いま、世界の原発メーカーは大手3社がほぼ独占している。三菱=アレヴァ、東芝=ウェスティングハウス(WH)、日立=GEの3社で、いずれも日本企業と外資との提携企業だ。
世界最大の原子力複合産業グループ・アレヴァ社と、ウェスティングハウス・エレクトリック社はいずれもロスチャイルド財閥グループの傘下、GEはロックフェラー財閥を代表する企業だ。
ロンドンに本拠地を置き、ヨーロッパを拠点に世界展開するロスチャイルド財閥と、アメリカを拠点とするロックフェラー財閥は、世界のエネルギー産業の2大巨頭であり、エネルギー利権の総元締めだ。
ロックフェラーセンターの中心に建つGEビル
エネルギー利権の中で、石油と原子力という視点で見ると、スタンダードオイルを作り、石油王と呼ばれたジョン・D・ロックフェラーに始まるロックフェラーグループはどちらかというと石油利権、ウラン王と呼ばれたギー・ド・ロスチャイルドを産んだロスチャイルドグループは原子力利権と言える。
また、原子力産業の中では、ロスチャイルドはウラン燃料利権をにぎり、ロックフェラーは原子力プラントでリードしてきた。
この両者は、一見ライバル同士のようでもあれば、互いに支えあう利権共同体のようでもあり、実はロスチャイルドを親分とする主従関係であるという見方もある。
実態は深い闇に包まれよくわかっていないが、両者が世界のエネルギー利権の総元をにぎり、世界中の国の政策をも左右していることは、原発メーカーの主要3社を専有していることからだけでも容易に想像がつく。
この両グループと、日本の企業とが結びついて、世界の原発プラントを独占している。これは一体何を意味するのか?
そこには世界エネルギー利権を牛耳る世界財閥グループと、その子飼いで、利権のおこぼれに預かる原子力ムラ(政・官・財複合の利権構造)という構図がある。
実は、エネルギー利権はこの構図の一角に過ぎない。世界財閥グループと日本の利権集団との共存というか、子飼い関係は軍事や金融などあらゆるところにおよんでおり、それは歴史的には明治維新に由来している。
この歴史の総括ができない限り、日本は変わらないと思う。
それにはまず歴史知ることから・・・
利権の近代史を一瞥してみよう。
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