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【小沢一郎】 法廷証言11時間 洗いざらい語った4億円「原資」の全真相

1月 15th, 2012 | Posted by nanohana in 3 隠蔽・情報操作と圧力 | 7 政治 | 7 社会

日刊ゲンダイ 2012.1.12

<2口座から引き出した5億6000万円>

 民主党の小沢一郎元代表(69)が土地購入資金の現金4億円の原資について詳細に証言した。「法廷で真実を述べる」という“公約”通り。2日間にわたった自身の被告人質問で、「いつ口座から下ろして」というカネの流れまで、洗いざらい打ち明けた。これ以上どんな説明をすれば、大マスコミは納得するのか。

 11日の公判で小沢は、10年1月の特捜部の聴取にあたり、金融機関に資料提供を要請したことを明かした。自分の手元に十分な現金があったという客観証拠を手に入れるためだ。

 10年以上前の古い記録を全て入手することはできず、最小限確認できたのは2つの銀行の出金記録だった。(1)旧大和銀行衆院支店の本人口座から、89年11月21日に下ろした2億円(2)旧安田信託銀行神田支店の家族名義の口座から、97年12月15日に引き出した3億円と、00年4月4日に引き出した6000万円――計5億6000万円である。

 小沢は(1)について、「湯島の旧宅を売って、世田谷に新しい土地を購入した際の残金」、(2)は「心臓病で入院後、万が一のことを考えて預金。その後、金融危機の頃に解約した」と説明した。特捜部も出金記録を把握し、小沢の供述調書にも記録が残っている。4億円を用立てても、釣りがきたほどの現金が小沢の手元にあったことを検察はとっくに知っていたのだ。

 指定弁護士は(2)の3億円を引き出した当日に、ほぼ同額が小沢の妻名義の口座に入金された事実を問題視したが、その後の弁護側の質問で、妻名義の口座から98年7月3日に再びほぼ同額が出金されたことが判明した。もともと小沢本人の預金である以上、回り回って小沢の手元に戻っても何ら不自然ではない。

<湯島の旧宅は15億円で売却、世田谷の自宅は9億円>

 被告人質問の初日で、4億円の原資を「相続した土地」と説明した小沢だが、この日も発言を裏付けるように、巨額の不動産売買を次々と披露していった。

「当時(85年10月)は不動産価格が急激に上がっていたので、湯島の不動産は14億~15億円で買い取ってもらった」

「世田谷の土地は中心部と違って(地価が)上がっていなかったので、坪200万円より少なかったのは記憶している。9億円前後だった」

 差し引き約5億円の残金だ。さらに湯島の旧宅のほか、「東京・上野広小路の松坂屋から上野駅寄り。大通りに面した土地」も相続し、「当時の価格で1億円程度」で売れたという。

 4億円の原資については「政治資金」「銀行融資」「個人の資産」という説明の変遷も、大マスコミはやり玉に挙げた。しかし、最初の「政治資金」は、前任者との引き継ぎ不足で、当時の担当秘書が勘違いしたこと。「銀行融資」と「個人の資産」は、用立てた4億円を元手にした定期預金担保融資が複雑で、どちらにも解釈できること。

 いずれも公判を通じて明らかで、小沢弁護団の弘中惇一郎弁護士は「説明は二転三転どころか、一転もしていない」と、閉廷後の会見で豪語してみせた。

 小沢が原資を明かした途端、メディアは一切に「4億円もの大金を秘書に任せきりなんて市民感覚とかけ離れている」と、批判の矛先を変え始めた。結局、金持ちは政治家になるなと言いたいのか。もはや、大マスコミの小沢批判は単なる言いがかり、やっかみに過ぎない。

(日刊ゲンダイ2012年1月12日掲載)

この記事は 日刊ゲンダイ 

 

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