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政府が強引に再稼働を進めている関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)で、敷地内を走る軟弱な断層(破砕帯)が近くの活断層と連動して動き、地表がずれる可能性があるとの分析結果を渡辺満久(わたなべ・みつひさ)東洋大教授(変動地形学)と鈴木康弘(すずき・やすひろ)名古屋大教授(同)がまとめた。渡辺教授は「原子炉直下を通る破砕帯もあり、早急に現地調査すべきだ」としている。


大飯原発が事故を起こした場合に被害を受ける範囲にある京都では、環境団体「グリーンアクション」(京都市)など2団体は4日までに、福井県の西川一誠知事と県原子力安全専門委員に対し、同原発敷地内の地盤の破砕帯が活断層である可能性があるとして、調査の実施と評価が終わるまで再稼働しないよう求める要望書を提出、大飯原発3、4号機の設置申請書で、3号機近くの破砕帯に「粘土が付着」と記載されていることについて、「活断層であるため固結せず、粘土状の土になっているのではないか」と指摘。周囲の活断層と連動して動く可能性があるとして、原発敷地内の破砕帯の詳細な調査と、活断層として連動する場合の評価を求めている。

 日本原子力発電敦賀原発(福井県敦賀市)では、敷地内の破砕帯調査が行われる。活断層に詳しい渡辺満久東洋大教授は「粘土があることは、断層が最近活動した可能性を示している。大飯原発の敷地内にも破砕帯が複数存在しており、安全性を確保するためには、破砕帯の活動性を確認することが非常に重要」と話している。

日本原子力発電敦賀原発(福井県)では、原子炉直下の破砕帯が動く可能性が4月、保安院の現地調査で判明。国の基準を満たさず、廃炉の可能性が浮上している。

 

 

大飯敷地内に活断層の可能性 京の団体が調査要望 / 京都新聞

大飯原発の断層活動、地表もずれる可能性 / 中国新聞

 

2012年5月23日の読売新聞が伝えたところによると、今後の原子力政策を検討する内閣原子力委員会の新大綱策定会議が5月23日開かれ、日本原子力研究開発機構の高速増殖炉「もんじゅ」の研究開発の進め方について、文部科学省が中止(廃炉)を含めた四つの考え方を示したということである。

 原子力委の小委員会が5月16日、使用済み核燃料の処理方法について

〈1〉すべて再処理
〈2〉再処理と、地中に埋める直接処分の併存
〈3〉すべて直接処分

という選択肢を提示。文科省はこれらの選択肢に対応した考え方をまとめた。

選択肢〈1〉のうち2030年以降も原発を一定程度運転する場合は、もんじゅの運転再開後10年以内に高速増殖炉の技術確立を目指す。選択肢〈1〉のうち30年以降原発比率を減らす場合と、選択肢〈2〉の場合は、高速増殖炉の実用化の可否を判断するための研究開発を行う。
一方、選択肢〈3〉の場合は、実用化に向けた研究開発を中止し、原発全廃ならもんじゅを廃炉とする。全廃しないなら、もんじゅは国際研究拠点として活用を検討するということである。

元来の日本の原子力政策は、「高速増殖炉」「再処理工場」「最終処分場」の3つがセットで成立するものであるが、高速増殖炉が実験炉の段階で事故を繰り返し商用稼働が出来ず、仕方なく「プルサーマル」と「MOX燃料」いう付け焼刃のリサイクルもどきで茶を濁していた状態が続いていたが、これは燃料再利用と呼べるほどのリサイクルには至らない。

すねの傷であった「高速増殖炉もんじゅ」。

これからの展開が注目である。

→ 元記事 原発全廃なら「もんじゅ」廃炉・・・ 文科省示す

→ 核燃料サイクルについて

→ 核燃料サイクルは破綻している / 日経ビジネスオンライン

 

東京新聞 社説 2012.5.4
 あす、原子力発電の火が消える。私たちは、それを日本の大きな転換点と考えたい。新しく、そして、優しいエネルギー社会へ向かう出発点として。

 私たちは間もなく、原発のない社会に暮らすことになる。

 全国五十基の原発がすべて停止する。国内初の日本原電東海原発(茨城県東海村)と敦賀原発1号機(福井県敦賀市)が止まって以来、四十二年ぶり。ただし、稼働中の原発がその二基だけだったころのことだから、比較にはならない。

