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穴だらけの食品放射能検査体制  4月の新基準値導入で混乱必至

1月 30th, 2012 | Posted by nanohana in 1 測定 | 1 食品 | 3 政府の方針と対応

ダイヤモンド・オンライン

【第9回】 2012年1月30日 週刊ダイヤモンド編集部

福島第1原子力発電所事故による放射能漏れで、食を取り巻く環境は一変した。国が安全宣言を 出したあとに暫定規制値を超過する食品が流出するなど、公的検査の信頼性が失墜するなか、食品関連企業は独自に放射能検査を始めた。食の安全はいったい誰 がどう保障するのか。ずさんな食品放射能検査体制の実態を明らかにする。(「週刊ダイヤモンド」編集部 鈴木洋子)

千葉県柏市。駅前商店街の雑居ビル2階の放射能測定器レンタルスペース「ベクミル」には、平日の朝からひっきりなしに客が訪れる。手に持っている ビニール袋には、刻んだ食品が入っている。測定器がずらりと並ぶ店内では、20分980円で持参した食品の放射能を測ることができる。

柏は首都圏でも空間線量が局地的に高いホットスポットとして知られる。「公的な検査では測り切れないものを自由に測れる検査設備が欲しい」という 請願が市民から出されたが、市はこれを却下した。そこで民営のベクミルがオープンするとたちまち客が殺到。昨年秋は、1日に70人もの人が20坪ほどの店 に詰めかけ、店の外まで行列が続いた。

原発事故以降、食に対する“不信”は根強く消費者の心に刻まれている。自治体が検査し、一度安全宣言を出した食品から次々に暫定規制値を超える放 射性物質が検出されたからだ。昨年4月には茨城で放射性セシウムに汚染されたコウナゴが見つかり、昨年11月には福島で同様に汚染されたコメが見つかっ た。いずれもその直前に、“安全”というお墨付きが出されたばかりだった。

なぜ“安全宣言”は何度も覆されたのか。それは国の食品放射能検査体制が穴だらけだからである。

偏る検査品目と地域
ずさんな国の検査体制

問題点は大きく三つある。第1に、検査の品目と地域の偏りだ。

1月末までに厚生労働省に寄せられた累計検査数約9万6000件のうち、約6万件を牛肉が占める(図参照)。福島産の稲わらを経由して牛肉の汚染が広がり、現在も10の県が牛肉の全頭検査を行っているからだ。うち、232件で暫定規制値を超えた。

一方その他の食品では、茶が2227件の検査で暫定規制値超えが193件、水産物は6003件の検査で同195件見つかった。暫定規制値超えの比率は牛肉よりはるかに大きいにもかかわらず、検査件数は格段に少ない。

また地域別では、山形の肉の検査数が福島の約2倍に上るなど、地域によって偏りが大きい。

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国が定めた食品の放射能検査の指針(表参照)はあるものの、「農水産物の生産量や生産品目などの細目に地域差がある」(厚生労働省食品安全部)ため、検査点数や頻度の細目は自治体の裁量に任されているのが実態なのだ。

第2に、検査装置の不足である。国の検査はゲルマニウム半導体検出器で精密検査することを基本にしているが、じつは国が保有する検出器は国内にわずか216台しかないのだ。

食品中の放射能を測る装置は、図のように3種類に大別できる。ゲルマニウム半導体検出器は容器に検体を2リットルほど微塵にして隙間なく詰め30 分以上かけて測る。時間も手間もかかるが最も正確な検出ができる。次がスピードは上がるがやや精度は落ちる簡易スペクトロメータ。最もスピードが速いが精 度は低いのが、放射線のガンマ線を測るガンマ線線量計だ。手で持つ簡易型が多いが、最近は富士電機がベルトコンベアに接続して大量の商品をサンプルとして つぶすことなく梱包のまま測れる機械(図右の写真)も開発している。


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本来は、簡易な検出器で検査サンプル数を増やし、場合によっては全数検査などを行って、異常値が出たものをゲルマニウム半導体検出器で精密検査し たほうがより多くをカバーできるはずだ。しかし当初、国はそのやり方を認めなかった。そのため「検査をしたくても、検査機関は肉の検査で手一杯で空きがな いと軒並み断られた」(東北の野菜農家)。限られた設備に数万件の検体が殺到したのだから混乱するのは当たり前だ。

