ドイツ気象庁の拡散予測 残念ながら終了のようです。 詳報と共に、先ほどの継続感謝のツイートを訂正させていただきます
8月 2nd, 2011 | Posted by in 1 放射能汚染8月1日に新たなシュミレーション画像が動き出したので、てっきり継続と思い、その旨ツイッターでもお知らせしましたが、残念ながら、終了の方針は変わっていないようです。先ほどのツイートを取り消させていただきます。
7月29日に終了するというドイツ気象庁のお知らせを受けて、継続のお願いのアクションを呼びかけ、そのとりまとめに動いてくださっていたtake2602さんのレポートが掲載されていますので、転載します。
(以上、ツイッターでご指摘いただきわかりました。ありがとうございました)
福島第一原発からは、いつも謙虚で控えめな公式発表でさえ、まだ毎日24億ベクレルものフレッシュな放射能が飛び出してきています。拡散シュミレーションは被爆防御のためにとても貴重な指針でしたし、まだまだ必要な現状のなか、終了になってしまうのはとても残念です。
これまでのドイツの方々のご努力に感謝いたします。本当にありがとうございました。
そして、継続を願って働きかけをしてくださった方々皆様にも感謝申し上げます。
これからは、下記ツイートにもあるように、本来は日本人が自分でやらなければならないことであるという事実と向き合って、前に歩きたいと思います。
以下、転載
粒子拡散予測の継続要望に対するDWD側の回答 さんによる
それを確認しに今から行ってきますね!
take2602 2011/08/01 22:18:16
さきほどドイツ気象局DWDから帰ってきました。連投になります。全部で(1)- (15)までなります。これが(1)です。140文字では情報を伝えるのが難しいので最後の(15)まで読んで下さい。よろしくお願いします。
take2602 2011/08/02 02:04:21
(2)出発時にいきなり愛車サーブのタイヤがパンクしていて、急遽もう一台のオペルで行ってきました。プレスの責任者が迎えてくれ、そのあと実際に予報をしている人たちの部署に連れて行ってくれました。予報の責任者と会い、そして実際に予報をしている人達を交えて様々な話をしました。
(3)それでは本題に入ります。現状での継続は無いとの事です。現在示されているのは月曜部にデータをロードしてバッチかなにかが動いてしまったのが理由のようです。火曜日には見られなくなるそうです。それに関しては僕が言うまではDWDの誰も知りませんでした。
(4)定常的な予報はもう行わないとの事ですが、何かあった時にはすぐに予報計算を始めてくれるとの事です。実際にどのくらい素早くその計算が再開をされるのかを示してもらいました。素晴らしいシステムです。さて、なぜ公開を止めたのかの理由については随分話しました。
(5)主に理由は3つあるようです。まず第一に、福島原発からの放射性物質の放出が事故当初に比べて減った事です。第二に、拡散予想の解釈を誤解されることが多いことです。あれは、「もし放射性物質が放出されたらどうなるか」という予想であって、放出されているのではない訳です。
(6)それに関してはサイトにもドイツ語と英語でしっかりと注意が書いてありますが、日本語や日本の近隣諸国での言葉では書いていない為に、やはりそれを間違って解釈して混乱を起こす事を心配しているとの事です。実際に日本国内外から沢山問い合わせが届くようです。
(7)放射性物質放出量減少と、混乱を起こす事を兼ねて考えると、ここでやめるのが妥当との判断だとのことです。そして最後の理由として、これ以上DWDが行うと、パートナーとしての日本との関係が悪化する事を懸念していると言っている担当者もいました。但し日本からの圧力は無かったとの事です。
(8)その担当者も言っていましたが、日本のシステムSPEEDIでの情報公開は日本でされるべきではないかと。これは我々が日本で解決しなくては行けない問題です。全部で8300以上のメールが日本から届いたそうです。目は通しているように思いました。
(9)今回印刷して感謝や要望を持って行ったのを非常に喜んでいました。翻訳も非常に喜んでくれていました。メールで見るのと紙として実際に見るのとでは全然違うし、顔を合わせて話しに来たのもとても喜んでくれていました。そして彼らの仕事が役に立ちされ感謝されている事を正直に喜んでいました。
(10)どの人たちも素晴らしい科学者だと思いました。もしまた大量の放射性物質が放出されたりした場合はすぐにでも始められるとのことです。もちろんドイツ政府からの指令が必要になりますが、ドイツ政府はそういうことに関しては信頼できると思います。
(11)DWDのモニターシステムには福島や周辺の放射線のIAEAからのデータが入っていて彼らはモニターをしています。よって有事の際にはすぐにでも計算を始められるとの事です。とにかく担当者の方々は非常に難しい決断だったと何度も言っていました。
(12)話し合いのあとに彼らの放射性物質のモニター観測システムを見学させてくれました。素晴らしいシステムです。僕は一応最先端の研究所で研究をしていますが、僕から見てもすごいと思いました。多数のゲルマニウム検出器が電気冷却システムで動いています。
(13)空気中の物質をエアロジェルで吸着して測定しています。プルトニウムや重い核からのアルファ線を測る装置、ストロンチウムなどのベータ線しか放出しない核を測定する装置、化学分析をして微量の放射性物質(マイクロベクレル)を測定する装置などを見せてくれました。
(14)そのようなシステムがドイツ中にあるとのことです。もちろんチェルノブイリでの経験がドイツにはあるので、日本と比べることはできませんが、果たして日本の25年後に同じようなシステムがあるのかどうかは疑問です。どれを見てもさすがドイツだなと思いました。
(15)全てがしっかりと考えられています。そして同じような理想像を共有して、前に進んでいます。自分がなぜドイツが好きなのかを改めて認識しました。もう一つ(16)まで続きます。
(16)やはり我々は日本政府をもっと動かさなければいけないと思いました。情報公開をさせなくてはいけないと思います。政府を動かす事に力を結集させなくては行けないと思いました。批判だけではなく、どうにかして変えて行く事を建設的に考えないと行けないと思っています。以上です。
最後に、今回様々な人に協力をして頂きました事に関して感謝の気持ちを表明させて頂きます。そして、DWD行ったにも関わらず再開という事にこぎ着ける事が出来なかった事をお詫び申し上げます。
書き忘れです。DWDの予報が、生活に密着している、例えば子供の外出を決めるとか洗濯物を外で干すかとかの指標になっているという事は、DWDに人たちは全く予想も出来なかったと言っていました。
このレポートはこちら 粒子拡散予測の継続要望に対するDWD側の回答 さんによる
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