◆不安定な基幹電源

 東海原発は一九六六年に、営業運転を開始した。その後七〇年代に二度のオイルショックを経験し、北海道から九州まで、沖縄を除く日本全土に「国策」として、原発が建設された。五十基が現存し、この国の電力の約三割を賄う基幹電源に位置付けられる。

 しかし、安全意識の高まりの中で、新規立地や増設が難しくなってきた。ここ十年で新たに運転を開始したのは、中部電力浜岡原発5号機など四基にとどまる。電源開発(Jパワー)が建設中の大間原発(青森県大間町)などは福島第一原発事故の影響もあり、操業開始のめどは立っていない。

 震災前にも、定期検査以外に不祥事やトラブルが相次いで、平均稼働率は六割台と低かった。震災後の昨年度は二割強にとどまった。原発は少し大きな地震に遭えば長い停止を余儀なくされる。基幹電源とはいわれていても、もともと不安定な存在なのである。

 「原発ゼロ」とはいうものの、原子炉は消えてなくならない。すぐに大きく社会が変わり、安心安全が訪れるわけでもない。

 震災時、福島第一原発4号機は定期検査で停止中だった。ところが津波で電源を失って、使用済み燃料を保管するため併設された貯蔵プールが冷やせなくなり、危険な状態に陥った。

◆神話と呪縛を克服し

 止まった後の課題も今後、ますます深刻になるだろう。

 中でもすぐに直面するのが二つの原発依存である。電力の約半分を原発に依存する関西の電力不足と、経済の大半を原発に頼り切る立地地の財政と雇用の問題だ。

 このほかにも、欧米や中国からも後れを取った風力や太陽光など自然エネルギーの普及促進や行き場のない高レベル放射性廃棄物の処分など、難しい課題が山積だ。原発ゼロはゴールではなく、原発に頼らない社会の構築へ舵(かじ)を切るスタート地点なのである。

 それでも明日は、われわれの社会と暮らしにとって、大きな転換点には違いない。

 ゼロ地点に立ち止まって考えたい。震災は、原発の安全神話を粉々にした。安全神話の背後にあるのが経済成長の呪縛である。原発、あるいは原発が大量に生み出す電力が、経済成長を支えてきたのはもちろん疑いない。

 経済成長を続けるため、電力需要の伸びに合わせて、高出力の原発を増設し続けた。そうするには、原発は絶対に安全でなければならなかったのだ。その結果、原発は安全神話に包まれた。

 消費者も、そのことにうすうす気づいていたのだろう。日本は世界唯一の被爆国である。私たちの記憶には世界中の誰よりも核の恐怖が染み付いている。経済成長がもたらす物質的な豊かさは、恐怖さえ、まひさせたのかもしれない。被爆国としての倫理に勝るほど、成長の魅力は強かったのか。

 経済成長の神話にも今は陰りが見える。目の前の転換点は、消え残る神話と呪縛を克服し、被爆国の倫理を取り戻す契機になるはずだ。経済の効率よりも、私たちは人間の命と安全を第一に考える。野放図な消費を反省し、有限なエネルギー資源をうまくいかすことができるのなら、新しい豊かな社会を築いていけるはずである。

 優しい社会をつくるため、私たち消費者もエネルギー需給の実態をよく知る必要があるだろう。暮らしを支える電力がどこでつくられ、電気のごみがどこへ葬られるかも知らないで、原発推進、反対の対立を続けていてもしかたがない。電力事業者の誠実な情報開示が必要だし、私たちの暮らしのありようももっと考えたい。

◆ゼロ地点から始めよう

 浜岡原発の全面停止を受けて名古屋では、原発推進、反対双方の市民有志がこの三月、地域にふさわしい電力供給と消費のあり方を事業者とともに考えようと、「中部エネルギー市民会議」を発足させた。「エネルギー自治」を目指す新たな試みだ。同様の活動は各地で始まっている。

 ゼロは無ではなく、そこから生まれるものは無限大という。明日訪れるゼロ地点から、持続可能で豊かな社会を生み出そう。私たちの変わる日が来る。

 

