたり13~18ベクレルの放射性物質が検出されている。僕が「(がれきを)受け入れない」と言えば、プラスアルファは防げる。

危険性の高い環境をつくるのはリーダーのやるべきことではない。最低限言えるのは、被災地から場所を移さずに完全な管理下に置ける処分場をつくり、全国民の税金を使って押さえ込むということを徹底してやるべき、ということだ。

 

5)受け入れに前向きな自治体もある中、「苦しい選択をした」とも述べている。「地域エゴ」と受け止められないように、どのように理解を求めていくのか?

それぞれの自治体の首長は、それぞれの状況に応じた市民の安全を考えておられると思う。「困っている人がいたら助けるのは当たり前ではないか」という大合唱の中で、ソロで頑張るのはなかなか厳しいものがある。だが、受け入れに手を挙げているところも、同じことを言っているのではないか。札幌だけが際立ったことを言っているわけではない。今だけ我慢してできる問題と、放射性物質を管理しなければならないという時間の長さの問題がある。そこが完全に欠落した議論になっている。

最悪の事態は何かということをきちんと明らかにして選択させることが重要なのではないか。「安全だ、安全だ」では、原発事故の時と同じだ。放射性物質の扱いについても、「最悪の場合はこうだけれども、やってくれるか」ということでの選択でなければならないと思う。

 

 

→ 朝日新聞 「がれき拒否」 札幌市長、決断の理由

 

 

 

 

2012年04月05日

毎日新聞が伝えたところによると、トヨタ自動車株式会社が愛知県から打診されていた県内にある田原工場敷地内の震災がれきを焼却した灰などの最終処分場建設を受け入れる方向で検討に入ったことが今日、4月5日に明らかになったという。

同記事によれば、田原工場は敷地面積370平方メートル、つまり東京ドーム約80個分の広さがあるという。

愛知県など、隣接地域で物議を呼ぶことは必至であろう。

→ 毎日新聞 

 

震災地域の放射能汚染が懸念されるがれきの広域処理を巡って国内が揺れている。
環境省は広域処理情報サイトなるウェブサイトまで用意して広域処理のキャンペーンを展開し、細野豪志環境相は3月18日には神奈川県の川崎市で、4月2日には京都市でキャンペーン活動を展開し、京都では集まった京都府民から帰れコールを浴びた。

横浜市では、3月28日にhamaosen対策協議会が呼びかけ人となり、林文子横浜市長にがれきに関する要望書を手渡そうと70名ほどの市民が集まったが、横浜市側の過剰警備がきっかけとなり一時騒然とした様相を呈した。参加した母親から「もうこれ以上不安にさせないで」「子供たちのことを考えて」などの声が飛び交っていたが、市長は市民の方を見ることもなく俯いたまま市長室のはる秘書課の中に消えた。
ちなみに取材で参加していたフリーライターの田中龍作氏は警備員に羽交い絞めにされている。

そんな状況の中、長野県の阿部守一知事は4月6日、県市長会と県町村会にがれき受入に関する県の考え方を説明する。県側は「広域処理の必要性は分かるが、放射性物質を含んだ焼却灰が県内でも発生しており、その処理を優先させる」との立場をあらためて説明し、意見交換するということだ。

中日新聞によると、
「県は三月下旬にも市町村や広域連合の担当者との意見交換会を開き、慎重な立場を説明。焼却施設や最終処分施設を持つ市町村など計五十団体に意見を募っているが、県廃棄物対策課によると、受け入れ検討といった連絡は届いていない。」
ということである。

関東以北では、長野県同様に県内の下水汚泥や一般廃棄物などの焼却灰の処理問題が発生しており、がれき受入に反対している市民団体などもこの点を指摘している。

→中日新聞 【長野】がれき処理は県内焼却灰優先に

 

東京電力福島第一原発の事故により放出された放射性物質により東日本のほぼ全域が汚染された。
このことで様々な弊害が起きているが、下水道の汚泥焼却灰の埋め立て処理凍結もその一例である。
下水の浄化システムは皮肉なことに、放射性物質を濃縮する働きをしており、事故前の基準では放射性廃棄物となってしまうほどに汚染されている。
このことに抗議する市民たちの運動により、横浜市では焼却灰の処分場への埋め立てを2011年10月から凍結しており、排出された焼却灰は施設内に保管されている。
その対策費用を横浜市が東京電力に請求しており、その額は合計約14億1200万円となっており、2012年3月30日に第1次分約6400万円が支払われたということだ。

