●印は福島第1原発周辺のプルトニウム検出地点(東京新聞)
長い間語られ続けてきた、猛毒のプルトニウムはどうなっているのだという疑問。東電の資料でも、大量のプルトニウムの放出がわかっており、その行方はさまざまな憶測を呼んでいました。9月30日、文科省がわずか100ヶ所の土壌調査結果を発表しました。
プルトニウムは原発から45Kmの地点で、ストロンチウムは同じく80Kmの地点で確認され少なくともその範囲には飛散していることがわかりました。その他の核種については調査されていません。
今回の発表をブログ””は「その極めてやる気のない調査は実は6月に実施されており、3ヶ月以上の時間をかけて9月30日にようやくその結果が一般公開された。」と書いています。
発表された資料は一読してわかりづらいが、検出されたプルトニウムを今回の事故由来のものと、そうではないものに分けるという操作をしています。影響を小さく評価するためと思われます。また、「今後の被ばく線量評価や除染対策においては、セシウム134、137の沈着量に着目していくことが適切である」とあり、プルトニウム、ストロンチウムについての調査はこれで終わりにしたいという印象を受けます。
調査規模の小ささ、何ヶ月もかける対応の遅さ、結果を小さく見せる”工夫”、これらの”やる気なさ”から感じるのは、これ以上問題を大きくしたくないという気持ちの現れです。逆に言えば、しっかり調査すると大きな問題が浮かび上がってくるということを”彼ら”は知っているのだ、と想像できます。
こちらをご参考に
東京新聞 2011年10月1日 08時22分
福島・飯舘村でプルトニウム検出 原発から45キロ飛散も
文部科学省は30日、東京電力福島第1原発から北西に約45キロ離れた福島県飯舘村など同県内の6地点で、今回の事故で放出されたとみられるプルトニウムを土壌から検出したことを明らかにした。国の調査で、飯舘村まで飛散していたことが判明したのは初めて。
プルトニウムは半減期が極めて長く、呼吸などで体内に入ると強い発がん性を帯びる。文科省は「ごく微量で、人体に影響を及ぼすような値ではない」としている。
別の放射性物質ストロンチウムについても調査。調査対象の100地点のうち数十地点で検出。原発から約80キロの地点も含まれ、広域に拡散したことが裏付けられた。
You can follow any responses to this entry through the You can leave a response, or trackback.