追記:3.11の事故以来、定時降下物の値は下降し続けていましたが、昨年12月頃から増加に転じており、下記の数値は昨年5月後半~6月頃と同等の数値になっています。
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東京電力福島第一原子力発電所の爆発事故から1年以上が経過し、野田総理大臣による「冷温停止状態」が宣言され、一般のメディアからは原発事故関連のニュースが減りつつある状況ですが、原発からは今も放射性物質が環境中に放出され気象条件により各地に飛散しています。
福島県が公表している『定時降下物環境放射能測定結果(暫定値』にはその降下量がはっきりと記載されており、第96報では、2012年3月31日9時~4月1日9時の降下量はセシウム合計で平方キロメートルあたり123.3メガベクレルとなっている。
メガベクレルはベクレルの100万倍である。つまり123,300,000ベクレルということだ。
この測定結果の公表ファイルには以下の文言が書かれている。
地面が乾燥している時に強い風が吹くと、じん埃が地表面から舞い上がりやすくなります。
被ばく線量の低減や一般的なじん埃の吸入量低減の観点から、
土ぼこりが舞うような風の強い日に外出する際は、マスクの使用や帰宅後のうがいなどに心がけましょう
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この日本国内での「報道管制」(事実上の検閲・公的情報操作)の現状は、たしかにヒドいです。
10日も前、日本の国民から視聴料を強制聴取して来た公共放送であるはずのNHK(少なくともNHKワールドは報道)は、フクシマ原発(2号原子炉)の内部をようやくプローブで撮影した東京電力の発表を報道し、これまで3m(以上)あるなどなどと憶測まじりのシミュレーションで発表して来た冷却水が、実は60センチしか残っていなかった事を東京電力・メディアともしぶしぶ認める結末を迎えました。
この事実・報道について、私の場合は外国のENENEWS.COMサイトで知りました。
しかし、日本の報道機関もヒドいものながら、野田内閣がそれを知ってマトモな対策をしようとしているとは伝えられて来ません。
こういう状態ですから、NHKの視聴料を払わないで済むよう、契約解除はハガキで簡単に出来るというユーチューブ動画も登場してくるわけでしょうが…。
野田首相を世界の笑い物にした12月のあの「冷温停止宣言」直後の年末年始には、すでに色々とフクシマ原発で「高温」が再発していると分かっていたわけですが、とりわけ2月上旬~中旬(とその後)の高温問題、温度計の「故障宣言」問題…と静かなパニック状態が始まっていたように思います。
そこへこの「冷却水60センチ」報道が出て来たわけですから、野田内閣はまた(一年前の菅直人内閣のパニック状態のように)同じパニック状態であらぬ方向へと官僚主義・法治主義で独裁政治的なトラブルを引き起こす恐れがあるようにも思い懸念を禁じ得ずにいまる今日このごろです。
東日本大震災の一周年で天皇陛下のお言葉が放送された際、「放射能の問題を克服しなければならないという困難な問題が…」うんぬんと陛下が発言した箇所を日本のメディア各社は(なぜか)勝手に削除して放送するという問題も起こしていますね。
これも、私の場合は上の外国サイトのおかげで知りました。
「これは革命だ」(また例の「(明治・平成)維新」でしょうか?)などともてはやされた民主党・鳩山政権の登場からわずか数年ですが、鳩山内閣が出来た当時も突然の中国国家副主席の来日があり、これに与党民主党が内閣として天皇会見を急きょお膳立てするという珍事がありました。
その当時、政権の重鎮だった小沢一郎代議士は、天皇は内閣の助言に従う存在であるから…うんぬんと、自らの内閣がかなり以前の手続き・前例を曲げる形で天皇会見を強行したことを認めたものです。
しかし、小沢代議士や鳩山元首相でなく、現憲法の下でも「天皇」こそが(一応ながら)日本国の正式な「国家元首」なのですから、そうしたムチャを強行して平然としている小沢代議士・鳩山元首相その他の「法治主義」は、実は政治にとって大変な結果を招くことにもなり得るわけですね。
この小沢・鳩山政権のムチャな政策運営を考えると、なぜか幕末・明治の戊辰戦争前夜、「死の商人」と言われるグラバー(グローヴァー)の元で欧米から薩長への武器密輸(といっても中古品の)取引と「薩長同盟」締結で大物政治家の一人となった坂本龍馬を思い出してしまいますが。(爆)
と言っても、なにも私は「小沢裁判」なるものについて「小沢有罪・検察支持」などと変てこなイデオロギーを抱いて見ているわけではなく、あくまで小沢氏という大物政治家の実際の政策運営の数々について申しているだけなのですが。
