下野新聞 2011.12.6
食品の線量測定機器を独自導入 那須・砦プロジェクト
福島第1原発事故による放射能汚染から子どもを守る市民プロジェクト「那須を希望の砦にしよう!」は、食品の放射線量を計測する機器を独自に導入、5日から那須町高久乙の拠点施設で一般からの受け付けを始めた。市民団体による食品測定機器導入は福島県などで事例があるが、県内では初めて。
プロジェクトは同町寺子丙の発明家で日大工学部教授の藤村靖之さんが主導。同地区の子どもの被ばく量サンプリング調査を行ったところ、全体の被ばく量のうち食事による内部被ばくを含めた自宅内での割合が高いことが判明したという。
今回の機器は家庭内の被ばく対策推進に向け導入。プロジェクトへの寄付金などを基に、ベラルーシ製の食品放射能スクリーニングシステム(約150万円)1台を購入した。ヨウ素131、セシウム134・137、カリウム40に含まれるガンマ線を計測できる。
計測時間は最大30分、最小計測値は10ベクレル。1回に計測できる最大量は1リットルで、固形のものはフードプロセッサーで砕くか5ミリ角に刻んで持ち込んでもらう。液体も計測できる。料金は1回2千円。
プロジェクトの大笹貴靖さんは「漠然としたイメージで不安を抱き続けるのではなく、正確な数値を把握し具体的な被ばく対策に役立ててほしい」と話す。申し込み、問い合わせは砦プロジェクト受付電話080・6051・6424(携帯)。
一方、那須塩原市槻沢の海外農業指導者養成機関「アジア学院」も、プロジェクトの一環でドイツ製の食品測定機器を導入。年明けには受け付け開始できるよう準備を進めている。
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