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アジアゾウの赤ちゃん誕生

9月 19th, 2011 | Posted by nanohana in 8 ちょっと一息 | 8 科学

東日新聞 9月18日

アーシャーが無事出産

生まれて1時間後の赤ちゃん(豊橋動植物公園提供)

豊橋総合動植物公園(齋藤富士雄園長)は17日、アジアゾウのアーシャー(雌、推定34歳)が雌の赤ちゃんを出産したと発表した。国内でのアジアゾウの繁殖は4例目。予想より1カ月ほど早く、安産だったことについて齋藤富士雄園長は「34歳という高齢出産で気がかりだったがホントによかった」といかにも安堵(あんど)の表情を見せた。産後の母子共に順調で、子の一般公開日は未定。健康状態を見ながら様子をみて判断する。

発表によると、出産は17日午前0時30分。体重は90・5キロで体高93センチ。父親はダーナ(雄、推定40歳)。

アーシャーはブリーディングローン(繁殖目的での動物園間の動物賃借契約)で09年10月、東京・上野動物園から来園。その年の12月20日ごろに交尾を確認。10年12月の超音波検査で胎児がいることが判明、妊娠が確認された。アジアゾウの妊娠周期は20から22カ月とされ、同園では11年8月から10月の間に出産予定と考え準備を進めてきた。

最近、「10月出産説」がささやかれ始めたが、アーシャーに変化が出たのは今月12日。妊娠後、高値を維持していた血中の黄体ホルモン値が下がり始めた。この値が下がると出産が近いことを示す。同園では上野動物園の飼育員や獣医師を招き、出産に備えた。赤ちゃん誕生は破水から4時間半後。一般的な出産より倍かかったという。

時間がかかったことについて、飼育担当の梅田秀夫さんは「高齢出産の影響」と話し「陣痛促進剤などの準備を進めたが、なるべく自力で産ませたい」という考えから自然分娩(ぶんべん)にした」と話した。

出産後の母子の様子について、同園の今田七重獣医師は「母親は興奮気味だが、赤ちゃんは母親に鼻を伸ばすなど近づきたい様子」と話す。現在、母と子はお互いの姿は見られるが近づけないようになっている。

これは出産後、アーシャーが赤ちゃんを踏みつけたり突き放すなどの行動を見せたため。子どもの呼吸を盛んに行わせるためにわざと行う野生本能の行動とされているが、今田獣医師は「殺してしまうような勢いだった」として赤ちゃんをアーシャーから離す措置をしたが、1時間後には立ち上がり、採取した母乳やミルクを飲んでいる。

アーシャーはまだ興奮状態が続いており、産んだ赤ちゃんの鳴き声を聞くと興奮することがあるという。しかし17日午後にはダーナと来園者の前に現れるなど落ち着きを取り戻しつつある。

今後の問題は「母と子を近づけ慣れさせること」。今田獣医師は「少しずつ慣れさせる必要がある」と話す一方「1カ月以内に子を母に戻すと子の生存率が高くなる」とのデータを示し「母親の母乳を子が吸えるよう、人が介添えして慣れさせていくことから始める」と話している。(斉藤理)

東日新聞

 




 

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