北海道新聞 社説 2012.5.4

東日本大震災まで日本の電力供給の3割を占めていた原発が送電を停止する日がやってくる。

 北海道電力泊原発(後志管内泊村)3号機があす定期検査に入り、国内の全原発50基が運転を止める。

 全原発の停止は、政府が議論を積み重ねた末に行った選択ではない。それどころか、政府はこの状況を避けようと、なりふり構わず再稼働を急いできた。

 政府の拙速な姿勢にブレーキをかけたのは、「できれば原発に頼りたくない」「再稼働は安易に認められない」という民意だろう。

 福島第1原発事故の惨状を目の当たりにした国民が、期せずして「原発ゼロの日」を実現させたと言える。

 私たちは、この日を原発のない未来に向けた真の意味での転換点としなければならない。

*脱依存の姿勢どこへ

 こうした民意を、政府は真摯(しんし)に受け止めているだろうか。

 枝野幸男経済産業相は「できるだけ早く恒久的に原発依存度をゼロにする」と強調するが、その言葉とは裏腹な事態が足元で進行している。

 エネルギー基本計画を見直す総合資源エネルギー調査会(経産相の諮問機関)で最近、2030年の電源構成について複数の選択肢が示された。この中には、原発比率が従来より高い35%の案も含まれている。

 こんなことが起きるのも、民主党政権の原発に対する姿勢が定まらないからだ。

 野田佳彦首相は就任時に脱原発依存の方向性を打ち出しただけで、目標達成に向けた具体的プロセスには一切ふれようとしない。むしろ姿勢が後退した印象さえ与える。

 最低でも、政府が示した寿命40年という新たな指針に沿って、危険で老朽化した原子炉から順次廃炉にしていく中長期の工程表が必要だ。

 併せて、再生可能エネルギーなどの代替電源を増強し、廃炉のスピードを早める努力が欠かせない。

 再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度が7月に導入される。

 事業者の背中を押し、普及を加速させるためにも、首相は脱原発に取り組む決意と展望をはっきり語るべきだ。

*拙速な再稼働は論外

 場合によっては、中長期の脱原発と、短期の電力需給を切り離して考える必要もあるだろう。

 あらゆる手を尽くしても電力が足りなければ、新たな規制機関が最新の知見を取り入れた基準で安全性を確認し、必要最低限の原発の再稼働を検討することになる。

 現状は、その段階ではない。電力各社は今夏の電力需給見通しを発表したが、あくまで「言い値」であり、じっくり検証する必要がある。

 何より福島の事故の原因も責任の所在も解明されていない。事故への責任を問われてしかるべき経産省原子力安全・保安院が再稼働の手続きを進めるのも論外だ。

 政府は手順を誤ってはならない。肝心な点をあいまいにしたまま、福島の事故の前と同様の甘い規制が再現されることには、強い危機感を持たざるを得ない。

 原発事故の取り返しのつかぬ被害を受けるのは周辺住民をはじめとする国民であり、途方もない損害賠償を税金や電気料金の形で負わされるのも国民なのだ。

*道の工程表も必要だ

 福島県は県内全10基の原発を廃炉にし、再生可能エネルギーを軸とした復興プランを描いている。

 北海道は風力、太陽光、地熱など再生可能エネルギーの宝庫だ。

 北電は、現在接続希望のある風力、太陽光発電の270万キロワット全量を受け入れるには、北海道と本州をつなぐ海底送電ケーブル「北本連系」などの送電網強化に7千億円かかるとの試算を公表した。

 風力、太陽光は天候によって出力が変動し、道内だけではその影響を吸収しきれない。北本連系を通じて、電力の大消費地である首都圏に変動分を送電することで不安定さを克服する。

 北海道を再生可能エネルギーの供給基地と位置づければ、公費による助成も可能だろう。

 送電網は文字通りの公共財となり、中立性を高めるため発送電分離を含む電力改革の重要性が増す。

 原発の廃炉と同じく、再生可能エネルギーの普及にも中長期の工程表がいる。道も交えた第三者機関をつくり、地産地消と道外への供給の両面から課題とコストを早急に検証しなければならない。

 脱原発の視点に立った条例を持つ自治体の首長として、高橋はるみ知事は工程表づくりを主導すべきだ。

 同時に、私たちは暮らしを見つめ直し、エネルギー消費のベースを下げる努力が欠かせない。原発ゼロ状態で節電と省エネに知恵を絞った経験は将来への財産となるはずだ。

 原発を他の電源に切り替える道のりは平たんではないだろう。全原発が停止する「こどもの日」を、将来世代に安全な環境を約束するための長い挑戦の出発点ととらえたい。

 

