琉球新報 2012.1.30
沖縄本島南部の小学校給食に使われた長野県産のエリンギから、東京電力福島第1原発事故由来と断定できる1キログラム当たり1・12ベクレルの放 射性セシウムが検出されたことが29日までに分かった。キノコ類の国の暫定基準値は1キログラム当たり500ベクレル。測定・分析した琉球大機器分析セン ターの棚原朗准教授は「直ちに人体に影響が出る数値ではない」と話している。県内の学校給食の食材から、原発事故由来の放射性物質が検出されたのは初め て。
子どもを放射能から守る会おきなわ(龍野愛代表)と放射線測定会社・緑のシーサー(谷村丹社長)が、放射能汚染が疑われるエリンギについて給食センターから昨年11月下旬に提供してもらい、琉球大機器分析センターに精密な検査を依頼、12月に検査結果の回答を得た。
それによると、原発事故由来と断定できるセシウム134が0・46ベクレル検出された。セシウム137も0・66ベクレル検出された。ヨウ素は不検出。
検査結果は、給食に使われた後に出たため、これらエリンギは給食で児童が食べた。
キノコや山菜はセシウムを吸収しやすい性質があると専門家から指摘されている。
子どもを放射能から守る会おきなわは「子どもは放射能の影響を受けやすい」と懸念を強め、疑われる食材については給食に提供する1カ月前から放射能測定検査を実施するよう訴えている。(新垣毅)
(琉球新報)
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