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主要メディアが語らない核燃料6375本の共用プールの存在

8月 5th, 2011 | Posted by nanohana in 0 人気のある記事 | 1 放射能汚染 | 3 東電 電力会社 原子力産業 | 3 隠蔽・情報操作と圧力

今も尚悪化しているとしか思えない東京電力福島第一原子力発電所事故。

原発4基が放射性物質ダダ漏れ状態で、そのうち3基はメルトアウト、1基は建屋崩壊状態で夜ともなれば保存用プールから放射性物質を含む大量の水蒸気を出している。

そんな中、主要メディアが一切報じない真実がある。

それがタイトルにもなっている「核燃料6375本が保存されている共用プール」の存在だ。

核燃料6375本以上がある共用プール

■核燃料6375本がある共用プール

上の写真からの黄色い矢印が指している建物が共用プール。
下の図は東京電力が公表している敷地図と周囲線量の画像。

東京電力資料による共用プールの位置とその存在

■東京電力資料による共用プールの位置とその存在

毎晩のように白煙(東電は水蒸気と言うが、)を上げる爆心地(東京電力福島第一原発)。最悪の状況が懸念される1号基~4号基のとなりで、怪しげな光を発しているのが共用プールだ。

 

YOMIURI ONLINEがかろうじて記事にはしているが、ウェブサイトを確認する以上ツイート数は375、フェイスブックのオススメ数も85と、社会の関心は極めて低い。

しかし、1号基から6号基まですべての原子炉が全電源喪失になる事態だったのだ。普通に考えても共用プールの電源も喪失したと予想するのが当然である。
全電源を喪失した状態では、ほんの3~4時間でメルトダウンに達するというのは原子力を専門とする者なら恐らく周知の事実だ。ましてや1号基~6号基の原子炉建屋のプール保存されている燃料集合体の1.4倍にあたる6375本の使用済み燃料を収容した共用プールである。一度発熱が始まればあっというまに燃料が解ける温度まで達するのではないだろうか?

YOMIURI ONLINEは3/18の時点で共用プールを報じているが、それ以降ほとんど耳にしない。今までの経緯からすれば、大きく取り上げられない事は後々やばくなるってこと。
やはり数年の間は、風向きやスイスの放射性粒子拡散予想を頼りに、自分と大切な人たちを守る必要がある。

 

使用済み燃料棒の一覧
号数 燃料の種類 使用済み燃料棒 未使用燃料棒 燃料棒合計 燃料総量
(予測)
1号機 ウラン 292本 100本 392本 約129t
2号機 ウラン 587本 28本 615本 約203t
3号機 MOX(プルトニウム混合) 514本 52本 566本 約186t
4号機 ウラン 1331本 204本 1535本 約507t
5号機 ウラン 946本 48本 994本 約328t
6号機 ウラン 876本 64本 940本 約310t
共用プール 混合 MOX有り 6375本 不明 6375本 約2103t 


 

 

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4 Responses

  • 坂東 日出人 says:

     使用済み燃料行き場なしという朝日新聞6月26日の特集記事で全国の原発が糞詰まりになっていることが遅まきながら報道されている。現時点ですでに国の原子力政策は破綻しているのである。各地の原発は子孫末代にいたるまで、その燃料棒と身近に付き合っていかなければならない。
     福島の共用プールにある燃料棒は、メルトダウンした放射能マグマのすぐそばにあり誘爆の危険がある。東京電力は使用済み燃料プールにある燃料棒を共用プールに移すと言っているが、他に持って行くところがないからだ。国が使用済み燃料棒の墓場を用意すべきなのである。共用プールの6375本の燃料棒には原爆63750発分の死の灰が詰まっている。冷えた燃料棒からすぐに移すべきだ。
     もんじゅの燃料棒も危ない。プルトニウムとナトリウムを一緒にして地震の巣の上に人類史上最大量放置するという、北朝鮮でもアルカイダでもオウム真理教でも考えつかないことを、バケツで臨界を起こすほど器用な日本人がやっている。時限爆弾の信管にあたるナトリウムを一刻も早く抜き取らなければならない。
     原発を全て止めて、上記2点を実行するのは緊急の課題だ。原発事故に遭遇した現職総理の職責だ。菅総理がやってくれると信じている。

  • Netdandy says:

    その使用済み燃料棒を何処へ持って行けば良いと思われますか?
    これだけの見識のある方の意見を聞きたいと思います。

    どこかへ持って行く必要があると、あちこちで言われているようですが、誰もどこへ持って行くのが良いとは言わない。言えないでいるようです。(それでは政府の対応と一緒)

    私見ながら、既に汚染されて何十年か住めなくなるづくしま原発の近傍に保管施設を作って収めるのが現実的な解かと思うのですが、いかがでしょうか? 現地の合意とか、種々の問題はあると思います。しかし、どうにかして解決策を考えなくてはいけないのに、どうもその兆候が見えてきません。

    長々と失礼いたしました。

  • Pingback: 福島・核燃料共用プール? | ののが綴る徒然日記

  • 坂東 日出人 says:

     私の拙文に反応があるとは、半年ぶりに記事を読み返して発見し驚きました。福島第一、第二、もんじゅの使用済み燃料棒は六ヶ所村の再処理工場で保管するのが一番いいと思います。勿論再処理するのではなく永久保管場所の確保ができるまでの一時保管です。一時保管といっても何十年になるか判りませんが、誘爆の恐れがある場所には置けません。
     燃料棒を切って溶かして再処理しても安全なものなるわけではありません。危険なプルトニウムとその他の死の灰を分離するだけの話です。プルトニウムを燃やしても死の灰はでます。再処理は中止して使用済み核燃料棒の一時保管場所にするべきなのです。
     日本全国には8万本以上の燃料棒があり、これらを一箇所にあつめて管理するのがよいかどうかは判りませんが、ここ何十年かの間は各地の原発構内に留め置かなければいけないと思います。勿論原発は停めて保管に専念するのです。核物質取締専門の官庁も必要と思います。核物質の崩壊熱を利用した発電ができれば冷却に利用できるかもしれません。
     これから気の遠くなるような長い年月の、莫大な量の核廃棄物の保管作業がいよいよ始まるのです。



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