薄毛と遺伝の深い関係

更新日 2018年7月26日

薄毛になるのはやっぱり遺伝?

遺伝子

薄毛やハゲは遺伝するのでしょうか??

ズバリ、遺伝します。

ハゲが遺伝するというのは、ただの都市伝説でもなければ誰かの悪意から発せられた流言蜚語でもありません。
どんな医者も科学者も認める、覆りようのない事実です。

そこに厳然としてある事実を認めて、私たちは薄毛と向き合わなくてはいけません。
しかし、向き合う前にまず、「薄毛と遺伝の関係」について知る必要があります。

遺伝だからといって、諦めることだけが解決法ではありません。


まず知っておいてほしいこと、それは、

薄毛やハゲは100%遺伝するというわけではないということ。

薄毛が遺伝する確率は約25%と言われています。

父親や親類縁者に薄毛やハゲの人がいても、「自分もハゲるはず」と決め付ける必要はありません。

それでは、まず薄毛になる仕組みを明らかにした上で、遺伝との関係を解説していきましょう。

薄毛になるメカニズムとは?

薄毛のメカニズム

男性の“男性らしさ”を決定付けているのがテストステロンというホルモンです(女性の場合エストロゲン)。
男性にはひとしくテストステロンという男性ホルモンが分泌され、ヒゲや筋肉など“男らしい”肉体を作ってくれるのが最大の特徴です。

闘争本能が生まれたり、前に進もうとするチャレンジ精神が備わっているのもテストステロンのおかげです。
それだけ大事な役割を担っているホルモンですが、薄毛になったりハゲたりするのもこのホルモンの多いせいだ、と思っている人もいるでしょう。

しかし、事実はちょっと違います。

「テストステロンが多いから」薄毛になるわけではありませんし、もっといえばテストステロンの分泌量に個人差はありません。

薄毛になるかならないかは、その先の話になります。

還元酵素5αリダクターゼが薄毛への道に進む黒幕?

まず男性ホルモンであるテストステロンが還元酵素である5αリダクターゼと結びつくことで薄毛の道へ進む準備を整えます。

5αリダクターゼは遺伝によって分泌量に個人差があり、この分泌量が多いほど髪の毛がたくさん抜ける可能性を秘めているといっていいでしょう。

テストステロンが5αリダクターゼと結びつくと、DHT(ジヒドロテストステロン)というより強力な男性ホルモンに変身するのですが、実はDHTこそ薄毛への道を進ませる黒幕のようなものなのです。

アンドロゲン受容体の感受性が抜け毛の量を決めている

黒幕ともいえるDHTがアンドロゲン受容体と結びつくことで、毛乳頭細胞内で脱毛因子であるTGF-β(タンパク質の一種)が分泌されて、はじめて抜け毛が始まります。

つまり、5αリダクターゼの分泌量が多いほど、DHTも多くなり、必然的に抜け毛の量も多くなるという科学的経緯をたどっていくわけです。

しかし、アンドロゲン受容体にはDHTを受け取る「感受性」の強弱があり、この強弱は遺伝によってあらかじめ決められています。
DHTが多くてもアンドロゲン受容体の感受性が弱ければ抜け毛は少なく、逆にDHTが少なくても遺伝によってアンドロゲン受容体の感受性が強ければ抜け毛も多くなります。

もうお分かりでしょう、アンドロゲン受容体の感受性が抜け毛の量を決めているのです。

薄毛になるのは隔世遺伝の可能性も!