横浜を中心に脱原発アクションを展開している「さよなら原発かながわ」が、のうちのひとりである、神神奈川県出身の斉藤つよし衆議院議員と面会し、関西電力大飯原子力発電所3,4号機の再稼働に反対する要望書を提出する。

提出は4月27日で、要望書への賛同を広く呼び掛けいる。

要望書の内容は以下のとおりである。

 

———–抜粋————————————-

次の世代のため、未来のため、そして今を生き抜くため、私たちは原発の再稼働に反対します

衆議院議員 斉藤 つよし 殿

私たちは主に神奈川県に住む市民です。このたびの政府のあまりにも拙速で不可解な関西電力大飯原子力発電所3,4号機の再稼働を妥当とした判断は愚かしいとしか言いようがありません。福島第一原子力発電所の事故の確たる原因の究明すらされておらず、また事故による放射能汚染の実態と将来への懸案が全く見通せず、そして何より多くの国民の再稼働に慎重であるべきとの輿論がある中で、再稼働を妥当とした政治判断は国民に背を向け、一部の利益集団を利するために出した決定としか思えません。
そこで神奈川県出身で比例南関東ブロックから衆議院議員として選出された貴殿に対し下記を要望致します。

 

———–以上————————————-

要望書全文を見る

大飯原発再稼働反対の要望書

次の世代のため、未来のため、そして今を生き抜くため、私たちは原発の再稼働に反対します

衆議院議員 斉藤 つよし 殿

私たちは主に神奈川県に住む市民です。このたびの政府のあまりにも拙速で不可解な関西電力大飯原子力発電所3,4号機の再稼働を妥当とした判断は愚かしいとしか言いようがありません。福島第一原子力発電所の事故の確たる原因の究明すらされておらず、また事故による放射能汚染の実態と将来への懸案が全く見通せず、そして何より多くの国民の再稼働に慎重であるべきとの輿論がある中で、再稼働を妥当とした政治判断は国民に背を向け、一部の利益集団を利するために出した決定としか思えません。
そこで神奈川県出身で比例南関東ブロックから衆議院議員として選出された貴殿に対し下記を要望致します。

関西電力大飯原子力発電所3,4号機の再稼働をしないで下さい。

理由

1.福島第一原子力発電所の事故の原因はまだ究明されていません

いま現在も福島第一原発事故災害は収束しておらず、いまもなお、客観的・合理的に説明可能な事故の原因は究明されていません。地震によって原子炉内の配管が損傷し炉心溶融につながる冷却材が喪失したと指摘する専門家も複数います。電源の確保さえ問題が無ければ事故は起きなかったとは言い切れないのです。「福島原子力発電所事故に係る経緯・原因の究明を行う」ために国会に置かれた「国会事故調査委員会」も、いまだ事故原因の経緯・究明は出来ていません。
このように事故原因さえ究明されていないのに、ストレステストの一次評価で津波や地震に耐え得るという評価を追認しても、それは福島第一原発事故の現実からかけ離れた空虚で無内容な政治判断としか思えません。

2.電力不足は本当でしょうか

大飯原子力発電所の再稼働が無ければ電力の供給が不足するとして関西電力は電力不足の試算を公表しましたが、その数値には多くの専門家から疑問の声が出されています。火力発電や水力揚水発電、自家発電、他社からの電力融通量などが過少に試算されており、供給能力が低く見積もられていること。節電による需要減を考慮していないこと。電力が不足すると言われる電力需要のピーク時は今夏全体のわずか2.8%(夏季期間85日間2,040時間のうちの58時間)であり、その時間帯の電力需要を抑える工夫について考慮されていないことなどです。これらの試算にでない需給量を踏まえて総合的に評価した場合、関西電力は大飯原子力発電所の再稼働がなくても電力不足に陥らないと指摘する専門家も多数います。
政府は再稼働を認める根拠の柱の一つとして電力不足の回避を挙げてきましたが、第三者の専門家による需給検証委員会による電力需給評価の正当な検証もないままに、再稼働を認めることはあまりにも杜撰な決定です。