ちなみに、坂本龍馬の未亡人だったお龍は、自分たちの過去を知っていて目の上のこぶだと思われたのか、明治の元勲たちから迫害されたそうで、真に親切にしてくれたのは西郷隆盛その他のわずかな人物だけだったと回顧しています。
お龍の人生のことは、ウィキペディアにてかなり詳しく読めるのでお勧めします。
現在の巨大コンツェルン・三菱グループの創始者だった岩崎弥太郎(龍馬の下で海援隊に勤務)もその例にもれなかったようですが、そういう利己的な姿勢に明治の「元勲」らの人間性、いわゆる本性が現れるものです。
新政府を作る、などとよく言いますが、政府にはそれら政治家らの人間性が直接に表現されますから、そういう時は、今の政治家も自分のボロが出ないよう注意してかかるべきですね。
出身は岩手であり旧「佐幕」の土地柄でしょうが、テプコから政治資金をもらっていたはずの小沢代議士は、はたしてそれら「元勲」を超えているのかどうか…。
ちょうど一年前、大震災後の対応で混乱が拡大していた時の悲劇でしたが、当時の海江田万里経産相が民間人・民間企業にはガソリン・灯油等を売らないこと、県庁・市役所などを含む政府・自治体や消防・警察・防衛省だけに売ることなどとする行政指導を発したことが原因となって、まだ寒い東北の被災地に食料や暖房用燃料の供給が出来なくなり、外部からさえ運べなくなるという経済システム破綻の大問題が起こりました。
こうした異常な行政指導なるものも、「法治主義」の弊害の最たるものだったと言えるわけですが、経産省官僚と海江田元経産相のそういう法治主義・独裁政治のため、昨年3月にはタブロイド新聞(日刊ゲンダイなど)が記事化して伝えていたように、寒い東北地方の被災地の避難所では暖房・食料すらない状態となった所があり、何人もの避難者が「凍死」や「餓死」で死亡するという大変な被害を与えたとされています…。
しかし、なぜでしょう、日本の検察庁は今もこの海江田氏らの刑事責任を追及しておりませんね?
今年2月に登場して悪名をとどろかせた船橋洋一氏らのいわゆる「民間委」のフクシマ事故報告なるものは私も購入などしていないのですが、この報告書の発表を受け、上のENENEWS.COMが触れていたアメリカCBSテレビによる短い動画に登場した当の船橋氏が英語で答えていたのだけは見ました。
その短い動画から分かる範囲ですが、この船橋委員会に事故発生当時の福山哲郎・官房副長官が回答した内容により、当時の官僚と政治家が大変なパニック状態に陥って右往左往しており、「政府は崩壊」していたという事実だけは明らかとなったようです。
今もCBSテレビ・サイトにあるその動画のタイトルも「Gov’t “collapsed” during Japan nuke crisis」とはっきり書いています。(URLはhttp://www.cbsnews.com/8301-18563_162-57386266/report-govt-collapsed-during-japan-nuke-crisis)
この報告書は、発表当時ここで紹介された元外交官・天木氏が指摘したように、船橋氏らその「委員会」(普通、こういう組織は「勝手」委員会と呼ばれる物ですが)の関係者は「だから日米同盟が素晴らしい…」うんぬんという方向に話をそらしたいのでしょう。
このアメリカのキー局は船橋氏をそこまで「ヨイショ」してはいないようですが、少なくとも当時、日本の菅内閣が「政府」として既に「崩壊」して無能をさらけ出していた状況だけは欧米に広く知らしめたし、その事実だけは大きな功績があったと言えるのかも知れません。
その福山・元官房副長官の証言によれば、官僚や政治家にアドバイスしていたはずの日本のトップ原子力専門家たちは、フクシマ事故が「またチェルノブイリやスリーマイル島のようになるのか?」と質問されてもまともに回答できなかったとのことです。
つまり、官僚と政治家らの政府はパニック状態になって「崩壊」している上に、いわゆる「専門家」(「御用学者」とも揶揄されましたが)たちも何も回答できないという無能状態にあり、それら烏合の衆がフクシマ事故(や大震災)にデタラメな「対応」を繰り返していた…それが正直な状況だったことになりそうです。
同じ事は今、既に事実上「倒産」したと言われ(ふた月ばかり前にここでも取り上げた新潮社等の記事によると)ながら、今もなおフクシマ事故の「対応」を牛耳っているあの東京電力についても言えるわけです。
東京電力というより「TEPCO」の名の方が世界に悪名をはせましたが、そのテプコのフクシマ原子炉が今また再び一年前と同様の危機状況に陥っています。