横浜市は2月17日に水道事業分として約1億2900万円、3月27日に下水汚泥焼却灰の保管費用や放射線測定委託費用など約12億1900万円を東電に請求している。

横浜市金沢区の水再生センターに足を運べば施設内にブルーシートに覆われて仮置きされた放射性焼却灰を見ることができる。現在は使用済みのコンテナが利用されている。

さて、水、食材、測定器の購入、西への避難、など、一般国民が放射能対策として使ったお金は請求すれば支払われる可能性はあるのだろうか?

神奈川新聞 「東電が横浜市に支払い、1次分6400万円/神奈川」

 

追記:3.11の事故以来、定時降下物の値は下降し続けていましたが、昨年12月頃から増加に転じており、下記の数値は昨年5月後半~6月頃と同等の数値になっています。
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東京電力福島第一原子力発電所の爆発事故から1年以上が経過し、野田総理大臣による「冷温停止状態」が宣言され、一般のメディアからは原発事故関連のニュースが減りつつある状況ですが、原発からは今も放射性物質が環境中に放出され気象条件により各地に飛散しています。
福島県が公表している『定時降下物環境放射能測定結果(暫定値』にはその降下量がはっきりと記載されており、第96報では、2012年3月31日9時~4月1日9時の降下量はセシウム合計で平方キロメートルあたり123.3メガベクレルとなっている。
メガベクレルはベクレルの100万倍である。つまり123,300,000ベクレルということだ。

この測定結果の公表ファイルには以下の文言が書かれている。

地面が乾燥している時に強い風が吹くと、じん埃が地表面から舞い上がりやすくなります。
被ばく線量の低減や一般的なじん埃の吸入量低減の観点から、
土ぼこりが舞うような風の強い日に外出する際は、マスクの使用や帰宅後のうがいなどに心がけましょう

 

JTの名で知られる日本たばこ産業は、4月から国産葉タバコの放射性セシウムの自社独自基準値を1キロあたり500ベクレルから100ベクレルへと引き下げた。

産経ニュースの報道によると、農家からの購入前や製造段階などで合計4回の放射能測定検査を行っているという。
検査対象は、以前の検査で放射性物質が検出された地域である、岩手と山形の一部、宮城、福島、茨城、栃木、千葉の5県となる。

 

 

大手コンビニチェーン店のローソンでは、2012年2月1日から中部地域以北の全ての青果加工・集荷センター(2月の時点で16カ所)に放射線量計を導入して自主検査を行っている。

 

導入した測定器はNaIシンチレーションサーベイメーターで、ヨウ化ナトリウム(NaI)の結晶(タリウム含む)を検出器として利用しており、原理は、放射線が結晶のなかで発する蛍光を測定する放射線測定器。主としてガンマ線の測定に用いられる。

検査方法については、ローソンウェブサイトによれば、「青果加工・集荷センターに入荷される青果を対象に、毎日・全品目のサンプリング検査を実施しています。商品で線量計の計測器部分を覆うようにして計測します。」ということで、検査している様子は以下の写真のとおりである。

そして気になるのは、放射能が検出された食材の対応についてだが、やはりウェブサイトに記載がある。それによれば、「国の制定する暫定基準値を超えた放射性物質が検出された場合は出荷停止いたします」ということで、やはり独自の基準ではなく国の基準に準ずるという残念な取り組みであった。

検査結果は同ウェブサイトに公開していくということであるが、国の基準値(500ベクレル)を超えていないものは公開しない内容になっており、残念だがやはり役には立たない。

→ ローソンのローソンの放射性物質検査体制について

 

3月13-15日にワシントンDCで行われた米国原子力規制委員会(NRC)、規制情報会議の動画の中でアニー・ガンダーセン博士の資料が出てきます。首都圏の土壌サンプルを取りその放射能汚染を調べたものです。アニー・ガンダーセン博士は触れていませんが、この資料には、渋谷区、鎌倉、千代田区(公園、ビル屋上)、日比谷公園の5ヶ所の土壌サンプルからコバルト60が検出されたことが示されています。同じデータに鎌倉でウラン235の検出も示されています

もとの動画

Tokyo Soil Samples Would Be Considered Nuclear Waste In The US from Fairewinds Energy Education on Vimeo.