第3に、サンプリングの網が粗過ぎるという問題だ。コメの場合、予備調査、本調査という2段階の検査を踏み万全を期したはずが、検査ポイントが 15ヘクタール当たりたった1ヵ所しかないなど少な過ぎて、ホットスポットで生育していた稲を見逃した。具体的にどの地点を調べるかは、現地の農協や自治 体に委ねられていたが、山間部や水路付近など、より放射性物質が蓄積しやすい部分を集中的に調べた形跡はない。

最後に、国の検査の対象のほとんどが“川上”の生産地に偏っていることだ。じつは、1985年から各地で食卓に上る食品の放射性物質量を調べる 「日常食調査」が行われていたが、2003年で打ち切られた。原発事故後、住民からの要望で日常食調査を再開する自治体もあるが、ごく一部だ。川上のサン プル調査で汚染を100%食い止められない以上、流通段階や、消費者の食卓の段階での調査も必要なはずなのだが、国として再開する動きはない。

小売店の店頭で福島産野菜の放射能検査を行い、測定結果を表示して販売する取り組みも始まった(カタログハウスの店・新橋店)
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各社バラバラの検査方法
新基準導入で混乱に拍車

「放射能は大丈夫なのか」「どの産地のものを売っているのか」

震災直後の昨年3~4月、スーパーや通販各社には顧客から数千件以上の問い合わせが殺到した。「行政の検査をクリアしているから大丈夫という説明では、お客様はまったく納得しない」(近澤靖英・イオン執行役)なか、食品関連各社は自己防衛のため独自検査を始めた。

本誌が食品関連企業を中心に行ったアンケートでも、行政の検査以外に自社で独自の放射能検査体制を持つ企業がほとんどだ(表参照)。


拡大画像表示、さらに詳細なアンケート表はこちら。6ページ以降に各社の詳細な回答も掲載しています

とはいっても、加工食品は国のガイドラインでは検査対象に含まれておらずあくまでも自主検査のため、サンプリング方法などは同じ業界や商品でも一貫していない。

使用する牛肉の全頭検査を行う日本ハムや、自社所有の船の漁獲分の全量検査を行う極洋など、原料段階での検査数を多くこなす企業もあるが、「自治体の検査以外に特に自社で検査は行っていない」(ニチレイ)という企業もある。

また乳業各社は「行政の検査を経れば規制値を超えたものは流通しないはずで、自社検査はあくまでその検証」(小岩井乳業)として、検査結果を公開 していない。ところが、明治の粉ミルクへの放射性セシウム混入問題を受けて、粉ミルクに関してだけは検査結果を公開するなど、開示姿勢も一貫していない。

国の検査は穴だらけ、企業の検査は基準や方法がバラバラ。これでは消費者の混乱に拍車をかけるだけだ。

さらに厄介な問題が待ち受けている。現在、食品中の放射性セシウムは飲料水、牛乳・乳製品、野菜・その他食品の3分類でそれぞれ暫定規制値が定め られている(右表参照)。4月からはこれらに乳児用食品を加えた4分類で新基準値が採用される。飲料水は現状の20分の1になるなどかなり厳しくなるのだ が、検査体制が追いつかないことが懸念されている。

放射性物質の測定には、誤差が伴う。たとえば、100ベクレルを確実に計測するには検出限界値(検出できる最低値)が10ベクレル以下でないと難 しい。「現在普及している簡易スペクトロメータでは検出できないケースが急増する可能性が高い」と早野龍五・東京大学教授は指摘する。

ちなみに、アンケート回答企業の中でも、伊藤園、マルハニチロホールディングス、ゼンショー、ダイエーなどは検出限界値が10ベクレルを超えている。厚生労働省は「適切な検査方法を検討中」としているが、施行まですでに3ヵ月を切っており、あまりに動きは鈍い。

「暫定規制値がより低くなるのは歓迎」という声は消費者からも出ている。だが、それを担保するだけの検査体制がつくられないまま改定するのは、大混乱に陥っている食品の放射能検査体制を、さらに迷走させることになりかねない。

食品の放射能汚染の問題は、残念ながら1年、2年で収束するようなものではなく、今後長期にわたって取り組まざるをえない。今求められているのは、小手先の弥縫策ではなく、持続可能で統一的かつ信頼性の高い対策である。

食品関連企業の放射能検査態勢アンケート・詳細編
(公表方針詳細、4月からの対応その他)

