線量計は切ってしまうし、作業後の被曝線量は過少申告。
現場のすごい実態を報告しています。
東京新聞 こちら特報部 5月28日 より
福島第一、第二原発の作業を担ってきたある下請け業者は、「こちら特報部」の取材に「夏場に向け、作業員不足が生じかねない」と懸念した。
この業者は「あんなに暑い現場はない。目を覆うゴーグルも内側から曇り、作業にならない。原発をシートで覆えば、もっと温度が上がる。耐えられない」と話した。
最近、地元業者のなかには東電の仕事を断り始める業者もいるという。
「機材は業者の自前だが汚染される。そうなると、ほかの現場では使えなくなる。だが、東電からの補償は聞かない。とても割に合わない」
現場では現在、線量計を持たされるが「実際は何分ぐらい我慢していいのかという目安だけ聞いて、切ってしまう。すぐピーピー鳴って仕事にならない。例えば、ボルトをあと一つか二つ締めて終わりというとき、それを残して戻ってくる職人はいない」と語る。
防護服も「空気を通さないだけで外部被曝には無力」で、作業後に被曝線量を記入する放射線管理手帳の数値も「正確に記入すれば、すぐ限界値に達する。だからまともには記入されていない」と漏らした。
「かつては60才前後の人など東電側は働かせなかったが、今は逆にそのくらいの年齢層を集めていると聞く。後で労災でもめることを避けるためではないか」
こうした実態は作業員の間では常識だが「皆、こうした状態を訴えたいが、仲間に迷惑がかかりかねないと思うと口に出しにくい。いま現場にいるのはよほど金に困っているか、使命感の強い人。作業不足は時間の問題だ」と言い切った。
You can follow any responses to this entry through the You can leave a response, or trackback.