朝日新聞 8月15日
この夏休み、東日本大震災の被災地で、他県から訪れた小中高生の姿が見られる。被災地やその映像を子どもに見せることには「ショックが大きい」と心配する意見もある。津波に破壊された街を実際に見た子どもたちは、何を思ったのか。ある被災地ツアーに同行した。
埼玉県のNPO「地球元気村」は、被災地を巡って復興を考える3日間の親子向けバスツアー「がれきの学校」を7月から始めた。その初回には東京、埼玉、山梨の子ども10人と、その親ら8人が参加した。
「んー。僕はあまり乗り気じゃなかった」。午前7時、宮城県石巻市の集会所に降り立った阿部裕貴君(13)は淡々と話した。「被災地の様子はテレビで見 て知ってるからいいよって。でも親に『行ったら何か変わるよ』って言われて。何となく来てみた」。東京・新宿から夜行バスに一晩揺られ、眠そうな顔だ。
でも被災した集落に移動すると、自ら父親に尋ね始めた。「海の中のがれきってどうするのかな」「土砂崩れもあったのかな」。ささやくような小さな声。他の子も近くの大人に質問をし出した。みんな何かに気押されたように、ひそひそと細い声だった ・・・
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