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チェルノブイリ 健康被害、事故の4~5年 後

11月 1st, 2011 | Posted by nanohana in 1 体への影響と防御 | 1 子供たちを守ろう | 1 広島・長崎・チェルノブイリ 他 | 1 放射能汚染 | 1 福島を救え | 1 食品

東京新聞 2011/10/31
チェルノブイリ原発事故(一九八六年)から二十五年。周辺の汚染度は今も高 く、放射性物質による健康被害も続く。事故現場に近いウクライナ・ジトミール 州ナロジチ地区を三十回以上訪れ、支援するNPO法人「チェルノブイリ救援・ 中部」(名古屋市)の河田昌東(まさはる)理事(71)に、福島第一原発事故 との共通点や今後起こり得る事態を聞いた。 (蜘手美鶴)

-現地の状況を。

放射線量は事故直後の三十分の一程度に下がったが、被ばくが原因とみられる 病気はいまだ多い。日本では、放射線を浴びると、がんになる確率が高くなると いわれる。現地では、がんよりも、心臓病や脳梗塞、

糖尿病、免疫不全になる人 が大多数。子どもの糖尿病も目立つ。

-福島の事故で、日本でも放射能の影響が懸念される。

チェルノブイリで周辺住民に健康被害が出始めたのは事故から四、五年後。福 島でも今は目立った影響はみられなくても、結果はほとんど一緒になると危惧す る。チェルノブイリの経験を生かし、今から対策をとる必要がある。

-健康被害を抑えるためには。

事故後一年目の対応が、後の被害の大きさを左右する。内部被ばくで健康被害 を生じた人の半数は、初期に放射性物質を含んだ空気を吸い込んだことが原因。 マスクはとても大事だ。残りは汚染された食べ物を数年間にわたり食べ続けたこ とによる。結局、汚染された空気や食べ物をいかに体内に取り込まないかに尽き る。

-日本で今、必要な政策は何か。

国は除染作業の具体的な方法や方針を示していない。個人宅の除染に手が回っ ていないのが現状で、国や自治体がやらない限り、除染は広がらない。

建物の除染は、素材に合わせないと効果がない。たとえばアスファルトは高圧 洗浄だけでなく、表面をたわしでこすったり、削りとったりした方がいい。ウク ライナでもよくやった。屋根も瓦とトタンではとるべき手法が違う。

森林の除染も非常に重要だ。乾燥した落ち葉は、放射性物質が凝縮され、濃度 が高い。街中を除染しても、森から放射性物質を含んだ落ち葉や粉じんが飛んで きたら、除染とのいたちごっこになるだけだ。チェルノブイリでは周辺に森はな かった。森林汚染は福島固有の問題でもある。

東京新聞

 

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