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児玉龍彦・東大教授に聞く 国土への思いが、子どもと妊婦を守る思想の原点

8月 18th, 2011 | Posted by nanohana in 1 体への影響と防御 | 1 子供たちを守ろう | 5 オピニオン

ダイヤモンド・オンライン

エディターズ・チョイス
【第18回】 2011年8月18日
児玉龍彦
(こだま・たつひこ)
東 京大学先端科学技術研究センター教授/アイソトープ総合センター長。 1953年東京都生まれ。筑波大学附属駒場中学・高等学校を卒業後、東京大学医学部に入学。77年同校卒業後、東京大学医学部附属病院医師、85年マサ チューセッツ工科大学研究員、96年東大先端科学技術研究センター教授(現任)

 

「私は、満身の怒りを表明します!」――7月27日、東京大学アイソトープ総合センター長の 児玉龍彦教授は、衆議院厚生労働委員会の参考人として、現在の放射線対策を痛烈に批判した。福島原発の事故で放出される放射線の総量は、広島に投下された 原子爆弾と比較して、「熱量で29・6個分、ウラン換算でも20個分」に当たるという、衝撃的な推定値を明らかにし、除染作業と食品汚染検査の徹底を提言 した。時間にしてわずか15分程度。だが、その発言はインターネット上で急速に広がり、大きな話題となった。遺伝子解析による創薬研究で世界的に知られる 科学者が募らせる、危機感と焦燥――臨床医らしく普段は穏やかな児玉教授の熱い行動の原点には、何があるのだろうか。

――国を痛烈に批判した参考人としての発言は、大きな話題になりました。

児玉 驚きました。まったく予想しないほど多くの方から、励ましや批判、心配を頂いて、有難いですよね。

一番多かったのは私の発言(「7万人が自宅を離れてさまよっているときに、国会は何をしているのですか!」)について、東京大学の人にそんなこと を言われたくない、という批判です。つまり、東大がこれまで、原発や内部被曝に対する注意をきちんと啓蒙してきたのか、ということですよね。

第二には、感情的になるな、ということです。あなたは教育者、研究者なんだから、もっと冷静に話すべきだ、と指摘されました。

第三に、法律違反を奨励するような言い方は止めて頂きたい、という点です。この点は趣旨が伝わらなかったので会見で訂正しました。無論、皆に奨励 しようとして申し上げたわけではありません。除染作業中に見つかった高線量の土壌などを、現地に置いて帰るわけにはいきません。現行法で規定されていない 緊急の除染と測定を行うため、やむを得ず、二重のビニールに包んだうえで密封式のドラムに入れ車に積んで最上級の取扱資格を持つ者で厳重に持ち帰った、そ うせざるを得ない現状だった、という点を訴えたかったんです ・・・

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