薄毛には男性ホルモンが関わっていた?

更新日 2018年7月03日

薄毛と男性ホルモンの密接な関係

男性の肉体

いつの時代も私たち男性を悩ます薄毛、いわゆるハゲ。

「もっと髪の毛を増やしたい」
「もうハゲを隠す苦労から開放されたい」

など、薄毛に関する悩みや苦労は絶えることがありません。

その薄毛の悩みや苦労に深く関わっているのが、男性ホルモンであるテストステロンです。

テストステロンは充実した生活に欠かせない?

テストステロンの役割は大きく分けて2つ。

健全な肉体を作る
健全な精神を育てる


わかりやすく具体例をあげてみましょう。


■ヒゲや筋肉など、男らしい体を作る
■心筋梗塞や動脈硬化などの生活習慣病を予防する
■性欲が高まる
■基礎代謝が高まる
■集中力や記憶力が向上する
■意欲ややる気があふれてくる
■冒険心、チャレンジ精神が高くなる
■認知能力が上がる


心も体も健全に保ち、充実した日々を送るには欠かせないホルモンであることが分かるでしょう。

テストステロンの分泌量は20歳代をピークにだんだん減少していくことが分かっています。
そして40歳をすぎると、社会的責任などによるストレスの影響で急激に分泌が減ってしまう場合があります。

ホルモンが急激に減ると、男性の更年期障害になる可能性もあるので注意が必要です。

テストステロンは本当に睾丸で作られるの?

             

それではこの男性ホルモンであるテストステロンは、私たちの体のどこで作られているのでしょうか。


正解は精巣、つまり睾丸です。


テストステロンの95%は精巣で作られ、残りの5%は副腎で作られています。
女性も少量ですが、男性ホルモンが分泌されています。
女性の場合だと、卵巣や副腎で作られます。

そしてこのテストステロンの原料になるのが、コレステロール


コレステロールというと肥満やメタボの主要因とみなされていますが、テストステロンを分泌するには欠かせませんので、一定量のコレステロールは私たちの体にとっては不可欠のようですね。

もちろん、とりすぎると肥満になりますのであくまで「ほどほど」にしましょう。

         

薄毛にとってはDHTが最大の敵!

男性の医師

薄毛と密接な関係にあるテストステロンですが、実はこのテストステロン自体に抜け毛に対する罪はありません。
ではどんなときに私たちの大事な髪の毛に悪さをするのかといえば、5αリダクターゼという酵素と結びついたときです。

5αリダクターゼと結びついたテストステロンは、DHT(ジヒドロテストステロン)という強力な男性ホルモンに変身してしまいます。

DHTは毛乳頭細胞にあり、アンドロゲンレセプターという受容体と手を組むことによって、「脱毛せよ!」という指令が出されるのです。

これによって抜け毛が始まり、AGAへの道をまっしぐらに進むことになります。

         

DHTには2種類ある?!

テストステロンを強力なDHTに変身させるきっかけを作る5αリダクターゼには、2種類あります。


1つはⅠ型の5αリダクターゼ
1つはⅡ型の5αリダクターゼ


どう違うのか?

体の中にいる場所が違うのです。

Ⅰ型の5αリダクターゼは、“ある特定のところ”以外、毛のある場所ならどこにでもいます。
側頭部、後頭部、腋毛、陰毛など交友範囲が広いのが特徴です。

Ⅱ型の5αリダクターゼは、前頭部と頭頂部のみにいて、交友範囲が限られています。
そしてⅠ型でいった“ある特定のところ”というのがⅡ型の“前頭部と頭頂部”ということになります。


ここで勘の良い方なら気付いたのではないでしょうか・・・?
そうです、薄毛に深く関係あるのがⅡ型の5αリダクターゼのほうなんです。

このⅡ型の5αリダクターゼが多いほど体毛が濃くなる傾向が強いのですが、「ヒゲや体毛が濃い人ほどハゲやすい」と言われるのは、あながち根拠のないことではありません。


ちなみにⅠ型の5αリダクターゼのある場所(後頭部や側頭部)の毛がAGAにならないのは、抜け毛の首謀であるDHTと手を組むアンドロゲンレセプターがほとんど存在しないから。

DHTも手を組んで一緒に仕事(脱毛)をする相手がいなければ、すごすごと退散するしかないようですね。


         

DHTには善悪2つの顔がある

赤ちゃん

抜け毛の首謀者であるDHTですが、何も悪さばかりするわけではありません。
私たちが母親の胎内にいるとき、男性の生殖器の発達を担っているのが実はこのDHTです。

男性が好きな女性と結婚し、愛に溢れた時間をすごして、やがてかけがえのない一人の子供が生まれてくるのも、このDHTがしっかりと働いてくれたおかげなのです。
大人になると厄介者扱いされてしまいますが、産まれる前にはしっかりと大事な役割を果たしてくれているわけですね。

そう考えれば、少しは感謝したくなってきませんか?(私は少しだけ感謝しています)

ヘアサイクルの乱れが薄毛へと加速させる?

ヘアサイクル

さて、先ほどから悪者扱いしているDHTですが(本当に悪いんだから仕方ありません)、具体的にどんな悪さをするのでしょうか?


簡単に言うと、成長途中にある髪の毛を脱毛させて、正常なヘアサイクルを乱します。


ヘアサイクルというのは髪の毛が生えて抜け落ちるまでの周期のこと。

髪の毛にはそれぞれ3つのサイクルがあります。


 成長期(2~7年)
 退行期(1~2週間)
 休止期(3~4ヶ月)


期間の長さには個人差がありますが、成長期においておよそ2年~7年かけて髪の毛を成長させます。
頭皮の約9割が成長期の髪の毛とされています。

成長期が終わると退行期に移り毛母細胞の細胞分裂が止まり、休止期に移行すると抜け落ちていきます。

頭髪の約1割がこの休止期にあり、毛穴の奥では新しい毛が成長期にい向けて準備している段階でもあります。

このヘアサイクルを繰り返すことでフサフサの髪の毛を保つことができますが、DHTの影響で成長期が短くなった髪の毛は細く短い産毛にしか育たず、すぐに抜けてしまいます。

黒く丈夫な髪の毛が少なくなり、やがて薄毛の状態になってしまうのです。

1日平均50本から100本ほど抜けるのが一般的ですが、それ以上抜けるようであればヘアサイクルが乱れている可能性があるので、注意しましょう。

         

テストステロンは年齢とともに減少する

さて、ここでちょっとテストステロンに話を戻しますが、テストステロンの分泌量は20歳代をピークにだんだん減少していきます。

「それならDHTの量も減るんだから、抜け毛の量も減るはずじゃないの?」と疑問に思うかもしれません。
しかし残念ながら、そうはなりません。

テストステロンの分泌量が減ると、不足分を補うために5αリダクターゼとの結びつきがもっと強くなってしまいます。
従って、年齢を年齢を重ねるとともに抜け毛が多くなってくるのです。