テプコ・東京電力は、これまでもあれこれ憶測や根拠薄弱なシミュレーション数値、また誰が見ても不十分な調査や事実に反する報道「発表」などなどを繰り返して「対応」を続けてきたそうですが、そんな形で、よく指摘されるように言わば「デタラメ」な対応で既に1年もお茶を濁して来わけですね。
そんなテプコや官僚・政治家たちが、これからもその「デタラメ」を続けて行く…そんな事は許されないことです。
こんなことが一年も続いているからこそ、体調不良で入院したと報道されていた天皇陛下までが上のように「放射能汚染うんぬん」とひとこと公式発言をせざるを得なかったのでしょう。
それは、いやしくも国家元首という立場からすれば当然の公式発言であったわけですが、(野田内閣の指示でしょうか?)その公式発言を夜のニュースでは全て削除してTV報道させた…これはメディア産業も来る所まで来たと言うしかありませんね。
これまで一年あまりの政治家・官僚や大物財界人らやメディア産業の「デタラメ」の数々を思い返すと、最近よく話題になることですが、今ここで単にテプコ「国有化政策」なるものだけを断行すれば良いということにはなりそうにありません。
小沢代議士を含めた今の野田内閣とその実力者らが姑息に計算しているのは、その「国有化」政策によりテプコにまた1兆円もの大金が株の代金として渡るだろうから(その上に更に1兆円を融資するとも)、テプコなど電力業界から献金その他の支援を受けて来た自分たちは安泰になるとでもいう程度のことでしょう。
しかし、テプコは既に事実上の倒産だというのなら、今の経産相やその官僚らが狙うテプコ「国有化」なる政策案も1兆円なる株代金も、これは紙くずに税金を投じるだけの不合理な「政策」であるわけで、どのみちうまく行くはずもありません。
それでは、かつて大蔵省と呼ばれ「財布を預かる立場」の代名詞だった今の財務省としても、これでは自分の存在理由を自己否定するようなものですから、当然ながら財務省としては反対するし、政府内部の「暗闘」も起きることになるわけです。
最近のメディアのように(たとえば毎日新聞の「首都圏避難計画」リーク記事のような)、フクシマの使用済み核燃料プールが崩壊すると大変なので東京圏の数千万人を避難させる計画うんぬんが作られている…と(なぜか一年も遅れて)首都圏の住民を思いやっているかのような「政府関係者」のリークを報道させる向きが出て来たのも、その一端ではないかと思います。
しかし、首都圏三千万人の避難を一年前に指示していたのならいざ知らず、今になって首都圏住民の健康を思いやっているかのように言われても…というものですね。
また、地元の福島県などでまだ数十キロ圏内に住んでいる百万以上の福島県・茨城県・栃木県などの国民は「避難」させるのかも疑問になります。
なぜ今頃になって「首都圏の避難」を政府が計画しているなどと「政府部内」からリークする必要があったのでしょうか?
テプコが事実上の倒産状態にあるという以上、1兆円もの株代金を払う義務など誰にもありませんし、テプコは巨大公害事件を引き起こし無様に破綻した独占企業として「処理」され、政治家や官僚を含む事故の責任者たちの刑事責任追及から再スタートするしかないわけです。
金子勝・慶大経済学部教授ブログ「東電には事業継続の体力はありません-私の原子力日記その5 」(1月24日付)http://blog.livedoor.jp/kaneko_masaru/archives/1614177.htmlでは、金子氏が原子力委員会出席の際に提出した意見書の内容が掲載されていますが、マスコミの記事で「事実上の倒産」とされているのは別としても、こうした内容を読むと既にあの巨大企業・テプコはもはや何ら経済力のなくなった倒産寸前の企業に過ぎない気はしますね。
そんな倒産寸前の独占企業に今、フクシマ事故原子炉が放射能の放出を再発させている中でまだ「対応丸投げ」状態を続けているのが野田内閣だというわけです。
昨年の事故発生で「政府の崩壊」を内外にあらわにしてしまった菅内閣は、その後すったもんだの後、退陣に追いやられるに至ったわけですが、東日本だけでなく全国的に内閣支持率が低下していった大きな原因は、上のように民間人・企業にガソリンすら買わせず平然と死者を出していた経産省官僚や海江田氏らの行状で分かったように、「衣食住」という文明の基本要素すら切り捨てて省みないという常識外れの「棄民」的政策を決定・実行していった数々の事実から、もう国民全体が「政府の崩壊」を目の当たりにしたことにあったと言えます。
一年前には、公務員を除く一般の国民は自家用車のガソリンすらない困窮をひと月近く強いられていましたが、あれは太平洋戦争の末期と同様の状況だったと言えますね。
ガソリンスタンドの周辺で一般国民(公務員は別でしたが)が何キロも行列を作っていた光景は、昨春も報道されましたし、今もよく記憶している人が多いでしょう。