隔世遺伝

遺伝についてもう少し詳しくお話しましょう。

薄毛の決定的要因のひとつであるAGA(男性型脱毛症)は 、父親と母親の両方から遺伝することが分かっています。
父親から遺伝していなくても母親から遺伝することもあるし、その逆もまた然りです。
父親と母親のどちらからも遺伝する場合もあります。

実は「父親から遺伝する遺伝子」と「母親から遺伝する遺伝子」は違います。
つまりAGAを誘発する遺伝子は2種類あるということ。


 5αリダクターゼの活性が高い遺伝子⇒父親と母親の両方から受け継ぐ優性遺伝
 アンドロゲン受容体の感受性が強い遺伝子⇒母親から受け継ぐ隔世遺伝


父親がハゲていても必ずしも子供がハゲないのは、アンドロゲン受容体の感受性が強い遺伝子を受け継いでいないから。
反対に父親がフサフサでも子供がハゲるのは、隔世遺伝によって母親からアンドロゲン受容体の感受性が強い遺伝子を受け継いでいる可能性が高いでしょう。
つまり母方の祖父が薄毛であれば、薄毛が遺伝しても少しも不思議じゃない、ということですね。

遺伝の仕組み

①隔世遺伝

少しだけ専門的な話をしましょう。
人間は約60兆個の細胞でできています。その細胞の核の中にあるDNA(デオキシリボ核酸)に刻まれた情報が遺伝子です。

遺伝子は23対の染色体で構成されていて、そのうち22対が常染色体と呼ばれ、残りの1対が性染色体と呼ばれています。
この性染色体によって「男性」か「女性」かが決定されるのです。


男性の場合⇒X染色体+Y染色体(XY)

女性の場合⇒X染色体+X染色体(XX)


男女にはこのような染色体の組み合わせの違いがあります。

抜け毛への最終的な指令を出すアンドロゲン受容体の感受性の強い遺伝子は必ずX染色体にあります。
男性は父親のY染色体と母親のX染色体を持っているので、必然的に薄毛になる遺伝子は母親から受け継ぐことになるわけです。

母親は男性である祖父のX染色体と女性である祖母のX染色体を受け継いでおり、祖父がハゲる遺伝子をX染色体にもっている(つまり祖父がハゲている)とすると、孫である自分もハゲル遺伝子をX染色体にもっている=隔世遺伝によって自分もハゲる、というわけです。


②優性遺伝

5αリダクターゼの活性が高い遺伝子は優性遺伝します。
ということは父親か母親がこの遺伝子を持っていれば「優先的に遺伝する」ということ。

仮に父親と母親の両方にこの「5αリダクターゼの活性が高い」遺伝子を持っていれば、かなり高い確率で遺伝するといっていいでしょう。


以上のように、AGAになる遺伝子は父親と母親の両方から遺伝することがわかりました。

抜け毛への引き金を引く、黒幕ともいえる「5αリダクターゼの活性が高い」遺伝子と抜け毛への最終的な指令を出す「アンドロゲン受容体の感受性が強い」遺伝子のどちらかを受け継いだ場合、薄毛になる人もいれば薄毛にならない人もいます。

どちらの遺伝子も受け継いでしまった場合、薄毛になる可能性はとても高いですが、諦める必要はまったくありません。
なぜなら、たとえ遺伝によって薄毛がもはや不可避な状況にあっても、AGA治療薬によって十分、薄毛改善が望めるからです。

だから遺伝だからといって諦めないで下さい!
薄毛が遺伝する可能性が高いと現実的に判断したら、早めに対処することで薄毛の進行を遅らせることもできますからね。

毎日の予防もしっかりと実行できれば、薄毛に悩むこともぐっと減るでしょう。

AGA遺伝子検査で調べてみよう

遺伝子検査

AGAになるリスクは高いのか低いのか。
それを知ることは、今後の薄毛治療、薄毛の改善にとってとても大切です。

風邪を引きやすい、アレルギー体質である、高血圧である、などは客観的に判断できる身体的肉体的特徴ですが、それが遺伝かどうか判断できないケースが多くあるものです。

AGAや薄毛もすぐに遺伝かどうか判断できないケースのひとつです。
遺伝ではないにも関わらず遺伝であると思い込んでしまったために、誤った解決策をとってしまって、なかなか症状が改善しない、ということがあるものです。

