【山形】自主避難の母、結束 100人超で会を組織 山形
12月 14th, 2011 | Posted by in 1 子供たちを守ろう | 1 福島を救え | 1 避難 | 2 アクション・選挙・住民投票河北新聞 2011.12.13
避難先のアパートで長女とこたつに入り、パソコンに向かって「自主避難母の会」の仕事をする中村さん
福島第1原発事故による放射能汚染の心配から子どもと一緒に山形県内に自主避難している母親たちの集まり「山形自主避難母の会」が、精力的な活動を展開している。仕事のため福島にとどまる夫と離れた二重生活で抱えた不安要素を集約し、負担軽減への目配りを行政当局に働き掛ける。自主避難者同士が交流するコミュニティーも既に開設し、避難先で安心して暮らせる環境づくりを目指す。
山形県内では約1万3000人が避難生活を送っており、原発から一定の距離がある中通り地方などからも相当数が自主的に避難している。夫を福島に残して母子で避難するケースが多いのが特徴だ。
「母の会」は、子どもの健康への影響を心配して、8月半ばに娘3人と郡山市から山形市に避難してきた栄養士の中村美紀さん(36)の呼び掛けで、9月下旬に発足した。
代表となった中村さんは「母子のみでの避難生活は肉体的にも精神的にも経済的にもかなりつらく、心労は計り知れない。住民票を福島に置いたままの避難といった事情から避難先で行政サービスを受けにくい状況にもあり、母親たちの苦悩を行政に届ける必要を感じた」と話す。
会には現時点で100人余りの母親が参加。11月末には(1)避難先での乳幼児医療と予防接種の負担軽減(2)避難先への住民票移動を不要とする避難者専用の託児施設設置(3)避難先へ通う夫のための往復バス便の開設―など5項目からなる福島県知事宛ての緊急要望書を、約300人の母親らの署名を添えて提出した。
活動は、基本的に行政当局などへの働き掛けに徹する。一方で、山形での避難生活に役立つ暮らし情報をネット上で交換したりして交流を深める「りとる福島 避難者支援ネットワーク」も10月に開設。10月半ばには山形市で芋煮会を行った。
りとる福島の副代表も務める中村さんは「母親たちは自主避難ということで申し訳なさも感じ、ともすれば悩み事を抱え込んでしまいかねない。母の会できちんと声を上げる道筋をつくり、りとる福島の場で愚痴を言い合ったり楽しみを見いだしたりしていきたい」と話している。
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