上から渋谷・鎌倉・千代田区(公園)・千代田区(屋根)・日比谷公園の土壌の汚染データ
一番右はウラン235(鎌倉でpositive:陽性=検出の意)
右から二番目がコバルト60。

詳細はこちら  2012.3.29

 

足立区のウェブサイトの中の暮らしの問題カテゴリの中で「校庭側溝土の測定結果」を公表している。

足立区内にある小学校を平成24年3月12日から日を分けて全校測定を行っているわけだが、その中に驚くような数値が続出している。

3月12日計測分

■浦原中学校のプール裏植栽の盛土端1の地表5センチで3.72マイクロシーベルト

3月14日計測分
■花畑北中学校の体育館北西の盛土端1の地表5センチで2.30マイクロシーベルト

■谷中中学校の北側敷地の盛土端2で3.10マイクロシーベルト

3月16日計測分
■梅島第一小学校の陶芸小屋裏の盛土端2の地表5センチで2.47マイクロシーベルト

※マイクロシーベルトの値はすべて毎時

地表5センチの計測だが計測機の警報が鳴るような数値が出ており、1マイクロシーベルト超えはかなりの数になる。足立区に居住されて小・中学校の子を持つ方は足立区のウェブサイトの確認をおするめする。

しかし、3月22日計測分の皿沼小学校は高い場所でも0.31マイクロシーベルト(毎時)で、0.15マイクロシーベルトと、関東圏では良く見られる数値の場所もある。

放射性物質が集積されやすい側溝土でこの数値なので、この近辺は放射能雲が都上空を通過時している時の気候に恵まれたのだろう。

ちなみに、この側溝土への集積など、都市部だけに見られる放射性物質の濃縮形態を都市濃縮という。

また関東圏の原発事故前の数値は0.02~0.04マイクロシーベルト程度である。

足立区ホームページ / 校庭側溝土の測定について

→ 足立区ホームページ / 校庭側溝土の測定結果について(ウェブ魚拓)

都市濃縮について
知られざる”都市濃縮”

 

2012年3月28日

東京新聞が伝えたところによると、群馬県桐生市の亀山豊文市長は3月27日に会見で

「同じ国民が被災した。いち早く元の生活に戻る支援の一助になりたい。市民にも理解をいただければ」

と岩手県と宮城県で発生したがれきの受け入れを表明した。

同新聞によれば、亀山市長は同26日にがれきを焼却することになる市の清掃センター(桐生市新里町)周辺の住民でつくる「地域対策委員会」の役員らに受け入れの意向を伝え、「快く理解いただいた」と公言している。周辺住民を対象にした説明会を週内に開き、その後、市民全体への説明会を開くという。

安全性の判断は、市職員が3月12、13日に視察した岩手県大槌町のがれきの放射性セシウムの濃度が一キログラム当たり42ベクレルだったこと、すでに受け入れている東京都や静岡県島田市の焼却灰が埋め立て基準値(キロ当たり8000ベクレル)を大幅に下回っている点であると説明している。

 

3月23日

産経新聞が伝えたところによると、日本政府は3月23日に野田佳彦首相名で、すでに受け入れを表明している自治体のうち、群馬、神奈川、静岡の各3県と各県内の5政令市に対し、協力を求める要請文を発送し、併せて細野豪志環境相名でがれきの量や種類などを示した要請文も発送したという。

 

受入先

群馬県

8万3000トン

神奈川県

(3政令市のみ)

12万1000トン

静岡県

7万7000トン

総量

28万1000トン

 

また日本政府はすでに受入を表明していない35県10政令市に対して3月16日に要請文を送付しており、4月6日までに検討状況を回答するように求めている状況である。

→ 
<関連記事>
細野環境相、がれき広域処理キャンペーンで「力貸して」

 

毎日新聞より
石丸隆・東京海洋大教授(海洋環境学)らの調査で、福島県いわき市の沖合約10キロ地点の海底生物から高い値のセシウムが検出された。
・オカメブンブク(ウニの仲間)から1キロ当たり854ベクレル
・ゴカイ類から同471ベクレル など