太平洋戦争末期の日本人は、食料不足の中でも政府を妄信していたというわけではありませんし、同じ事は現在の国民にも言えるわけです。
今の野田内閣は問題だらけで困りますが、野田首相が登場した当時は、菅内閣が退陣するに先立って与党民主党の主流が細川護煕元首相(民主党の生みの親と言われる政治家)の斡旋の元で小沢一郎代議士らの小沢派と協議・協力して組閣したと報じられましたが、野田内閣はそれほど「小沢色」の強い政権のようです。
小沢代議士と小沢派は民主党代表選挙でも、震災当時の経産相として上のような「棄民」的行政指導まで発した責任のある海江田氏を支持したことも報道されたし、国民周知の事実となっているはずです。
野田内閣そのものが、いわばそんな「小沢色」のかかった「棄民」的な政権として登場したのに過ぎないことになりますから、今さらこの政権に放射能汚染の抜本的で真に科学的な対策を期待する方がおかしいことになりそうです。
26年前の旧ソ連の場合は、当時のゴルバチェフ政権の懸命の努力によりチェルノブイリ原発は短期間で「収束」され封印されたわけであり、その後も汚染のために被害は続いているとはいえ、日本のケースとは異なります。
逆に、もう1年もたっていながらまだ「今も冷温停止状態にある」うんぬんと事実に反するような報道・発表をオウム返ししているテプコや経産省や政治家の方が危険ですね。
こんな風に1年もたった今もまだ情報操作・検閲等々の問題を指摘される日本・フクシマ事故の方が、むしろ近未来の時点から振り返ってみた時の経済的・社会的・生態系的な損失が大きくなっている恐れがあります。
すでに日本が赤字財政で国家破綻の状況にあると警告されて久しい今、また「首都圏3千万人の避難計画」うんぬんなるリーク記事が出たり、それで1兆円の公的資金をテプコに確保しようという情報操作ごっこも見受けられるのは、日本という国の末期症状の一つでしょう。
しかし、すでに事故発生から1年あまりの今、フクシマ事故と放射能汚染対策政策が官僚・政治家・大企業などの利己的な利権保全を目的に続けられていて良いはずはありません。
テプコの解体処理と真の安全対策に向けて、野田首相や小沢代議士も地元国民の声に真面目に耳を傾けることから始めるべきですね。
太平洋戦争の終戦の年、連合軍は秋に日本本土への上陸作戦として「ダウンフォール作戦」という大きな侵攻作戦を計画していた事が分かっています(これもウィキペディアが詳細を分かりやすくのせています)が、連合軍は日本に更に核爆弾(原爆)を投下する計画でおり、その他にも生物・化学兵器を大量に投下して食料の生産・補給も出来ないようにする計画だったとされています。
当時の日本側にもそれへの対策はあったと思いますが、ここで言いたいのは、昨年からわが国が置かれている状況はそんな「ダウンフォール作戦」下の昭和20年~21年の日本で実際に起き得たのと同様の重大な危機であり、それを現実直視する必要があるということです。
実際、もう日本国内で安全に食料を生産することが出来る農地は減りつつあるわけです。
今の日本の自称「リーダー」たちはその危機を直視しようともせず、先月の天皇発言を検閲していたことによく表れているように、メディア産業と二人三脚でゴマカシ・デタラメで時間つぶしをして来ただけでしたね。
恐らく、そうして時間をつぶしている内に何かの僥倖(ぎょうこう)が起きる、そして自分(自分だけ)は助かる…という妄想でも抱いているのでしょう。
しかし、言うまでもなく何の僥倖も起きず、また起きるはずもなかったわけですし、事故発生から一年後の今またフクシマ事故も言わば「振り出し」に戻された状況にあるわけです。
上の小沢代議士は、かつて中国訪問した際、中国側の歓待ぶりに浮かれたらしく「実は私は軍人になりたかった」と中国側(たしか中国国防相)に発言して悪い意味で話題になったと思いますが、それなら昭和20年の危機下で自分がなにを出来たか考えてみると良さそうなものですね。
既に「政府が崩壊」したと言われた当時から一年も無為に過ぎているわけですから、真面目な政治家なら、今ここで必要なものは天皇発言を検閲して放送したりすることではなく、国民の声を謙虚に聞く耳と自分の懸命の努力(ゴルバチェフがやったのと同様の)だということは分かるはずなのですが…。
とても有用な資料だと思うのですが、こういった資料を公開するとき、いつ調べたデータか、いつまとめた資料かを明記していただけると、大変ありがたいです。いつのものか分からないと、シェアがしにくいです。
スミマセンm(_ _)m。この資料には明記されていました。これ(放射能の放出・飛散は止まっていません)でなく、「家族を説得するための情報」について書いたコメントです。