北海道新聞 社説 6月23日
高橋はるみ知事は、北海道電力が泊原発3号機で計画しているプルサーマル発電について、安全性が確認されない限り認められないとの考えを示した。
多くの道民も同じ思いだろう。
プルサーマルは、原発の使用済み燃料から取り出したプルトニウムにウランを混ぜたプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料を使用する。
福島第1原発事故で、炉心溶融を起こした三つの原子炉のうち3号機はプルサーマル発電を行っていた。猛毒のプルトニウムが環境に与えるダメージなどが懸念されている。
MOX燃料が今回の事故に及ぼした影響について、政府が徹底的に検証するのが先決という知事の意見は当然だ。
福島の事故は収束のめどすら立たない。まして事故の十分な検証が終わる時期など見通せるはずもない。
北電は、知事の意向を最大限尊重し、計画を凍結すべきだ。
政府は、夏の電力不足を理由に、定期検査などで停止している原発の運転再開を急いでいる。これに対し、立地する13道県の知事は慎重な姿勢を崩していない。
既存原発の再稼働にも批判が多い現状で、プルサーマルという新たな事業に着手するのは乱暴すぎる。
北電は来春の発電開始という当初のスケジュールに沿って、既にMOX燃料の検査を経済産業省に申請した。フランスのメーカーが近く北電用の燃料製造に着手する。
知事に計画を止める権限はないが、MOX燃料を装填(そうてん)する際、いったん3号機を停止しなければならない。稼働させるには、道など安全協定を結ぶ自治体の同意が必要だ。
地元の同意に法的拘束力はないが、慣例として定着しており、無視するのは許されない。原発は、立地自治体との信頼関係を抜きにしては成り立たないからだ。
プルサーマルは、政府の「核燃料サイクル」政策の一環だ。サイクルの主眼は、使用済み燃料から取り出したプルトニウムを高速増殖炉で再利用することにある。
ところが、高速増殖炉の実用化は絶望的で、プルサーマルは、核兵器に転用可能なプルトニウムの在庫を減らすための苦肉の策にすぎない。
安全性への不安は消えず、通常の燃料より費用もかかる。
先の見えないプルサーマルに深入りするのは、電力会社にとっても得策とは思えない。
だが、核燃料サイクルは依然国策として、電力会社の事業を縛っている。政府は、早急にサイクル路線を放棄し、新たなエネルギー政策の設計に着手すべきだ。
余市町議会が「泊は段階停止」 プルサーマル撤回を 知事に意見書
北海06/23 09:46)
【余市】後志管内余市町議会は22日、定例議会の本会議で、高橋はるみ知事に対し、北電泊原発(同管内泊村)の段階 的運転停止と、同原発3号機で計画しているプルサーマル発電の撤回を求める意見書案を全会一致で可決した。意見書は、泊原発1~3号機の将来的な廃炉に向 けた段階的運転停止と、定期検査中の1号機の運転再開中止を国と北電に要請するよう知事に求めている。
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◆歴史は繰り返す。
フクシマ後の今日、以下の議論を再検討すべきではないでしょうか。
2005年12月25日九州電力玄海原発プルサーマル計画について推進する立場、慎重な立場双方が安全性を議論した佐賀県公開討論会
http://www.saga-genshiryoku.jp/plu/plu-koukai/
福島原発3号機の爆発は他の建て屋と比べて激しい。政府は水素爆発と言っているが、私は小さな核爆発だと思う。アメリカ軍が集めたデーター、CTBTの高崎観測所のデーターをすべて公開してそうではないと証明して欲しい。
MOX燃料はプルトニウムの割合が高くて核分裂しやすく取り扱いが難しい。あのアメリカでも発電に使うのはあきらめた。事原子力については赤子のような日本がやるのは10万年早い。
原子力保安院とか電力会社がプルトニウムを扱うのは、日本国民にとって北朝鮮の核攻撃より危険だと思う。