【速報】低線量での発がんリスクはもっと高い! 文科省は最新のICRP(国際放射線委員会)勧告を無視
11月 21st, 2011 | Posted by in 1 体への影響と防御 | 3 官僚 | 3 隠蔽・情報操作と圧力低線量の被ばくがもたらす危険性について、文科省は最新のICRP(国際放射線委員会)を無視。あえて1990年代の基準に固執していることがわかった。
文科省にインタビューを行ったのは、吉本興業所属の芸能人で、元医大生の「おしどり・マコ」氏。
マコ氏はその経歴を生かし、福島第一原発事故以来、政府関係者などに直接取材を行っている。
文科省では、あえて1990年代に出されたICRPの勧告を基準に、放射線の安全性を判断している。
20年以上を経て、医学は長足の進歩を遂げており、低線量被ばくの危険性についても、新たな論文が数多く出されている。
そ の中には、被爆した細胞から伝えられる情報によって、被ひばくしてない細胞ががん化する「バイスタンダー効果」や、被ばくした細胞がその直後ではなく、何 代も細胞分裂をくり返した後に、悪性形質転換や染色体異常、遺伝子突然変異などを生じる「ゲノム効果」といった新しい発見も含まれる。
新しい研究を踏まえ、ICRPでは2007年に低線量被ばくのリスクについて、基準を見直すよう勧告を行っている。
この勧告を取り入れないのか、とのマコ氏の質問に対し文科省の担当者は「勧告の取り入れについて現在議論している最中」と答えた。
ところがさらに、どういった機関でいつ議論がなされているのか、詳細を問われると、議論自体なされていない、と言をひるがえした。
内部被曝は、一般に日本国内で報じられているより、はるかに危険性が高い。またそのことを政府は把握しようとしておらず、誤魔化しに終始しているのが現状である。
◆magazine9
http://www.magazine9.jp/oshidori/111116/index.php
この記事は
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この記事の元になった おしどり・マコさんのレポート( おしどりマコ・ケンの脱ってみる?)より一部抜粋
ところで、ICRP(国際放射線委員会)の報告を見ていると、Publ.99「放射線関連がんリスクの低線量への外挿」にバイスタンダー効果とゲノム不安定性について言及されています。詳しく調べてみました。簡単に言うと、
バイスタンダー効果: 被曝した細胞から、周辺の被曝しなかった細胞へ遠隔的に被曝の情報が伝えられる現象。その損傷シグナルにより、被曝しなかった細胞にも、細胞死、突然変異、染色体異常などの生物学的影響が生じることがある。
ゲノム不安定性: 被曝した細胞がそのあと何回も細胞分裂した時点で、子孫細胞に生じる遺伝子の不安定性。初期の被曝による損傷を乗り越えた細胞のその何代もの後の子孫細胞にも、悪性形質転換、染色体異常、遺伝子突然変異などがみられることがある。
そして、バイスタンダー効果やゲノム不安定性などの論文をいろいろ読むと、
「低線量被曝時に、バイスタンダー効果のために被曝していない細胞で発がんが起きるならば、低線量域における発がん頻度を過小評価している可能性がある」
「バイスタンダー効果、ゲノム不安定性のいずれの現象でも、放射線で直接ヒットされなかった細胞であっても、発がんする可能性が高いことを意味する」
などなど気になることが書いてありますよ…
しかし! 肝心のICRP,Publ.103「2007年勧告」では、バイスタンダー効果もゲノム不安定性も有意なデータがある、と言及しつつ、更なる研究が求められるということで、まだ放射線防護の評価の中に含まれていないのです。けど、2007年以前のデータだからね! 今はもっともっと進んでるんだよ! でも、残念ながら、日本は1990年勧告レベルだから論外なんだけれど…。早く放射線審議会で議論して、現代に追いついてくれなくっちゃね!
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