3.大飯原子力発電所の立地自治体のみの同意で良いのでしょうか

福島第一原子力発電所の事故による放射能被害の実態をどのように考えているのでしょうか。ひとたび原子力発電所の過酷事故が起きれば、放射性物質は全国に更に全世界に、また海洋にも大量にまき散らされ、土や空気や水や人や動植物を汚染し、計り知れないほどの被害をもたらします。それは取り返しがつきません。今回の福島第一原子力発電所の事故によって、いったいどれだけの地域や人や自然が放射能汚染されたとお考えでしょうか。そしてその被害の全容は1年経った今でも全く見通せていません。放射線内部被ばく、低線量被ばくによる晩発性障害など、これから数十年後に徐々に放射能被害の実態が明らかになっていくと考えます。
このようにひとたび事故が起きれば、とてつもなく広い範囲を、取り返しつかなく放射能汚染してしまう原子力発電所の稼働に際しては、日本全国がその当事者です。現に福島第一原子力発電所の事故によりまき散らされた放射性物質は、50キロ圏内ではほぼ全域に高濃度汚染され、200キロ圏内でも気象条件によってホットスポットと呼ばれる高濃度汚染地域が広範にわたり、放射能汚染をもたらしています。
この福島第一原子力発電所の事故の放射能汚染の実態を踏まえると、100キロ圏どころか200キロ圏まで高濃度に汚染される可能性があります。大飯原子力発電所を再稼働するにあたり同意を求める自治体は、立地自治体以外、最低でも滋賀県、京都府、大阪市等を含む関西圏の自治体であり、またその地域に住む住民の同意が必要です。今回の事故の広範な被害を考えれば、国民全員の同意を必要としても不合理ではありません。

4.ストレステストで先送りされた安全対策の実現を早急に行うべきです

先送りされた安全対策はいくつもあります。とりわけ事故時の緊急作業の拠点となる免震重要棟の建設、原子炉格納容器の圧力を抜くベント時に放射性物質を除去するフィルターの設置などは安全対策上、絶対的に必要な建物・装置です。
福島第一原子力発電所の事故では、地震など緊急時の作業拠点となるはずの事務本館が地震によって破壊され、免震重要棟が緊急作業の拠点として利用されました。免震重要棟があったから、そこを拠点に収束作業にあたれたのです。
また格納容器の圧力上昇を防ぐために排気するベントの設置、そして放射性物質を除去するフィルターの設置をしてください。福島第一原子力発電所のベントによって大量の放射性物質が環境中に放出されました。事前の知らせもないなか、多くの住民がベントによって大量に被ばくさせられました。これは政府による犯罪です。住民にベントの通知をしないとは言語道断の不法行為です。作業員や住民に無用な被ばくをさせないために、ベント及びベントフィルターの設置は必要不可欠です。

5.使用済み核燃料の再処理サイクルは実質的に破綻しています

使用済み核燃料の再処理は失敗に失敗を重ねており、この再処理事業は実質的に破たんしています。再処理工場の現実的な稼働が見越せないにもかかわらず、原子力発電所を再稼働し、使用済み核燃料をこれ以上増やすことに強い危惧を抱きます。
原子力委員会によれば、再処理工場の使用済み核燃料3000トンの収容力に対しすでに2900トンが全国から受け入れ済みであり、これ以上使用済み核燃料を受け入れる能力はありません。そして再処理ができなければ、保管している使用済み核燃料は発生した原子力発電所へ返却され、各地の原子力発電所内の保管プールが保管許容量を超え、実質的に原子力発電所の運転を止めざるを得ません。大飯原子力発電所では使用済み核燃料が返却された場合、2015年で保管プールが許容量を超え運転不能に陥ります。
そもそも使用済み核燃料の最終処分方法はいまだ確立していません。自分たちで出した核のゴミの処分方法すら分からないまま、将来へ多大な負担とリスクを先送りする形で核のゴミを出し続ける事は倫理的に破たんしています。

このように幾重にも矛盾し、論理的に説明がつかず、倫理的に間違っている大飯原子力発電所3,4号機の再稼働に私たちは断固として反対します。

2012年4月27日
さよなら原発かながわ

……………………..ちなみに斉藤議員とは…………….