日本コカ・コーラ

<公表方針>
ホームページ上で検査方針を発表済。国の基準のほかにコカ・コーラ社独自の安全基準を設けて放射能検査を実施しており、これらの基準値を超える値が計測されたことはない
<4月からの対応>
正式な発表後、必要に応じて検討を行います
<その他備考>
以前より世界共通のマネジメントシステム「KORE」の品質基準に基づいて、製品に使用される水の放射性物質値を測定している。震災以後、水と原料、製品 について日本及び海外の第三者検査機関に検査を依頼。外部機関による検査だけでなく、日本コカ・コーラ分析検査室に放射能測定装置を2台導入。海外の検査 機関によるトレーニングを受けた社員が測定に当たる。分析検査室で一日に検査できる検体の数は100以上。各工場と原料メーカーから送られてくるサンプル を調べている。福島第一原子力発電所からの距離や品質特性などを考慮し、検査を実施。福島第一原子力発電所の事故によるリスクが明らかになくなったと判断 されるまで、現在の検査体制を維持する。

サントリー

<公表方針>
水と緑茶製品と原料全般の安全性について、HP上に掲載し、定期的に更新している。今後も、国の基準、国や自治体の指導に従いながら、安全性を確認した上で出荷する。
<4月からの対応>
水と緑茶製品と原料全般の安全性について、HP上に掲載し、定期的に更新している。今後も、国の基準、国や自治体の指導に従いながら、安全性を確認した上で出荷する。
<その他備考>
今後もお客様に安心・安全な製品をお届けできるよう、情報収集につとめるととともに、必要な検査を行う。行政には、国の基準、国や自治体の指導内容について流通やお客様にご理解いただけるようにしっかりと広報していただきたい

伊藤園

<公表方針>
数値などの具体的な検査結果は公表していない。原料・製品全てにおいて、ロットごとに放射線量測定器を用いて検査を実施しており、国の定める暫定規制値を超えるものが出た際には、そのロットは使用しない
<4月からの対応>
①3月中にゲルマニウム半導体検出器を導入し、10Bq/kgまでの精密検査ができる体制を整える
②茶葉製品は「抽出液での基準」になったが、抽出条件などが不明なため、国が示す運用基準を確認したうえで検査体制を整える
③飲料製品は「製品」と「飲料製造工場で使用する水」を製造ロットごとに検査する体制を整える

アサヒ飲料

<公表方針>
検査体制についてはHPにて公表。安全性を確認の上、出荷している
<4月からの対応>
本件については現段階で詳細が判明していないため、今後内容を確認の上、対応を決定する
<その他備考>
規制の根拠となる検査方法(公定法)等詳細情報の早期開示を希望する

キリンビバレッジ

<公表方針>
告知・公表は行なっていない。食品衛生法に準拠して対応しているため、暫定基準値を超えた場合は出荷しない。ただし、これまでそのような事例はない。
<4月からの対応>
検査機器の増設、分析体制の強化

ポッカコーポレーション

<公表方針>
検査の概要についてはホームページに記載しているが、検査結果については公表していない。これまでに、食品衛生法の規定に基づく食品中の放射性物質に関する暫定規制値を上回る疑いのある結果は出ていない
<4月からの対応>
新たな基準値への適切な対応を進める

サッポロ飲料

<公表方針>
検査の概要についてはホームページに記載しているが、検査結果については公表していない。これまでに、食品衛生法の規定に基づく食品中の放射性物質に関する暫定規制値を上回る疑いのある結果は出ていない
<4月からの対応>
厳格化されるとの情報に基づき、検討中
<その他備考>
基本的に行政の指導に沿った対応が取れるよう検討。

ヤクルト

<公表方針>
測定値の公表はしない。水や原材料から規制値を上回った放射性物質が検出された場合は、直ちに生産を中止し安全性が確認されるまで、生産しない。製品は、 出荷する前に放射能検査を実施し、安全性を確認してから出荷する体制を整えているので、万が一製品から厚生労働省が定めた規制値を上回る放射能が検出され ても、市場に出回る事はない。

アサヒビール

<公表方針>
検査体制についてはHPにて公表している。検査結果の公表は実施してない。安全性を確認の上、出荷している
<4月からの対応>
現在の検査体制で対応が可能と考えているが、本件については現段階で詳細が判明していないため、今後内容を確認の上、対応を決定

キリンビール

<公表方針>
風評被害の助長を避けるため、データの開示は行なわないこととしている。尚、最終製品の放射性物質は検出されていない
<4月からの対応>
現行体制で、お客様への安全性を十分に確保できると考えている

