米倉経団連会長の「高飛車」語録 「首から上の質違う」「国破れてソーラーあり」「東電の技術力の高さ、モラルの高さは世界最高」
10月 17th, 2011 | Posted by in 3 利権・推進派・御用学者J-CAST NEWS 2011/9/ 4 18:33
「財界の総理」ともいわれる、日本経済団体連合会の米倉弘昌会長(住友化学会長)の「高飛車」「上から目線」発言が続いている。
野田佳彦・新代表が決定した2011年8月29日には記者団に菅直人前代表との違いを質問され、「要するに首から上の質が違う」と言い放った。菅前首相は頭が悪い、バカといわんばかりだ。拍手喝采する向きもあるが、いくらなんでも、という声もある。
「野田新首相」に満面の笑み
米倉会長は野田新代表が決まると、「新代表は税・財政・社会保障をはじめとする政策に通じ、安定感と行動力を持った政治リーダー」と賞賛。野田新代表には「1年以上、最終的には次の総選挙まで務めきってほしい」と、かなりの入れ込みようだ。
9月1日には、あいさつに訪れた野田新首相を満面の笑みで出迎え、冒頭、輿石東氏の幹事長抜擢など民主党人事を高く評価した。これに対して、野田新首相も「間断なく経済政策を実行していきたいので、お知恵を拝借したい」と返答。菅前首相とは打って変わって、友好ムードを醸し出した。
米倉会長は、菅前首相就任当初も政策対話を進めようとしていた。それがほころび始めたのが2月。環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)推進に政府が腰砕けになったからだ。TPPが進展しないことへの苛立ちがあってか、3月初めには与野党議員に対して「給与泥棒のようだ」との発言が飛び出した。
両者の亀裂が決定的になったのが東日本大震災への対応だ。米倉会長は、震災後3か月経っても成立しない復興基本法に「なんと悠長なことをやっているのか」と嘆き、政府の原発対応をめぐっては政権批判をくり返した。政府の新成長戦略実現会議も欠席し続けている。
その言動は痛烈だ。たとえば、4月の東京電力・福島原発事故の賠償問題への対応では、「間違った陣頭指揮は混乱を起こすもとだ。(大型連休中の菅首相の外国訪問について)そういう(誤った指揮を執る)人は(外国に)行っていただいてかまわない」と、まるで邪魔者扱いだ。
東電擁護では猛反発も
歯に衣着せないというか、なりふり構わぬ「米倉語録」は枚挙に暇がない。
東日本大震災直後には、「日本の原発は1000年に1度の大津波によく耐えた。日本の原子力政策は胸を張っていい」、「東電の技術力の高さ、モラルの高さは世界最高」などと発言。これらが、「反原発」「脱原発」支持者から猛反発を受けた。
菅前首相の再生可能エネルギー政策をめぐっては、「このままでは『国破れてソーラーあり』になりかねない」と揶揄した。
こうした、あまりの原発擁護姿勢に、さまざまな憶測も飛び出す。2011年8月7日付のしんぶん赤旗(日曜版)が「原発マネーに群がる面々」で、こう報じている。
電力会社の原発関係支出、いわゆる原発マネーは約2兆1353億円(2009年度)。これを受け取っている企業はどれも経団連の中枢企業で、たとえば三菱重工や日立製作所、東芝などの原子炉メーカーへは6300億円が、新日鉄などの鉄鋼には3200億円が流れている。米倉会長の住友化学も核燃料の再処理にかかわっていて、化学業界全体で約5億4500万円が渡っている。
だから原発擁護にならざるをえない、という論理だ。
J-CAST NEWS
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