水産庁などの調査では、福島県沖で採取されたシロメバルから同1920ベクレル、ヒラメから同4500ベクレルが検出されている。

《食物連鎖で海洋生物の間に放射性物質が蓄積していった証拠として注目される。》とし、
《石丸教授は「魚類の餌が汚染されているとなれば、福島県沖での漁再開は今後1、2年は難しいのではないか」と指摘する。》

この記事は   2012.3.22

 

字幕あり 4分

 

 

放射能汚染が懸念される瓦礫の受入問題が全国規模で起きている。
大まかな図式は、「瓦礫を広域拡散させたい国」+「瓦礫を受け入れたい自治体」対「放射能の拡散することになる瓦礫受入と焼却に反対する市民」という図式である。

しかし徳島県ではどうやらこの立場が逆なのである。

徳島県のホームページ内に「ようこそ知事室へ」という県民からの意見に対して返答するコーナーがある。
ここに「放射線が怖い? いいえ本当に怖いのは無知から来る恐怖」というタイトルの瓦礫受入を推奨する意見が寄せられた。

 

—以下 意見 全文———————————————–

放射線が怖い? いいえ本当に怖いのは無知から来る恐怖

東北がんばれ!!それってただ言葉だけだったのか?東北の瓦礫は今だ5%しか処理されていない。東京、山形県を除く日本全国の道府県そして市民が瓦礫搬入を拒んで
いるからだ。ただ放射能が怖いと言う無知から来る身勝手な言い分で、マスコミの垂れ流した風評を真に受けて、自分から勉強もせず大きな声で醜い感情を露わにして反対している人々よ、恥を知れ!!
徳島県の市民は、自分だけ良ければいいって言う人間ばっかりなのか。声を大にして正義を叫ぶ人間はいないのか? 情け無い君たち東京を見習え。

—————————-転載終了———————–

 

これにたいし県の環境整備課からの回答が以下である。
とにかく素晴らしいので一読されたし。

 

—以下 回答 全文———————————————–

貴重なご意見ありがとうございます。せっかくの機会でございますので、徳島県としての見解を述べさせていただきます。

このたびの東日本大震災では,想定をはるかに超える大津波により膨大な量の災害廃棄物が発生しており,被災自治体だけでは処理しきれない量と考えられます。

こうしたことから,徳島県や県内のいくつかの市町村は,協力できる部分は協力したいという思いで,国に対し協力する姿勢を表明しておりました。

しかしながら,現行の法体制で想定していなかった放射能を帯びた震災がれきも発生していることから,その処理について,国においては1kgあたり8000ベクレルまでは全国において埋立処分できるといたしました。
(なお,徳島県においては,放射能を帯びた震災がれきは,国の責任で,国において処理すべきであると政策提言しております。)

放射性物質については、封じ込め、拡散させないことが原則であり、その観点から、東日本大震災前は、IAEAの国際的な基準に基づき、放射性セシウム濃度が1kgあたり100ベクレルを超える場合は、特別な管理下に置かれ、低レベル放射性廃棄物処分場に封じ込めてきました。(クリアランス制度)

ところが、国においては、東日本大震災後、当初、福島県内限定の基準として出された8,000ベクレル(従来の基準の80倍)を、その十分な説明も根拠の明示もないまま、広域処理の基準にも転用いたしました。
(したがって、現在、原子力発電所の事業所内から出た廃棄物は、100ベクレルを超えれば、低レベル放射性廃棄物処分場で厳格に管理されているのに、事業所の外では、8000ベクレルまで、東京都をはじめとする東日本では埋立処分されております。)

ひとつ、お考えいただきたいのは、この8000ベクレルという水準は国際的には低レベル放射性廃棄物として、厳格に管理されているということです。

例えばフランスやドイツでは、低レベル放射性廃棄物処分場は、国内に1カ所だけであり、しかも鉱山の跡地など、放射性セシウム等が水に溶出して外部にでないように、地下水と接触しないように、注意深く保管されています。

また、群馬県伊勢崎市の処分場では1キロ当たり1800ベクレルという国の基準より、大幅に低い焼却灰を埋め立てていたにもかかわらず、大雨により放射性セシウムが水に溶け出し、排水基準を超えた事件がございました。

徳島県としては、県民の安心・安全を何より重視しなければならないことから、一度、生活環境上に流出すれば、大きな影響のある放射性物質を含むがれきについて、十分な検討もなく受け入れることは難しいと考えております。

もちろん、放射能に汚染されていない廃棄物など、安全性が確認された廃棄物まで受け入れないということではありません。安全な瓦礫については協力したいという思いはございます。