サッポロビール

<公表方針>
検査体制などについて、ホームページに記載。これまでに、食品衛生法に基づく飲食物に関する暫定規制値を上回る疑いのある結果が出たことはない
<4月からの対応>
今後発表される内容を確認しながら、適切に対応する準備を進める。

佐藤食品工業

<公表方針>
検査の結果の告知・公表等は行っていないが、電話、HP等を通じて、消費者の方からお問い合わせがある場合には、その都度、個別に回答する
<4月からの対応>
食品衛生法に則り、慎重に対応する

江崎グリコ

<公表方針>
検査結果の公表は予定していない。基準値を上回るものが流通することのない様にしっかりと管理していく。
<4月からの対応>
国産の原料が少ないため、トレーサビリティを確実に行うことに変更はない。原料、製造工場所在地の特性やお客様、流通の要望を把握しながらリスクに応じて対応していく。
<その他備考>
行政には基準値以下であれば安全・安心であることを、しっかりと消費者にリスクコミュニケーションしていただきたい

カゴメ

<公表方針>
検査方法は自社ホームページに写真付で掲載。個別の検査結果は開示していない。2011年12月現在、当社で分析した製品からは放射性物質は検出されていない
<4月からの対応>
原材料での管理を行い、新しい基準値に対しても遵守できるよう製造する。

味の素

<公表方針>
原料と水のモニタリング分析の結果については公表していない。基準値を超える原料、水は使用しない
<4月からの対応>
新しい基準値に変わった場合にも、的確に対応し安全な製品を提供する。国の定める基準値、分析のガイドライン変更に応じて必要な対応をする

ハウス食品

<公表方針>
自社管理を目的にしているため公表しない。対応は行政の指導の元に判断
<4月からの対応>
新しい基準値に沿った対応ができるよう検討

キッコーマン

<公表方針>
自主検査の結果は開示しない
<4月からの対応>
新たな基準値に対応すべく検査体制を整備

伊藤ハム

<公表方針>
弊社の自主検査は公的な第三者認証を受けていないため、検査結果は、お客様やお得意先様からのお問い合わせに対して行う。放射性物質が国の定める暫定規制 値を超えて検出された場合は、速やかに該当原材料の使用及び該当商品の販売を停止し、お得意先様や行政へ連絡し、行政の指示に従い、対応する。
<4月からの対応>
厚生労働省の新基準値に対応する試験方法を通知予定なので、それを確認したうえで4月からの対応を検討する。厚生労働省が牛肉を新基準値の経過措置の対象とする予定のため、牛肉については行政の指示や、お客様やお得意先様のご意見等を踏まえて、対応時期を検討する

日本ハム

<公表方針>
行政の指示に従う
<4月からの対応>
新基準値に対応できるよう自社検査体制の準備を進める

プリマハム

<公表方針>
国産牛の検査結果については依頼された得意先へ検査成績書を提出する。法的な基準を超えた場合は、出荷を止めて、行政に報告する。
<4月からの対応>
主原料の豚肉の大半は輸入原料を使用している。一部で国産豚肉や国産鶏肉を使用しているが、これまで全国の行政で行われている検査結果を継続して確認している限りでは検出例は極めて少なく、値も低いものになっている。検査情報を注視する

マルハニチロホールディングス

<公表方針>
検査結果の公表は、検討中。基準値を逸脱した場合は、製品を流通させない。震災後、現在まで原材料より放射性物質が検出されたことはない
<4月からの対応>
今後とも、行政の指示・指導に従い対応する。また、ゲルマニウム半導体検出器の購入を含め、検査体制全般について検討中

極洋

<公表方針>
ユーザーから要請あれば個々に開示対応。食品衛生法基準値越えの数値が検出された場合、所轄の行政機関に届出
<4月からの対応>
新たな基準値を超える商品を流通販売しないよう現在の監視体制を継続。
<その他備考>
製品で現在の暫定規制値を越える放射性物質が検出された事例は現時点においてない。三陸・千葉沖を産地とする魚介類は新しい基準値案も大幅に下回っている

はごろもフーズ

<公表方針>
非公表。検出された際は即時出荷停止
<4月からの対応>
検査器を導入し頻度を高める予定

和光堂

<公表方針>
育児用粉乳の検査結果についてはHPで公開。尚、今までに放射線物質は検出されていない
<4月からの対応>
行政のモニタリング情報や原料メーカーの情報などを考慮し、必要に応じて検査する。現在の管理体制を継続することで対応が可能と考えているが、本件については現段階で詳細が判明していないため、今後内容を確認の上、対応を決定する

