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なし崩しに緩和される放射能汚染廃棄物の処分基準 1キロあたり100ベクレル→8000→10万

8月 28th, 2011 | Posted by nanohana in 1 放射能汚染 | 3 政府の方針と対応 | 4 核廃棄物 がれき 汚泥

膨大な量の放射能汚染された廃棄物(震災がれき、下水汚泥、稲わら、腐葉土、汚染牛肉など食物、・・・)。従来の放射性廃棄物の基準はセシウムで100ベクレル/kg。それを超えると、一般のゴミ処理場などに廃棄することは許されない。しかし現在、これまでの基準の1000倍!にあたる10万ベクレル!!までが許容され、一般ゴミ処理場(産廃)での埋め立てが始まろうとしている。

原発など原子力施設の敷地内では一定基準を超えたすべての汚染物を放射性廃棄物として扱う。クリアランスレベルと呼ばれるその基準は、自然放射能を下回る0.01マイクロシーベルト/時、セシウムのみの汚染なら、100ベクレル/kgと厳しく定められている。その基準を超えたものは放射性廃棄物として、移動や処分を厳格に管理され、資格の無いものが移動することや、特別に決められた処分施設以外での廃棄は許されていない。

本来、原子力施設の外では、施設内よりもさらに厳しい基準にするべきであり、最低でも施設内に準じる基準にするべきだが、福島原発事故の汚染物の埋め立てをめぐり、環境省はその基準を下記のようになし崩しに緩和してきている。やがてさらにゆるい基準になることも考えられる。

100ベクレル → 8000ベクレル → 福島県では10万ベクレル → 全国で10万ベクレル

一般産廃は全国で町中などに普通に存在する。この基準で放射能の投棄が行われると、地下水などが汚染される可能性が懸念されている。

現在、各地の下水処理施設などでは、高度汚染された汚泥焼却灰が袋詰めであふれかえっており、収容しきれなくなってきている。基準の緩和を受けてすぐにでも投棄が始まる可能性がある。自治体に情報公開を求めて、これら放射性廃棄物の行く先を監視する必要がある。

 

毎日新聞 2011年8月27日 20時58分

放射性物質:7都県で焼却灰から暫定基準超えセシウム

環境省は27日、東北、関東地方など16都県を対象に廃棄物焼却施設で出た焼却灰を調べた結果、7都県42施設で、埋め立て可能な暫定基準(1キ ロ当たり8000ベクレル)を超える放射性セシウムが検出されたと発表した。東京電力福島第1原発事故による汚染が広範囲に広がっていることが改めて示さ れた。

同省は福島県に限り、同10万ベクレルまでは埋め立てを許容する方針を既に提示しており、福島県以外にもこの方針を拡大する考えだ。

調査は、東京都内の焼却施設で6月、暫定基準を超える放射性セシウムが検出されたことから、青森県を除く東北5県、関東・甲信越地方と静岡県の計16都県に対して同省が要請していた。

その結果、焼却灰のうち、焼却炉内に残った「主灰」からは、福島県内の7施設で放射性セシウムが暫定基準を超えた。フィルターなど集じん設備から 回収した「飛灰」からは、岩手2▽福島16▽茨城10▽栃木3▽群馬2▽千葉8▽東京1--の各施設で暫定基準を超えた。最も高い数値は、福島市内の焼却 場で検出された9万5300ベクレルだった。

同省は、各地の焼却場で処分できない汚染灰の一時保管所が満杯に近づいている事態を重視。27日開かれた、がれき処理に関する安全性検討会では 「廃棄物処理を進め、身近な環境から放射性物質を取り除くことが重要」として、8000ベクレル以下の焼却灰は従来通り埋め立て処分を急ぐ一方、8000 ベクレル超~10万ベクレルの焼却灰についても福島県同様、適切に処分することが必要との意見で一致した。

試算では、焼却灰中の放射性セシウムが1キロ当たり10万ベクレルまでの場合、埋め立て場所の周辺住民の被ばく量は、作業中でも一般人の年間線量限度(1ミリシーベルト)を下回り、埋め立て後は100分の1以下になるという。

ただし、雨水に溶け出して地下水を汚染しないよう、焼却灰をセメントで固めるなどの処理が必要。また、埋め立て後の放射線量モニタリングや跡地利用の制限などの対策も欠かせないとしている。【江口一】

 

時事通信8月27日

10万ベクレル以下は埋め立て=放射能汚染のごみ焼却灰-環境省

環境省は27日、東京電力福島第1原発事故で放射性物質に汚染されたがれきやごみの焼却灰のうち、これまで一時保管するよう求めていた放射性セシウムが1キロ当たり8000ベクレルを超えるものについて、10万ベクレル以下の場合は一般の最終処分場での埋め立てを容認する方針を決めた。地下水への汚染防止策などを講じることで、安全な処理が可能と判断した。
具体的には、焼却灰をセメントで固めたり、屋根付きの処分場を利用したりすることで水との接触を防ぎ、セシウムが流出しないようにする。埋め立て後は、処分場の排水や周辺の地下水の監視などを行う。
同省はこれまで、8000ベクレル以下を埋め立て可能とし、この基準を超えたものは、処分方法が決まるまで一時保管する方針を示していた。10万ベクレルを超える灰の扱いは、周囲をコンクリート壁で覆った産業廃棄物用の「遮断型最終処分場」への埋め立てを軸に検討する。
時事通信 8月27日2011/08 /27-21:35

 

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