皆さまの日頃のご活動に感謝致します

さて急な日程ですが来る4月27日に斉藤つよし衆議院議員と「さよなら原発かながわ」の実行委員メンバーとで15分間ですが面会することになりました。
斉藤つよし議員は神奈川県出身の議員で、現在は比例南関東ブロックから衆議院議員として選出されています。面会は実行委員さんに労を取って頂きました。

そこで折角お会いできる機会ですので(何と言っても、再稼働問題を裏で画策していると言われる仙石5人チームのうちの1人です)、大飯原発再稼働反対の要望書を手渡す事にしました。

是非、皆さまのご署名と同時に、賛同者を多く募るため【拡散】して頂きたく宜しくお願い致します。
賛同署名の期限は4月26日までとさせて下さい。急な話で申し訳ありません。

さよなら原発かながわ実行委員会

 

→→ 署名はこちらから / とても簡単なので1分もかかりません

 

 

 

2012年3月28日

東京新聞が伝えたところによると、管直人前首相をふくむ民主党の有志国会議員、約30人が原発のない社会への道筋を検討する勉強会「脱原発・ロードマップを考える会」を設立した。

→ 元記事 : 

 

3月26日未明、新潟県にある東京電力の柏崎刈羽原子力発電所6号機が定期点検のため停止しました。
これで東電管内の原発はすべて停止、国内で動いているのは北海道の北電泊原発3号機の一機のみです。
その泊原発も5月5日には停止予定で、いよいよ原発が一台も稼動していない日本が目前に来ています。

これから、再稼働をめぐる攻防が激しさを増してくると思いますが、ぜひ、全機停止のまま夏を乗り切り、電力不足デマには終止符を打ちたいものです。

これまでなんども報じてきましたが、電力が不足するというのは電力会社はじめ原子力利権に預かる人たちによるでっち上げです。実際には全ての原発が停止しても電力が不足することはありません。
おさらい 電力は足りている  そして電力会社のウソ

関連記事 NHK 2012.3.26

 

朝日新聞より

関電の筆頭株主である大阪市が6月に行われる関電株主総会で提案する内容が、大阪市のエネルギー戦略会議(座長=植田和弘・京大院教授)案が大筋で一致。
《原発について「絶対的な安全性の確保」や発送電の分離、経営体質の強化などを求める。「可及的速やかに全原発を廃止」を経営目標とすることも盛り込んでいる。》

元記事は 朝日新聞 2012.3.18 

 

2012年3月9日

NHKニュースによると、スイスの行政裁判所は、運転開始から40年になる首都近郊のミューレベルク原発について、耐震性などに問題があるとそて来年2013年6月までに運転を停止するように電力会社に命じる判決を言い渡した。

ミューレベルク原発は2010年に無期限の運転許可を認められていたが、地元の反原発団体が反発し、運転停止を求めていたという状況がある。

またスイスは東京電力福島第一原発の事故を受けて、「脱原発」へと方針を転換しており、2034年までに国内にある4つの原発すげてを順次廃炉にする方針が決まっている。

→ 元記事 NHKニュース スイス 原発の運転停止命じる

<関連記事>
→ スイスも脱原発へ、2034年までに全廃

 

日本の原子力政策にとって重要な発表がありました。

2012年2月23日 21時12分の毎日新聞の記事によると、内閣府原子力委員会の小委員会(鈴木達治郎座長)が「今後20年は核燃料を再処理せずに直接処分する方法が最も経済的である」と2月23日に発表したという。

また、プルトニウムを増やす高速増殖炉は、当面は実用化は困難とする見解を述べ、見解は政府のエネルギー・環境会議に提示され、新たなエネルギー政策の論議に反映されるとも発表した。

→ 

<参照情報>
核燃料サイクルについて
高速増殖炉について

 

2/20ANN「報道ステーション」 10分

20120220 関西電力の全原発停止へ 再稼働の行方は? 投稿者 PMG5

 


この図をご覧になったことがある方は多いと思います。
小出裕章さんの有名な電力需給グラフです。

このグラフは全ての原発が停止しても電力は不足しないことを雄弁に語っています。

おさらいしましょう。
グラフの左方向は過去、右端が現在です。
青色は水力発電所の、黄色は火力発電所の発電能力です。
黒い線が入っていて最大需要電力量とあります。
一年で一番電力需要が多くなる夏場のピーク時の、瞬間最大の電力量を表しています。
その位置は青色と黄色の合計よりも下です。
つまり、現在日本にある水力発電所と火力発電所だけで、
夏場のピークの最大電力を乗り切ることが可能ということです。
さらに、赤の原子力発電の上に黒の自家発電があることにご注目ください。
民間が持つこれらの発電設備から、電力の供給を受けることが可能です。
その分は丸々余裕に割り当てることができます。