雪印メグミルク

<公表方針>
乳児用調製粉乳及びフォローアップミルクについては、製造日ごとに放射性物質を検査しており、その結果をHPに掲載。これまでの結果すべて不検出
<4月からの対応>
検査体制を強化する
<その他備考>
牛乳、乳製品の原料となる生乳については、クーラーステーション単位で酪農関係者や行政が協力して、放射性物質に対する定期的なモニタリングを実施している。当社もそのモニタリング結果を確認しているが、その結果は、4月から施行予定の新基準に適合するものと捉えている。

小岩井乳業

<公表方針>
現在、業界団体にてその実施方法等を検討中なので、その結果に従って判断したい。
<4月からの対応>
自治体の原料乳モニタリング検査の検証を継続。現段階で基準を超過する乳の発生はないようだが、原料乳供給者に対し、新規制値を確実に遵守できるよう給餌牧草の管理や汚染状況の把握などを継続的に要請する。また工場使用水におきましても、定期的な放射性物質検査を行う。
<その他備考>
原料乳に対する現在の放射性物質の日本における管理方法・体制は、「自治体が主要原材料である生乳の放射性物質のモニタリング検査を定期的に行っており、 基準値を超えた地域の生乳は出荷されないことになっている(よって安全が確保された生乳のみが工場に送られるので、基準を上回る製品が出荷されることはな い)。」というもの。現在、当社で行う原乳等の放射性物質検査は、基本的に行政(地方自治体)によるモニタリング検査の結果が本当に問題ないかどうかを検 証するために実施しているもの。その結果、放射性物質が検出された場合は、現行基準に照らし合わせ、基準を超過している場合は、直ちに当該原料乳を使用し た製品の製造・販売を中止すると共に、行政機関への報告、対外への告知・公表、既に販売済みのものに対しては告知回収等の対応を実施する。

明治

<公表方針>
調製粉乳は結果をホームページで公開
<4月からの対応>
自治体のモニタリング結果を見ながら必要に応じて検査体制の強化を検討

森永乳業

<公表方針>
調製粉乳は検査結果をホームページで公開
<4月からの対応>
ゲルマニウム半導体検出器を1台追加導入

協同乳業

<公表方針>
社内資料として検査を実施しているので、結果の公表は今のところ考えていない。国の定めた規制値に従い、規制値を越えた原料は使用しない
<4月からの対応>
近々にゲルマニウム半導体検出器を購入し検査精度を上げる予定。現在すべての原材料に対し、供給業者に作成・提出を義務付けている原材料購入規格書に、「原産地、収穫年度、放射能量の検査結果」を追加して提出してもらう体制とした

ゼンショー

<公表方針>
公表は風評被害をもたらす恐れがあるため行わない。疑わしい検出結果の場合は当該食材を使用不可とし、第三者機関でゲルマニウム半導体検出装置検査で数値の確定を行う
<4月からの対応>
現在の体制で対応できると考えるが、将来必要に応じて設備や人員の拡充を行う
<その他備考>
経営のプライオリティは①安全②品質③コスト。食の安全を確保するために、専任部門の「食品安全追及本部」を設置、独自のチェック機能で食品の安全性を確 認している。残留農薬や重金属の分析を行う機関として中央分析センターを設立。調達する食材が安全なのかどうかをさまざまな分析手法を用い自分たちの目で 確かめている

ロイヤルホールディングス

<公表方針>
検査結果の告知・公表は現在行っていない。弊社の検査は、サンプリングによるスクリーニング検査であり、定点モニタリングにより平時と異なる検査結果が出た場合は、公的検査機関による検査を実施する予定。検査機器を導入した昨年9月以降、特に異常値はない。
<4月からの対応>
規制値が厳格化されても、自主検査において基準値内のスクリーニング検査は可能であるが、物理的な検査効率の限界も視野にいれ、追加機器の導入並びに公的検査機関の活用を検討中。
<その他備考>
当社の放射能自主検査は、「現在市場流通している食品は、国や自治体の方針や基準に従い安全なものであるとの前提に立ち、その妥当性をサンプリングによる スクリーニング検査によって確認する」というもの。従って、使用する食材は産地情報を把握した上で、適宜必要に応じて対応している。しかしながら「食の安 全・安心」は、本来その前提として国や自治体の施策が消費者にとって妥当性が高いものであり、企業としての自主検査には限界があることから、国や自治体に よる川上での更なる取り組みも期待したい