そういった事例を勘案すると、薄毛治療を本格始動させる前に、AGA遺伝子検査を受けるのもひとつの有効な手段といっていいかもしれません。

AGA遺伝子検査でわかるハゲになる人ならない人

AGAの遺伝子検査では、DNAの塩基配列を調べることで「ハゲになりやすいか、なりにくいか」が分かります。

つまり「アンドロゲン受容体の感受性が強いか弱いか」が分かります。

DNAにはA(アデニン)、T(チミン)、G(グアニン)、C(シトシン)の4種類の塩基があり、AGAでは「C⇒A⇒G」と「G⇒G⇒C」がどれくらい繰り返し配列されているかをみて判断します。

その繰り返される数(リピート数)が少なければAGAのリスクは低く(アンドロゲン受容体の感受性が低い)、逆に多ければAGAのリスクが高い(アンドロゲン受容体の感受性が強い)、ということになります。

ただし、ここで気になるのは信憑性でしょう。

検査は正確なのか、正しい結果が出るのか、という点に重心をおいて判断したとき、疑問を抱く男性もいるようです。

検査で100%正確に判定を出すことはなかなか難しいようですが、遺伝子検査でAGAのリスクが低い判定が出ても、他の原因でAGAになる場合も数多くあります。

反対にリスクが高いという判定が出ても、必ずしもAGAになるとは限りません。
遺伝していても必ず発症するというわけではありませんが、発症リスクを知ることで薄毛の改善策も必然的に違ったものになってきますので、遺伝子検査を受けることは一定以上の有用性があると認めなければならないでしょう。

AGA遺伝子検査を病院で受ける

遺伝子検査を病院で受ける

AGA専門クリニックでの検査方法には、血液の採取や唾液の採取、口内粘膜の採取、毛髪の採取があります。
どんな方法で採取をするかはクリニックによって違いますが、どの検査も難しいものではないので、気軽に受けることができます。

約1ヶ月ほどで検査結果が出るようです。
検査結果をもとに最善の薄毛改善法を導き出してくれるのはもちろん、アフターサポートも万全の体制で受けることができるでしょう。

AGA遺伝子検査のクリニックでの費用は?

AGA専門クリニックで検査を受けた場合、費用はどれくらいかかるのでしょうか?
どこでもおおよそ20,000円ほどかかりますが、病院やクリニックによってまちまちのようです。

血液検査を受ければ5000円前後かかりますが、血液の栄養状態やバランス、男性ホルモンのテストステロンの量なども分かり、より正確にAGAのリスクを判定することができます。

病院やクリニックによって判明する種類も違うので、どんな検査結果が出るのか事前に知っておくことも必要かもしれません。

自宅で簡単に分かる?AGA検査キットを使ってみる

「病院では費用がかさむ」
「もっと手軽に検査を受けてみたい」

という方には、AGA遺伝子検査キットを利用するのも賢い方法のひとつです。
ネット通販で購入するのが一般的で、価格は13000円ほどなので、クリニックで検査するより5割ほどお得です。

最大のメリットはなんといっても、


「自宅にいながら安価でAGAのリスクを知ることができる」


という点です。

近くにAGA専門クリニックがないという方には、便利でリーズナブルな検査法といってもいいでしょう。
ただし、アレルギーや肥満などの遺伝子検査キットと同様に、AGAに特化した遺伝子検査キットは、まだ種類が少ないのが現状です。

心筋梗塞や糖尿病リスクなどがわかる、解析項目数の多い一般的な遺伝子検査キットはまだ種類もありますが、価格は2万円弱と少し割高です。

それを考えるとAGA遺伝子検査キットは割安な印象を受けますよね。
AGAの発症リスクを知るだけでも、とるべき改善策にもしっかりとした方向性が与えられて効率よく「発毛の道」へと進むこともできるでしょう。