このシンプルなグラフはシンプルな真実を表しています。
原発が一つも動いていなくても、電力は不足しないし、家庭で節電の必要すらありません

電力会社は電力不足を盛んに訴えていますが、それはこのように根拠のないデタラメなのです。
(続きを読む…)

 

「原発運転ゼロ」はいよいよ秒読み段階にはいった。
関西圏で二〇㌫近い電力不足に陥ると危機感を煽る電力会社。
しかし実際には、静岡県以西の電力供給は逆に百三十万キロワットの余裕がある。
関電の本音は「原発ゼロで夏を乗り切れれば、原発不要論が高まる。それまでに一基でも動かしておきたいのだろう」(電力関係者)との見方。

東京新聞 【核心】「原発ゼロ」秒読み 2012.2.18 は(阿修羅掲示板)から 
《電力業界の「悪夢」は刻々と近づいている。》

 


2月20日、関西電力高浜原発3号機(加圧水型軽水炉、出力87万キロワット)が定期検査に入り停止します。
関電管内の全ての原発が停止することになり、関西圏は放射能を撒き散らさないクリーンなエネルギーで満たされます。

これで、九州・中国・四国・関西・中部・北陸・東北の各エリアで全原発が停止、原発がなくても電力は何ら不足しないことが証明されて、ますます原発の不用性が明らかに。

国内で残り稼動しているのは新潟の刈羽6号機(東電)と北海道の泊3号機(北電)の2機のみ。
わずか2機です!

その2機も刈羽が3月26日に、泊まりが4月下旬に止まることがきまっており、国内全原発が停止する日は目の前です。
全国から放射能で汚れたエネルギーが消えてなくなるその日は、とてもシンボリックな日になるでしょう。
綺麗になったエネルギーのなかで、深く呼吸し、心を静めて、今後の日本の進むべき道を問い直しましょう。

期せずして、原子力エネルギーが一度リセットされるのです。
それは、巨大震災と人類最悪の原発事故という天災人災の複合大災害に見舞われた日本の、
その過酷さのどん底に射す一条の光明であり、すばらしいプレゼントだと思います。

私たちは、ゼロから新しいスタートを切ることができるのです。
一度止まった原子力エネルギーを
そのまま永眠させ、核に頼らない新しい日本を創ってゆくのか、
それとも、再び過去に戻り、原子炉をもう一度起動するという、安易で欲得にまみれた恥辱の道を歩むのか・・・

すべては私たちの選択にかかっています。
日本の真の復興とは何か?
答えは風の中ではなく、私たち一人一人の中にあります。

 

4分

さんが 2011/12/30 にアップロード

一市民でも原発を止められると信じ
原発に賛成する議員の再選を阻止し
議会の勢力を逆転させるとは
敬服しました。
(続きを読む…)

 

産経新聞 2月9日(木)18時36分配信

Yahoo!JAPANニュースに掲載された産経新聞の報道によると、東京電力は2月9日、新潟県にある柏崎刈羽原子力発電所で唯一運転を続けている6号機(百三十五万6000キロワットを発電する)の定期検査を3月26日から開始すると発表した。

これにより東京電力が保有する17基の原発は、事故を起こしている福島第一原発を含めてすべてが停止し、稼働原発はゼロとなる。

→Yahoo!ニュース  
→Sankei Biz 東電、3月26日に最後の原発停止 / 魚拓 

 

毎日新聞 2012.1.31

毎日新聞が伝えたところによれば、中部電力浜岡原発(静岡県御前崎市)の発電費用は、1キロワット時あたり9.78円と政府が試算した原発の発電コスト(同8.9円)を上回るとの試算結果が31日、県の「原子力経済性等検証専門部会」で報告された。事故時の費用負担を含めておらず、今後はそれらも含めコスト計算するということだ。