セブン&アイフードシステムズ

<公表方針>
検査結果は生産者・納入業者に報告。検出された場合には不使用、回収依頼
<4月からの対応>
現在同様、全ての食材トレースの確認を実施、定められた基準に対応

イトーヨーカ堂

<公表方針>
PB「顔が見える」シリーズと、「あたたかのお米」について自社の専用ホームページで検査結果を公開
<4月からの対応>
お取引先さまと連携をより強化し、新基準へ迅速に対応する。国や各自治体による検査に加えて、お取引先さまと連携した自主検査等により、ダブルチェック体制を実施

イオン

<公表方針>
結果を店頭及びホームページにて定期的に公開。放射性物質“ゼロ”を目標に、検出限界値を超えて検出された場合は、原則として販売を見合わせ
<その他備考>
福島第一原発の問題の長期化をふまえ、お客さまが安心して生鮮品を食することができる体制を構築することが喫緊の課題であると考え、2011年11月8日 に、自主検査体制の強化ならびに自主検査の結果に関する情報公開について発表した。このような状態が継続されれば、国内全体の食品に対する不信感が増長し かねず、流通最大手としての責任を果たすため率先して実施するのが当社の義務であると判断した。これまでも東日本大震災以降、食品の放射性物質の含有量に ついて、牛肉や米・野菜、鮮魚などの自主検査体制を強化してきたが、3月の震災発生以降お客さまからは、商品に関する「放射性物質の検出数値」や「産地・ 水域表示」を求める声が全体の約9割を占める。こうしたお客さまの声を当社は重く受け止め、お客さまが安心して生鮮品を購入出来、食卓にご提供するには、 これまで行ってきた自主検査体制をさらに強化するとともに、「商品の産地・漁場」「自主検査の数値結果」を含めた情報をすべてお客さまに公開し、お客さま ご自身で「この産地のこの商品は大丈夫」と安心してお買い上げいただける体制が求められていると判断した。その一方で、お客さまが安心して生鮮品を食する ことができるには、イオン1社の取り組みだけでは不十分であり、安全を担保できた商品を流通させる仕組みを官民一体となって構築する必要あると考える。た とえば、鮮魚について、当社が加盟する日本チェーンストア協会では、被災地の漁港での検査体制を官民一体となって強化していく必要があると政府にお願いし ている。同様の取り組みの拡充こそが全国のお客さまの安心につながると考えています。今後、当社は、政府、生産者、流通業の三者が一体となった生鮮品の 「安全・安心」の担保と持続可能な生産・流通体制の構築に向けて積極的に取り組むとともにお客さまへのさらなる情報公開を実施する。

ダイエー

<公表方針>
自主検査の数値結果については、弊社を含め、各社から様々な数値が出ることで、お客様が混乱することにつながりかねないことから、売場での表示は実施せ ず、お問い合わせをいただいた場合は、確認の上、回答する。現時点で自主検査による放射性物質の検出事例は無いが、今後の自主検査(確定試験)において検 出された場合には、ダイエー単独で判断せず、速やかに所轄行政機関と協議を行い、対応する。
<4月からの対応>
規制値が厳格化された場合については現行の検出限界50Bq より小さくする必要がある。現在検査機器、検査方法、検査対象・頻度等について行政、検査機器メーカー等から情報を入手しながら、春以降の検査体制について検討を開始している。
<その他備考>
行政を中心に、生産から流通までが協力し、消費者が安心して商品を購入いただける体制づくりには、能動的、積極的に対応していく。

西友

<公表方針>
現状、各食品に関しては、行政の指導に基づく対応。汚染の疑いのある品目・産地が特定された場合は、それらの調達・販売は行わない。
<その他備考>
水産物に関しては、1月13日より順次、関東、東北エリアの店舗(約170店舗)において、(水産庁発表の主要回遊性魚種を中心に)漁獲水域が確認出来た ものについて、ラベル(シール)に漁獲水域の表示を行い、売場に水域名がわかる「水域表示ボード」も掲出するなどの対応をしている。他の食品についても、 引き続き、取引先各社等と連携して、情報開示、安全確保のための措置について鋭意検討。

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