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「ストレステストには評価基準がなく、原発が安全になるわけではない」

1月 13th, 2012 | Posted by nanohana in 3 利権・推進派・御用学者 | 3 官僚 | 3 政府の方針と対応 | 3 隠蔽・情報操作と圧力 | 4 事故原因 | 4 他の原発全般

ストレステストでは安全にならぬ 大飯原発再開に懸念
京都新聞 2012.1.11

「ストレステストで原発は安全にならない」と欧州の事例を踏まえて指摘したカスチエフ博士(9日、大阪市)

 原発運転再開の条件の一つとなっている「ストレステスト」(原発施設の安全性総合的評価)の下敷きとなったEU(欧州連合)のストレステストの評価を担当したブルガリアのゲオルギ・カスチエフ博士が、大阪市でこのほど開かれた集会で「ストレステストには評価基準がなく、原発が安全になるわけではない」と大飯原発(福井県)などの運転再開に懸念を示した。

 カスチエフ博士は原子力安全、放射線防護が専門の物理学者。ブルガリア原子力安全庁長官などを歴任、EU議会の委託を受け、各国で実施された原発ストレステストの「残余リスク」を評価した。

 京都、滋賀の両府県が30キロ圏内に入る大飯原発3、4号機などのストレステストを考えようと、環境団体グリーン・アクション(京都市)などが招き、9日に講演した。

 カスチエフ博士はEUのストレステストについて「人的ミスや複合要因、老朽化などは対象外で(想定を超える事態に耐える)頑強性の基準もない」「(日本と同様に)原発は安全と言ってきた事業者や行政がテストを実施、評価しており、技術も責任能力もない」と指摘した。

 日本のストレステストについても「なぜ原発事故の原因究明を先行させないのか。3月11日の前に福島原発のストレステストを実施していたら、問題ないとしていただろう。ストレステストで原発は安全になるわけではない」と批判した。

 集会には、経済産業省ストレステスト意見聴取会の委員を務める井野博満東京大名誉教授も参加した。大飯原発の活断層評価を不十分とした上で、「事故は人的ミスと目に見えない欠陥で起こり、ストレステストで予測できない。多くの老朽原発を抱える若狭湾で運転再開の突破口を開かせてはいけない」と強調、「最後に頼りになるのは国ではなく、地域だ」として自治体への働き掛けを訴えた。

この記事は 京都新聞

 

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