<浜岡原発>発電コスト、国試算上回る 県の専門部会報告


専門部会委員の大島堅一・立命館大教授(経済学)が、70年から10年までの40年間で試算したところ、中電の火力発電のコストは9.37円だった。

浜岡原発の発電コストは 9.78円
火力発電所の発電コストは 9.37円

事故時の負担費用を含めれば、火力発電所の発電の方が安価であり、これに数万年先まで管理が必要な使用済み燃料の保管費用を加えれば、確実に火力の方が低コストで安全に利用できることは、明白な事実だといえよう。

元記事

 

中日新聞 2012.1.31

 福井県内の定期点検中の原発再稼働に反対する市民団体など18団体が30日、経済産業省原子力安全・保安院が再稼働の前提となる安全評価(ストレステスト)を妥当と判断した関西電力大飯原発3、4号機に、再稼働反対を県として明確にするよう求める要望書を嘉田由紀子知事宛に提出した。

 18団体は、滋賀を含む関西一円で活動しており、2月4日には大津市内で大飯原発3、4号機の運転再開に反対する「関西びわこ集会」を主催する実行委員会の構成団体。

 要望書では、滋賀や周辺自治体の意向も踏まえずに「運転再開ありき」で進んでいる、と指摘。原発立地隣接県の滋賀県には関西電力との間に、再稼働の事前了解の権限を含む安全協定は結ばれていないが、「事前了解を含む『立地県並み』の安全協定締結を多くの市民が望んでいる」としている。

 また、県内住民は若狭の原発に不安を募らせているとして「運転再開には県民の理解が必要なことを表明し、原子力安全・保安院に説明を求めてほしい」と、国による県民向け説明会の開催を要望した。

 この日は約20人が県庁を訪れ、県防災危機管理局に書面を提出した。メンバーの一人で大津市和邇高城の神戸大名誉教授、大津定美さん(73)は「京都、大阪を含め琵琶湖の水が汚染されたらどうなるか。隣接県の発言権がないままに再稼働されるのは認められない」と語気を強めた。 

  (梅田歳晴)

この記事は 中日新聞

 

2012年1月31日

毎日新聞によると31日、国際原子力機関(IAEA)は原発の再稼働の判断基準となっている安全評価、俗に言うストレステストの審査手法を妥当とする報告書をまとめ、経済産業省原子力安全・保安院に提出したという。
このことによって、関西電力大飯原発3号機と4号機のストレステストを妥当とした保安院の審査結果について内閣府原子力安全委員会が確認した上で、政府が再稼働の可否を判断するという道筋がついた格好となる。
再稼働阻止の鍵は、地元の了解と世論ということになりそうである。

–以下記事を抜粋—————-

 日本のストレステストの審査手法などを評価するため、IAEAの調査団は今月23日に来日した。保安院などから審査手法のあり方などについて説明を聴く一方、保安院の審査結果の妥当性を確認するため、実際に大飯原発を訪問。福島第1原発事故後に設置された非常用発電装置の起動訓練などを視察し、同原発事故を受けて実施された安全対策を確認した。

 IAEA原子力施設安全部長のジェームズ・ライオンズ団長は「日本の手法は国際的な安全基準に準拠している。広く意見を募り透明性も確保している」と評価した。

–以上—————————

■原子力発電所の安全評価(ストレステスト)について
 原発が設計上の想定を超える地震や津波に襲われた場合、原子炉建屋などが損傷し、炉心損傷などの深刻な事故に至るまでにどのくらい余裕があるのかを調べる検査。原発の再稼働の判断に使う1次評価と、稼働の継続の判断に使う2次評価の2段階で実施。現在までに、7電力事業者が、計15基の原発の1次評価結果を原子力安全・保安院に提出している。

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NEWS ポスト セブン 2012.1.30

城南信用金庫(東京・品川区)は、1月1日午前0時、東京電力との契約を打ち切り、PPS(特定規模電気事業者)の最大手であるエネット(東京・港区)から電気を購入し始めた。吉原毅理事長に“脱東電”の試みと、コスト削減効果をジャーナリストの小泉深氏が聞いた。

* * *
――切り替えに伴って、東電や財界からの圧力はありませんでしたか。

吉原:ありませんでした。もしあったら、大問題ですけどね。むしろ、会見で東京電力との訣別を発表したことで、顧客である個人のお客様や取引先企業をはじめ、多くの方から応援の声をいただきました。
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