耐性評価で「妥当」判断へ 大飯原発3、4号、保安院初
1月 16th, 2012 | Posted by in 2 停止原発の再稼働 | 3 今後の電力・原子力政策・行政 | 3 利権・推進派・御用学者 | 3 官僚 | 3 政府の方針と対応福井新聞 2012.1.14
定期検査で停止中の原発を再稼働させるのに必要なストレステスト(耐性評価)の1次評価で、経済産業省原子力安全・保安院は14日までに、関西電力が提出した福井県の大飯原発3、4号機の評価結果について「妥当」との判断を示す方針を固めた。
評価結果はこれまで、福井県内の5基を含めた12基の原発で提出されているが、保安院の判断は初となる。大飯原発は安全性が保たれており、仮に東京電力福島第1原発と同規模の地震や津波があっても深刻な事故には至らないと判断。専門家の意見も踏まえ、近く評価を正式にまとめる。
再稼働には今後、原子力安全委員会や国際原子力機関(IAEA)のチェックを受ける必要があるほか、地元の了解が必要で、福井県は「耐性評価だけでは不十分」とし、福島第1原発事故の知見を反映した安全基準を示すよう国に求めている。
福島第1原発事故後、稼働中の原発が相次いで定期検査入りする一方で再稼働はなく、全国の商業用原発54基のうち現在運転中は5基。関電では唯一運転中の高浜3号機が2月20日に定検入りする。再稼働がなければ4月下旬までに国内の全原発が停止する可能性もある。
関電は昨年10月28日と11月17日にそれぞれ、大飯3、4号機について「緊急安全対策を実施した結果、安全性が向上した」などとする評価をまとめて保安院に提出。評価では、地震は想定する揺れの強さの1・8倍まで、津波は4倍の11・4メートルまで、炉心燃料が損傷せずに耐えられるなどとしており、保安院は専門家による会議で内容の妥当性を審査してきた。
耐性評価は福島第1原発事故後に政府が導入。原発が想定を超える地震や津波に耐えられるかなどをコンピューターで解析する。県内では大飯3、4号機のほか関電が美浜3号機と高浜1号機、日本原電が敦賀2号機の1次評価結果を提出している。
国は耐性評価を原発再稼働の前提条件としており、保安院などの審査を経て首相ら4閣僚が再稼働の是非を判断する。
この記事は 福井新聞
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