河北新報 2011.11.8
宮城県栗原市は放射能汚染に対する市民の不安を取り除くため、空間放射線量や農産物等の放射性物質濃度について、市民や農家の依頼を受けて測定する業務を始める。機材を発注した上で、今月末にも一部測定を開始する。
佐藤勇市長が7日、市民団体「ゆきとどいた教育をすすめる栗原市民の会」と栗原母親連絡会との会談で明らかにした。
市は現在、空間線量計を27台使用している。新たに10台を市内10中学校に配備し、放射線教育や学校での測定に活用する。市民からの測定依頼は今月下旬ごろに受け付けを開始し、庁内の測定チームが作業に当たる。
さらに、給食用食材や調理後の給食に含まれる放射性物質濃度の測定に使っているガンマ線スペクトロメーターを3台追加し、計4台にする。うち2台を給食用食材などの測定に充てて回数を増やす。1台は産業経済部が農産物や土壌、水の測定に使用、もう1台は車載用にして市民向けの出張測定に使う。
佐藤市長は、放射線の影響を受けやすい妊婦や子どもを対象に、尿中の放射性物質検査や超音波による甲状腺検査を検討していることも明らかにした。
これらに対応するため、危機管理室を事務局にした全庁組織「環境放射線等対策プロジェクトチーム」を月内に発足させる。チームは測定、除染、健康問題、補償、相談・広報の5班で構成する。
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