ただ、瓦礫を処理する施設を県は保有していないため、受け入れについては、施設を有する各市町村及び県民の理解と同意が不可欠です。

われわれとしては国に対し、上記のような事柄に対する丁寧で明確な説明を求めているところであり、県民の理解が進めば、協力できる部分は協力していきたいと考えております。

—————————-転載終了———————–

まさに瓦礫受入に対し疑問を持ち、反対している人々の考えであり、主張を徳島県の環境整備課、つまり公の意見として言ってくれている。

これは瓦礫受入への大きな楔になる出来ごとである。
是非拡散を。

→ 徳島県ホームページ

 

2012年3月14日

東京新聞が伝えたところによると、東京電力福島第一原子力発電所の事故により放出され地面に降り積もった放射性物質が、事故から3ヵ月後の昨年6月頃にはほとんどが地表5センチ程度の浅い場所にとどまっていたのが、1年後の現在では地中30センチの深さまで浸透している可能性があるとの推定を、日本原子力研究開発機構のチームがまとめたということである。

日本原子力研究開発機構幌延深地層研究ユニット(北海道幌延町)の佐藤治夫研究員は、時間が経過するほど放射性物質は深く浸透し、除染で取り除土壌が増え、地下水に入り井戸や河川に流れ込む危険性があると警告しているという。

→元記事 東京新聞 地中30センチにまで浸透か 放射性物質、除染に影響

 

「福島 フクシマ FUKUSHIMA / 津波災害と原発震災に立ち向かう人々とともに」というブログで現在フクシマ第一原発と第二原発の事故収束作業に従事している、かねてから反貧困の社会運動に長年とり組んできた大西さん(仮名)という方へのインタビューが掲載されている。 

そこには福島第一原発現地の状況が克明に記されている。

◆サーベイメータの数値の意味も知らない人が、放射線管理員(作業員を放射線被ばくから守る仕事)をしていたり、

◆本来なら私服や作業着ではなくタイベック(放射能防御服)を着て、徹底的な管理下で作業しなければならない環境をずさんな状態で管理していて、東京電力はその管理を投げてしまっていること、

◆福島第一原発の1号機、2号機、3号機周辺は炉心と同等の放射線量であること、

◆出入りしている車の被ばく量がとても高く問題になっていて、高いものだと10,000とか20,000cpm(事故前は2,000くらいが基準)だということ

◆除染に使った水はそのまま排水していること

◆1シーベルトの被ばくをした作業員がいること

◆「放射能焼け」で顔が真っ赤になっている作業員が大勢いること

◆元請け会社が本当にピンはねしていること

◆貧困層が作業員として働いていること

など、テレビのニュースや新聞からは報じられない本当の状況がここにある。

→ 

 

追記:原材料の梅に群馬産が混入したようです。
詳細はこちら → 生活クラブHP

Mercuryが伝えるところによると、奈良県の農悠舎王隠堂製造の梅干からセシウム48ベクレルが検出されている。
梅干の原料の梅は、奈良県・和歌山県・三重県産で、
シソは、奈良県・和歌山県・滋賀県産、
塩は、沖縄県産という。

これまで福島県産等の梅から、高レベルなセシウム汚染が検出されており、梅は汚染されやすい農産物の一つといえるが、福島から遠く離れた紀伊半島産からの検出は衝撃的だ。
紀伊半島は梅の代表的な産地であり、詳しい調査が望まれる。

この情報は
→ 奈良県で加工の小梅干し(しそ漬)から48ベクレル/kgのセシウム Mercury 2012.3.1
→ 王隠堂の商品の原材料産地 Mercury 2012.3.2

 

2012年2月29日に朝日新聞が伝えたところによると、東京電力福島第一原子力発電所の事故により大気中に放出された放射性セシウムの総量は、最大で約4京ベクレル(京は兆の1万倍)だという試算結果を気象庁気象研究所が公表したという。

この総量はチェルノブイリ原子力発電所事故での放出量の約2割程度であり、事故後に国内外の各機関が公表していた推計値の約2倍の量である。

元記事 朝日新聞 2012年2月29日

ちなみに福島第一原発事故により放出された核種は全31種類であり。セシウムの量から他の核種の総量も推測することができる。

 
 
 
 
 
 
 

 

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